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ネガティブをポジティブに変換できる子どもに育てる

親ガチャという言葉が一時期はやりました。

子どもの立場から
「親は自分では選べない」
「どういう境遇に生まれるかは全くの運任せ」
と述べる表現です。

生まれもった容姿や能力、家庭環境によって
人生が大きく左右されるという認識に立ち、
「生まれてくる子供は親を選べない」ことです。

ただ、親ガチャという言葉が使われるのは、
親ガチャは当たりではなく、
はずれと思っている子ども側から
語られがちではないでしょうか?

結局は、ネガティブに育った子どもから
生まれてきた言葉かもしれません。

ネガティブに育つということは、
親もネガティブということです。

単純に考えればわかりますよね。

家族の会話があり、明るい家庭の子どもたちは、ポジティブに育ちます。

夫婦喧嘩が絶えない家庭の子どもは、ネガティブに育ちます。

私は、以前から、親は、現代と未来とを理解しているのと
していないのでは雲泥の差。
だから親やはり勉強しないといけないのですと、いつも言っています。

コップの水理論というのをご存じでしょうか?

コップの水理論とは、
よく心理学の話として出てきますが、
P・F・ドラッカーの名言です。
ビジネスで成功するための例えです。

「コップの水がもう半分しかない」と考えるのではなく、
「残りがまだ半分もある」と考えましょう。
ということの例えです。

これは「ネガティブ思考をやめて、ポジティブ思考になりましょう」と言っています。

「コップに『半分入っている』と『半分空である』とは、
量的には同じである。だが、意味はまったく違う。とるべき行動も違う。
世の中の認識が『半分入っている』から『半分空である』に変わるとき、イノベーションの機会が生まれる」
(P・F・ドラッカー『イノベーションと起業家精神』)

P・F・ドラッカー『イノベーションと起業家精神』

実は、東大生の多くは、ポジティブ思考の人が多いようです。

東大生は「半分しか水が入っていない」を「半分も水が入っている」に変える能力を持っています。これが「リフレーミング」です

「リフレーミング」とは、対象の枠組みを変えて別の感じ方を持たせること。活用により不満や不足といった感じ方を、満足や喜びといった感じ方に変えられるのです。

「リフレーミング」は、コミュニケーション心理学(NLP)の用語です。

東大生の中には、お金持ちの家庭ではない人たちも大勢います。

こんな話があります。東大生の友だちに「なぜ東大に来たのか」と問うと、たいていの人は「日本一の大学だから」とか「こんなことをしてみたいから」とプラスなモチベーションを話してくれます。

しかし、「東大の受験勉強を続けられたモチベーション」を問うと、答えは真逆になります。「あいつに負けたくない」「いじめられっ子のままじゃ嫌だから」「田舎に居続けたくなかったから」と、マイナスなモチベーションが増えるのです。

ただポジティブなだけでもネガティブなだけでもなく、「~したい」と「~したくない」の両方を持っている人が東大に受かっているのです。

知らず知らずのうちですが、「リフレーミング」ができる人が東大には多いのです。

自分の中のネガティブな要素を、うまくポジティブに転換することができたから、東大に合格できたのです。

個人的には、これからの世の中は、学力よりも、この能力のほうが重要な能力なのではないかと思います。何か多少の失敗があってもそれをプラスに変えることができて、受験でもそれ以外のところでも能力を発揮しやすいのではないでしょうか。

今の時代、SNSでは環境に対して文句を言う人が多いと思います。「親ガチャ」という言葉が流行り、Twitterでは毎日のように国や職場・学校や親などに対する否定のコメントが増殖しています。

その気持ちは私にもよくわかるのですが、しかしそれでも、それをなんとかプラスに転換して考えてみると、見えてくる景色が変わってくるかもしれません。

まずは親が、リフレーミングという考えを持ってみることが、子どもにも大きく影響するのではないでしょうか?


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