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高等学校の家庭科で「金融教育」開始

2022年4月から、高等学校の家庭科で
「金融教育」が始まります。
個人的にはなぜに家庭科なのか若干疑問ですが・・・。
一つの教科でも良いとおもうのですが・・・。

その中で、高校生が金融教育の授業を受けることになります。
家庭科の授業といえば
裁縫や調理実習が思い浮かびますが、
今後は投資信託など、基本的な金融商品の特徴も
高校で学ぶことになるということらしい。

具体的には、下記2つを軸に学習するようです。

  1. 家計管理の基本の理解
    収支バランス、リスク管理等

  2. 生涯を見通した経済計画
    教育資金、住宅取得、老後の備え、リスク(事故、病気、失業等)に対応できる計画的な家計管理

教えるのは、家庭科の先生なんですかねえ???

「どの科目の先生が担当したらいいと思いますか」
という質問には、
外部の講師と答えた割合が55.9%、
次いで社会の先生の31.6%となりました。

なお外部の講師の例としては、
ファイナンシャルプランナー、銀行、証券会社、
会計士、経済学者、民間の投資家など、多岐にわたります。

誰もがそう思いますよね。

英語教育も結局、
教える人材がいないから実を結んでいない現実と同じく
金融も同じことになるのは、見えていますね。

Webメディアや新聞、雑誌などでも、
金融教育の特集が組まれているのを
よく見かけるようになりました。

もっと身近なものにしようという考えなのでしょうが、
役所仕事は所詮、机上の空論でしょう。

金融教育

金融教育というと、
「お金を増やす方法」とか「投資」を学ぶこと
だというイメージがあるかもしれませんが、
実はそうではないようです。

もっと根本的なお金との付き合い方を
身につけることを目的にしているようです。

どうなんでしょうかねぇ・・・

お金は汚いもの思想

江戸時代が終わって150年経ち、
ようやく「お金は汚いもの思想」が薄れ始め、
金融教育が始まったのです🤣

そういう教育を受けてない私たちの世代には、
「お金は汚いものだ」という
イメージのほうが強くないでしょうか?

江戸時代の商人が役人と手を組み
裏金を作るイメージありますよね。
現代社会でも、あまり変わっていないような気がします。

「お金は汚いもの」という思想は
いつから始まったことなのでしょうか?

とある一人の戦国武将だったということをご存じでしょうか?

ずばり、徳川家康です。

どうすれば謀反が起きないかを懸命に考えたそうです。

そうして出した結論が
お金は汚いもの」思想を広めることだった、というのです。
どういうことかというと、

士農工商

士農工商の順番で最後は「商」です。

財力があると必ず権力を倒し取って代わろうとしてくる。
士農工商のなかで唯一大金を持つ商人は
強欲で汚れた金にまみれた
身分の一番低い賤しいものだとして、
他の民衆の不満を抑えたという思想です。

そしてこの価値観は維新を経て
時代が変わっても子孫に受け継がれているという、
凄い話なのです。

ところが、金融商品について学ぶ専門書などを読むと、
必ず書かれている有名な話をご存じでしょうか?

江戸時代の日本では
「貴穀賤金(きこくせんきん)」と言われた
「お金よりもお米を重んじるべきだ」という考え方が支配的でした。

金融も大変発達

しかし、その一方で、金融も大変発達していました。

大阪では、世界初の先物取引所が
1730年に開設されています。

江戸幕府公認の「堂島米市場」です。
先物取引の発祥の地はニューヨークやロンドンではなく、
大阪だったのです。

2016年に日本銀行がマイナス金利政策を導入しました。

世間を驚かせました。
貯めているお金にマイナスの金利をつけることによって、
人々がお金を使うことを促して
景気を良くしようとするものです。
正直なところ、現在に至っても、
効果がどれほどあったかは、疑問が残るところです。

このマイナス金利とは、
江戸時代に導入されていた「俸禄(ほうろく)」です。

武士の給料はお米でした。
受け取った米は、毎日の食卓に上がる分もあったでしょうが、
その多くは、お金の代わりに使われていました。

お米というお金は、実質的にマイナス金利です。

貯めておいても金利はつきませんし、
それどころか数年もすれば傷んでしまいますので、
早めに使う必要がありました。

社会とお金の関係

高等学校の家庭科で「金融教育」が始まりますが、
経済について考えるとき、
「社会とお金の関係」が中心になってしまいがちです。

自分自身の幸せを考える上でも、
社会全体の幸せを考える上でも、
お金のことを知る必要があります。

しかし、経済成長を求めて
GDPを増やすことだけを考えていても、
労働環境や生活環境は改善されません。

お金を中心に社会を考えることには限界があります。

どこまでが「金融教育」なのかは、
今から始まるものなので分かりませんが、

「お金は汚いものだ」という印象を持った先生が
教えるのだけはやめてほしいものだ。


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