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新しいことをしている人の苦労と努力

出身大学である東京学芸大学が創基150周年ということで、記念行事の案内が届いていました。

コロナ禍のおかげもあり、最近はこのような行事がオンラインでも参加できるようになり、なんとなく気になり午後から参加してみました。

個人的に驚いたのが、「とある男が授業をしてみた」の葉一さんが大学の先輩だったことです。パネルでディスカッションに参加されていましたが
・・・どこかで見たことがある方だな…分かった!
という感じでした。

おそらく教育系Youtuberの先駆者的な方だと思います。
チャンネル開始は10年以上前、Youtubeといえば、ミュージックビデオを時々観るかな(そしてダンスを覚えたりしてました!)…ぐらいの頃から授業動画を上げ続けている方です。


コロナ禍真っ只中の2020年。学校が休校になり、まだ一人一台端末の整備されていない頃、現場の教員が動画を撮り、学校のHPにあげてオンライン授業をするように言われました。
スライドを作って音声だけ吹き込む動画を作ろうかと思っていましたが、

もともと対面で授業をしている教師が慌てて動画を作るより、すでに提供されているコンテンツを生徒に紹介して観てもらい、質問だけ受け付ける形の方が生産的である気がしました。その時に見つけたのが、葉一さんのチャンネルだったと思います。クオリティの高さに驚きました。

その後、対面の授業が可能になってからも、なかなか学校に足が向かない生徒さんかどにに紹介していたのが、この「とある男が授業をしてみた」の葉一さんYoutube。

そして、授業でも多く活用しているNHK for school。

そして、家庭教師のトライさんが提供する、Try ITです。

久々に検索してみたら、今はほかにも無料で見れる授業動画が沢山あるようです。
塾に行かなくても自分でこのような教材を選べるので、今の子どもたちは本当にめぐまれています。逆に塾に行く必要があるのかとも思ってしまいます。

当時、このようなサービスを無料で提供してくれる個人の方や企業さんに本当に感謝していました。

しかしながら、先ほどのシンポジウムでちらっと話がでたのが、Youtubeで授業を無料で提供する人がいると、子どもたちが学校に行かなくなるとか、お金を払ってもらっている塾が成り立たなくなるとか、いろいろ言われることもあったようです。新しいことを始めた人に対して、メディアはどうしても対立(教育系Youtuber VS 教師・塾講師)の構造を作りたがるとのことでした。

個人的には、学校の教員は対面でないとできないような授業を提供すればいいだけで、
塾業界もただ知識を詰め込むだけではなく、その場の塾生に応じた授業やフォローをすればいいのでは?と思ったりしましたが..


葉一さんは、教員にはならなかったけど、大学で学んだ教育の基礎や、教育実習での経験が、今の仕事に大いに生きているとのことでした。

大学で学んだ教育の基礎...。私は何か学んだのだろうか。


今はYouTubeは娯楽以外にも教育や仕事に使われるのも当たり前になっています。認められるまで長い年月がかかったと思いますが、腐らずに長く続けることが大切だと思いました。


最近思うこと。
自分が最近している授業スタイルは、教育界隈では有名ですが、まだまだ、世間的には知名度が低いようです。

基本的には、導入10分、まとめ10分以外は教員は黒板の前では喋らない、30分間子どもたちが自由に学習する、学び合いのスタイルで授業をしています。黒板には課題とまとめのヒントぐらいしか書きません。必要な情報は大型テレビには、多少映すぐらいです。

子ども達にとっては、受け身ではなく、自分たちで自分に合った方法で、学べるから楽しいようです。
最初は1人でワークシートに取り組み、一通り終わらせてから、クラスメイトに教えに行く生徒。
最初からグループで話しながら取り組む生徒。
立ったまま学習したり、床に座って学習する生徒もいます。疑問に思ったらすぐ聞けるように、先生の近くにきて学習をする生徒もいます。

今の学校でも、前任校でも同じようなスタイルで授業をされる先生が元々いらっしゃったので、常に困ったら相談することができました。生徒たち、先生方、保護者の方からもわりと理解をいただいていて助かります。

ただ、時々、うちの子はグループを作らず1人で学習をしていたが友達がいないのか、
うちの子が先生の授業で挙手、発言をする機会が全くないと言うがどのような授業をしているのか、と聞かれたりまします。

他の学校の先生の話では、やはり先生が黒板の前で話すスタイルが基本な学校もあるようです。仲間がおらず、1人で始めようとすると上手くいかないことが多いです。


保護者の方や同じ現場の先生方など周りの大人たちにも、もう少しきちんと説明して、良さを理解していただく必要があるようにも感じています。


そのためにすべきことを考えてみました。
①このまま続けること
②同じようなスタイルの授業をする仲間を作ること
③具体的な数値などで結果を出すこと
④生徒指導面でのルールを固め、浸透させること
⑤子どもたち自身が学び合いのメリットを言えるようになること

誰もしていないことをするのは、エネルギーがいることですが、周りからの後ろ向きな声にまけず、続けることに価値があると感じています。

私の場合は、学び合いスタイルをやめると子どもたちから、元のスタイルに戻してほしいという声が確実に出そうなので、続けるしかなさそうですが、

やってみたいと思っている若い世代に広められるよう、具体的な数値を出したり、今学んでいる心理学と関連させながら研究をすすめていきたいと思っています。

何事も新しいことを始める時はエネルギーが必要であり、それでも続けることに価値があると感じた話でした。

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