さくまチープリ

絵や絵本を描いています。 30歳から反抗期。 子どもの心に戻って、楽しい時間をお過ごし…

さくまチープリ

絵や絵本を描いています。 30歳から反抗期。 子どもの心に戻って、楽しい時間をお過ごしください。 インスタグラムにはアクリル画を掲載中。 https://instagram.com/uppersmile

マガジン

  • 赤富士さんとサーファー犬

    赤富士さんの旅行の続編、赤富士さんとサーファー犬です。 同じところから動くことのできない旅好きの赤富士さんのために、 仲良しの太陽さんや動物たちが旅行の気分を味合わせてあげるという 友情物語です。ぜひお楽しみください。

  • チヨの森

    子どもが主人公でありながら、ミステリーサスペンスという 少し冒険的な作品にしてみました。 みなさま、良かったら一緒に森に迷い込んでみませんか?

  • チープリショート(まとめ)

    noteで紹介した私のショートストーリーをまとめました。 もしよろしければ、以前からのすべてを読み返してみてください。 ありがとうございます。

ストア

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    アオアシカツオドリ(A4サイズ)

    アオアシカツオドリは、求愛行動で 足をあげてダンスするのだそうです。 なんてかわいらしいのでしょう。 そして色鮮やかなアオ色の足がとてもキュートですね。 サイズA4サイズ(210㎜×297㎜)。アクリルで画用紙に描いています。 額縁はありません。
    3,500円
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    栗イヌと秋刀魚ネコ

    『秋の藝術展2023』にて出展している作品です。 秋といえば、やはり食欲の秋。 秋刀魚と栗をモチーフに、わたしのすきな犬猫で描いてみました。 サムホールサイズ(227㎜×158㎜)のキャンバスにアクリル絵の具で描いてあります。 額装はしておりません。 壁掛けタイプです。
    15,000円
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    アオアシカツオドリ(A4サイズ)

    アオアシカツオドリは、求愛行動で 足をあげてダンスするのだそうです。 なんてかわいらしいのでしょう。 そして色鮮やかなアオ色の足がとてもキュートですね。 サイズA4サイズ(210㎜×297㎜)。アクリルで画用紙に描いています。 額縁はありません。
    3,500円
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    栗イヌと秋刀魚ネコ

    『秋の藝術展2023』にて出展している作品です。 秋といえば、やはり食欲の秋。 秋刀魚と栗をモチーフに、わたしのすきな犬猫で描いてみました。 サムホールサイズ(227㎜×158㎜)のキャンバスにアクリル絵の具で描いてあります。 額装はしておりません。 壁掛けタイプです。
    15,000円
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    ペリカン花屋さん(F6サイズキャンバス)

    noteにて、物語を掲載している原画です。 ペリカンが花屋さんになってお花と愛をたくさん届けます。 F6サイズ(407㎜×320㎜)のキャンバスにアクリル絵の具で描いてあります。 額装はしておりません。 壁掛けタイプです。
    39,000円
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最近の記事

『ギターの先生⑥』

第6練習 ギターとオバケとたんじょう日 「いらっさいませー」 この前と同じマル眼鏡の店長が受付にいた。 ドアを開けた瞬間にワタシだと分かったようで、セミを見つけた子供のように目を見開いた。 「よかった。また来てくれたんですねー。この前会員カード作っていただくのをすっかり忘れてしまったので。作っておきました!」 勢いよく受付台に出した真っ黄色の会員カード。手作り感のある、紙をコーティングしただけのカードは、きっと簡単に財布の中でレシートと混ざりあってしまうだろう。 「先日のポ

    • 『ギターの先生⑤』

      第5練習 ギターと涙と承認欲求 あれから1週間が経ち、はじめての正式なレッスンの日。 2回目の隣町。同じような街並みに少し迷ってから、知らないと入りづらい雑貨店にワタシは難なく足を踏み入れる。 「こんにちは」 スラリ女は体の線がぴったりと出るタイプのロングタイトスカートを履いていた。 スタイルがいいのが分かる。 ぽっこりお腹と太ももを気にするワタシとは、似ても似つかない。 そんなに年齢は変わらないと思うのだけど。 「マキオがお待ちかねよ。あれで結構楽しみにしているみたい。久

      • 『ギターの先生④』

        第4練習 ワタシと覗き男とオバケ少年 「ひ!」 まさか自分が、「ひ」と言う日が来るとは微塵も思わなかったが、 本日ただいまワタシは口にしていた。 目の前に見えている少年は、明らかにこの世のものではないと確信している。 ただならぬ寒気と鳥肌と体の硬直。目は開いているのにまったくどこの筋肉も動かすことができない。 そして何より、最初はいなくて店長がドアを開けて閉めた瞬間に部屋にいたという、人間ではあり得ない移動。 「聞こえてるんでしょ?おばさん」 さっきからむかついている。本人

        • 『ギターの先生③』

          第3練習 ギターとオバケとカラオケボックス ポイン。 スマホから音が鳴る。この時間だと、多分パパからだ。 「急な会議がはいっちゃった。今日も遅くなる。ごめんよ」 おんぷも今日は早く帰ってくると言っていたから、久しぶりにハンバーグでも作ろうかと思っていたのに。 それから、ギターを習い始めたことを報告しようかなあって。 おんぷと2人だけなら、夕飯は野菜炒め焼きうどんでいいか。それなら冷蔵庫にある食材で十分。 買い物の手間が省けたことで、少し時間が空いたし心の負担が減った。 上を

        『ギターの先生⑥』

        マガジン

        • 赤富士さんとサーファー犬
          15本
        • チヨの森
          10本
        • チープリショート(まとめ)
          24本
        • 宇宙人アンズちゃん
          10本
        • 夏目漱石時間旅行
          6本
        • 『イヴのバーにて』
          17本

        記事

          『ギターの先生②』

          第2練習 ギターと女と色男 2日前。 あのイタリアンバーで出会った色男は、実は沿線の隣の駅でギター教室の先生をしているらしいことが判明した。 角が少し曲がった名刺をくれた。 「よかつたら」 その名刺を今じっと見つめ、ワタシは隣の駅の自転車置き場にいる。 来てしまった。 自分たちの最寄りの駅よりも全然大きな自転車置き場があり、羨ましく思い、びっくりもしている。 案外沿線の駅の事情に疎いんだなあと、改めて思った。 なんだかとっても遠い町に来たような錯覚がある。 出不精というの

          『ギターの先生②』

          『ギターの先生①』

          あらすじ 高校生の娘と夫とマンションに暮らす平凡な46歳の主婦、コメコ。 ふと立ち寄ったイタリアンバーで、ギターを弾く王子様マキオに出会う。 そして触ったこともないギターを習うことになる。ある日練習のた めに立ち寄ったカラオケボックスで出会った少年のオバケのミドリ。 そこの面白い店長。娘の同級生や彼氏。音楽が縁でひょんなことから かかわることになった彼らによって、自信のなかった自分と人生に色 どりが生まれ、更年期障害や夫の不倫に悩みながらも自己の価値を見出していく。 この世に

          『ギターの先生①』

          『赤富士さんとサーファー犬           ~素敵な錯覚~』⑮

          「太陽さん、ワタシは『ウミンチュ』なのだそうですよ。  ウミンチュ♡どうしましょう!ここはすでに『ウミ』です」 行きたいと騒がなくなりましたが、やたらと『海感』を出してくる 赤富士さんが誕生してしまいました。 「あ、忘れていました。これ、AMIZONで購入したのですが、 いかがですか?お揃いで」 縁がやたらと派手なサングラスをかけて、赤富士さんと太陽さんの 1日は暮れていくのでした。 今日もラジカセで波の音を聴きながら。

          『赤富士さんとサーファー犬           ~素敵な錯覚~』⑮

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑭

          3日後、サーファーシーズー犬は飼い主とのキャンプを終えて そそくさと帰っていきました。 お土産に、ロングサーフボードを置いて。

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑭

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑬

          「そうですよ。赤富士様は、すでに海の中にいるのも同然です。 行くも行かないもないのです。海人なのです!」 「ウミンチュ。。。」 嬉しそうな赤富士さんを見て、少し違うんだよなあと思いながら 太陽さんは月さんと交代の時間になりました。

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑬

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑫

          「じゃあ、ワタシは『ウミ』の男ということで よろしいのですか」 赤富士さんは、シーズー犬に聞きました。 突拍子もない質問に、森中がざわつきました。   みんな固唾を飲んでシーズー犬を見つめます。

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑫

          『赤富士さんとサーファー犬          ~素敵な錯覚~』⑪

          「だから『ウミ』は赤富士様の庭ということになりますワン」 シーズー犬は、サーフボードを差し出しました。 「赤富士様も、これで立派なサーファーになれるワン」 太陽さんは目をつぶったまま微動だにしません。 なぜなら、自分がしてしまったことにより、 一層赤富士さんの『ウミ』への情熱が強くなったことが分かったからです。

          『赤富士さんとサーファー犬          ~素敵な錯覚~』⑪

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑩

          「こちらは太陽さんが連絡してくれた海の鳥さんたちが、 たった今採ってきてくださった海の幸ですワン」 なんと。 「赤富士様は、海とつながっているのですワン」   赤富士さんは知りませんでした。   まったく遠い世界の話だと思っていたけれど、違ったのです。   サガミ川の源流となるヤマナカ湖は、 憧れの『ウミ』、サガミ湾へとつながっているのだそうです。

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑩

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑨

          「赤富士様!起きてくださいワン!」 目を開くとそこは『ウミ』ではなく、緑豊かな いつもの風景でした。 しかし、赤富士さんの足元にはたくさんの魚が置かれています。 見知らぬ鳥さんもいました。 まだ夢の中かしら?と、赤富士さんは自分の頬っぺたをつねりました。 そしたらものすごく痛くて、涙が溢れました。

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑨

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑧

          キラキラと輝く水面に、海ガメが顔をのぞかせます。  潮風がしょっぱくて、ブルーグリーンの海の水が すべてを包み込んでくれるような錯覚を起こしました。 赤富士さんは『ウミ』の中にいます。 宝物のようなサンゴやイソギンチャク、ゆったりとした時間が流れ、 キレイな魚たちと一緒に泳いでいました。

          『赤富士さんとサーファー犬         ~素敵な錯覚~』⑧

          『赤富士さんとサーファー犬            ~素敵な錯覚~』⑦

          それを見ていた太陽さんは、鳥さんたちに連絡しました。  自分も何か赤富士さんのためにしてあげたくなったのです。  すると今度はシーズー犬が、三線を奏でながら唄い出しました。  「ボクが今まで行った中で、一番好きな海の歌だワン」  赤富士さんの頭の中は、『ウミ』のことで満杯になりました。

          『赤富士さんとサーファー犬            ~素敵な錯覚~』⑦

          『赤富士さんとサーファー犬          ~素敵な錯覚~』⑥

          翌日。  シーズー犬はサーフボードを持ってきました。 「赤富士様、これが愛用のサーフボードワンよ」  今まで見たことのない形です。  思っていたよりも大きくて、赤富士さんは感動しました。  「これからお目にかけまするは、サーフィンワンよ」  「わおわおわお!なんとまあ!」  赤富士さんも一緒に波に乗っている気分です。

          『赤富士さんとサーファー犬          ~素敵な錯覚~』⑥