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雨の日は軽率にタクシー使っていいよ~仕事の成果は"仕事以外"で8割決まる~ 

大事な会議の直前に、親から憂鬱なLINEが来た。"お願いだから、この日だけは"という日に、保育園から「お子さんがお熱で……」とお迎えを要請された。正直言って仕事どころじゃない。そんな経験は、誰もがしたことがあるんじゃないだろうか。

子連れ共働き世帯は、仕事以外の環境をどう整えるかで、仕事の成果が決まる。仕事の成果は"仕事以外"で8割決まると言ってもいい。3児の母である私は十数年に及ぶ社会人生活を通じて、これを痛感してきた。

例えば雨の日の朝。太陽が出ないせいか、いつもより子供たちは目覚めるのが遅い。夫は「じゃあ行ってくるね」と爽やかに出かける。この時点で私はイラつき始める。やっとの思いで支度をさせて家から連れ出すと、彼らは雨に興奮して真っすぐ歩かない。

彼らを送って家に戻る頃には、母のHPはゼロ。お菓子を暴食するか、iHerbやAmazonで爆買いしてしまい、午前中は使い物にならない。「どうしてこんなもの買っちゃったんだろう」と我に帰り時計を見ると、とんでもない時間になっている。慌てて仕事を始めるうちに、昼を迎える。そんなことを繰り返してきた。

今では雨の日は、子供の送迎に全てタクシーを使っている。流しのタクシーは、まず拾えない。アプリを3つ使い、最も早いものを選んでいる。貯金がいくらとか、どれだけお金を投資に回しているかとか、気にするのは一旦やめた。仕事を始める前にイラついていては、成果が出ない。成果が出なければ、お金も稼げない。元も子もないからだ。

極端な話をすると、人間の能力差はそれほど大きくないと思っている。仕事においての成功は"運ゲー"の要素が強い。会社員なら上司が、フリーランスなら世間が求めているスキルにマッチすれば成功するし、そうならなくても死ぬわけではない。運が悪かっただけと思い、淡々と仕事を続ければいい。

仕事以外で8割決まるなら、残りの2割は何なんだろうか。1割はスキルや経験だ。残りの1割は、推しの存在だと思う。例えば会社に好きな人がいるとか、あの部署の人に"すごいな"と思われたいとか、お気に入りの上司に褒められたいとか、そのような類だ。

私も会社で働いていた頃は、必ず職場に推しがいた。彼らに話しかけるわけではない。「彼女と同棲している」「奥さんと子供と旅行に行った」などという話は聞きたくないからだ。ただ見るだけでいいと思っていた。

私がもし何かしらの業績を上げれば、彼らの耳に入る。「お、頑張っている女性がいるじゃん」となり、おそらく10分後には忘れているだろうが、そのために頑張っていた。

会社に行かなくなると生産性が落ちるというのは、この"推しに見てもらうために頑張る”という原動力がなくなることが、一番の原因なのではないかと睨んでいる。

何ともふざけているように聞こえるが、仕事の成果は自分ではどうにもならない面もある。仕事=人生になってしまうと、かなり危険だ。実際にはその時の上司の気分とか、世間の興味関心で決まってしまうものなのに、まるで自分が否定されたような気持ちになってしまう。

仕事は淡々と、やるべきことをやる。やるべきことをやるために、仕事以外の環境をしっかりと整えておく。これが仕事のコツなんだと思う。

今朝も雨が降っていたので、保育園の送りにタクシーを使った。お会計を見て「この距離で1,000円か。高いな……」と嘆きつつ、「さ、頑張って仕事するか」と自身を奮い立たせるのであった。

#仕事のコツ


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