「MMT」提唱の米学者 「中銀依存より財政政策を」 都内で講演


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インフレにならなければ財政赤字の膨張は問題ないとする学説「現代貨幣理論(MMT)」の提唱者であるニューヨーク州立大のステファニー・ケルトン教授は16日、都内で講演した。物価上昇を目指した金融緩和が続く日本の状況について「中央銀行の金融政策よりも、消費者の所得を向上させる財政政策の方がより直接的に機能する」と話した。

ケルトン氏は「あまりに中銀に依存することは支持できない」と語った。民間の融資拡大を通じて機能する中銀の金融政策に比べ、所得増を直接もたらす財政政策の効果が大きいことを強調した。消費者の支出こそが経済のけん引役であり、「財政政策で人々の所得と自信を向上させることが必要」だと述べた。

ケルトン氏は経済成長のためのインフラ投資を例に挙げて、財源の有無を問題にするのではなく、労働力や生産設備などの需給状況によって、インフレが起きるかどうかを政策判断の基準にすべきだと話した。

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