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花の養分

花屋に寄った。妻に花を買って帰ろうと思ったのだ。見慣れぬ黄色い花がある。「ヒマラヤの奥地に咲く希少な花です」店主が言う。「愛が養分になり、いつまでも咲き続けると言われています。愛は永遠、ですね」一年後、まだ花は咲き続けている。もっとも養分となる愛は、別の女性に対するものなのだが。

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