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【詩】触れる

自分の抱えているものを

言葉に表せず

形にしようとした時には

崩れ落ちている


外は雨

そこには椅子があった

ただそれだけの理由


誰かと話したい訳でもない

さわって欲しい訳でもない

走馬灯のように目の前を通り過ぎる

人生の色彩


ただの雨宿り

触れるのは心だけ

涙の意味は自分でもわからない


尖っていたものが

丸くなるなら何でもいい


あれも無駄だった

これも意味がない

やることなすこと

上手くいかない


雨宿りは一瞬の感覚

1グラムでもいい

軽くなり

無駄なものが放たれるなら


右前にいる

僕のような人が

ひとり

僕だけじゃない


駅の中の待合室

誰を待つわけでもない

誰も知らない

瞬間を感じる



ここに置いて行こう



ドアを開けると雨は止んで

光が射していた










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