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岩崎弥太郎 長崎日記2(安政七年二月)

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岩崎弥太郎の長崎時代の日記「瓊浦日録」から二つ目のマガジン、安政七年(1860年)二月分です。月初めの一日から順に読むことができます。
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記事一覧

幕末長崎の昼と夜

二月一日~四日 弥太郎は、長崎の事情調査という本来の業務に励む一方、堕落の道へも入り込ん…

伊井直行
6か月前
1

狸の解剖と闇夜の出来事

二月五日 清語通訳を訪問の帰途、二宮如山(敬作)に出遭ってその自宅に行きます。如山は「指…

伊井直行
6か月前
3

弥太郎、成長する(ただし夜の街で)

二月六日~八日 弥太郎は遊郭の内に歩み入りつつも遊女との交情には至りませんでしたが、つい…

伊井直行
5か月前

二月の雨、鬱屈、祭り……

二月九日~十一日 九日の日記は冗長な候文です(大部分を省略)。談話の正確な記録のため、漢…

伊井直行
5か月前

弥太郎の出張旅行記 旅立ち逡巡編

二月十二日 「晴」といつものように天候を記した後、日記は唐突にこう続きます――元々長崎に…

伊井直行
5か月前
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弥太郎の出張旅行記 当て外れ大酔編

二月十三日 岩崎弥太郎は宿で「早起きして戸を開けると薄曇り。山々は緑の濃淡に淡い霞を帯の…

伊井直行
5か月前
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弥太郎の出張旅行記 鯨飲帰還編

二月十四日~十六日 弥太郎は、昨年十二月、長崎来着直前に交流した大村藩校の士人との交流を深めることができましたが、出張の成果は……? 十四日 雨の一日。依頼した書物の件に関して連絡を待つ間、浄瑠璃本を借りて読んだものの倦きてしまいます。やがて、依頼した内の一冊「大明一統志」(明の地理書)が藩校五教館ではなく城内老侯の元にあり、持ち出せるか問い合わせてみるとの知らせが届きました。 「午後ひとり寂しくしていると(寂寞中)」、宿に三人の客が来たので「酒を命じ、例によって大酔」、

弥太郎、長崎の日常に立ち戻る

瓊浦日録 巻之二 安政七年(1860年2月17日以降) 二月十七日 冒頭「大村遊行の始末を日録に…

伊井直行
5か月前
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律儀かつ強引な弥太郎

二月十八日~二十日 岩崎弥太郎は出張経費の精算をし、外国事情を記した本を読んで調査を継続…

伊井直行
4か月前

弥太郎と長崎の夜のあれこれ

二月二十一日~二十三日 夜の街で様々な人士と交流、その最中に物騒な出来事が起こりそうにな…

伊井直行
4か月前

弥太郎、助けた遊女に礼を言われる

二月二十四日~二十六日 長崎の夜の町で、弥太郎はもはやいっぱしの遊びです。とはいえ、本来…

伊井直行
4か月前
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丸山での「色恋」に恍惚、が仕事もする

二月二十七日~二十九日 面白いディテールがあるので、弥太郎の遊女屋での記録を少し詳しく紹…

伊井直行
4か月前
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