久住ハル

詩や短編や小説を真面目に書いていくつもりの発展途上な書き手です。 どうぞよろしくお願い…

久住ハル

詩や短編や小説を真面目に書いていくつもりの発展途上な書き手です。 どうぞよろしくお願いします。

マガジン

  • 作品以外のいろいろ

    作品以外のなにかしらを集めました

  • 感銘を受けた作品

    感銘を受けた作品や勉強になった作品です🎵

  • (仮)お気に入り

    素敵な記事の数々をマガジンにします🎵

  • 自己紹介のようなもの

    作品とは関係ないのでマガジンにしました。 なんとなく作品以外のことが気になる方におすすめします。

最近の記事

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【詩】無色透明

精一杯言えないものを抱えて生きてきた モノクロの世界で十分に生きて来た 必死に笑顔を作って君の答えにいつも答えたんだ 皆にだって本当のことなんて言わないで 聞き逃さないように言葉尻に注意を払って 僕の答えが消えそうになったとしても 君が笑えるために僕が消えても 僕がたとえ無色になっても ただ認めて欲しかったから それだけのために 自分の色を皆に見せる前に消すんだ 自分を殺しながら 影を抱えながら 僕がここにいるって 叫ぼうとするたびに 僕はどんど

    • 【詩】君の声

      屋上にいる わあああああー 後はこのまま一歩出せばいい もっと大きな声で聞こえる わあああああああああぁぁー これでもする? 正気に戻って大きな声の主の顔を見て 崩れ堕ちる 両刃のナイフを首に向けていた 近づいてナイフをとる しない もうしない 噛みつくような目で 屋上の柵を見ていた 救いたいの一心 何もかも無くなったと 思っていた そうじゃなかった 僕の助けての発信は きちんと届いていた 受け取ってくれていた 自分のことも顧みず

      • 【詩】有り余るほど

        認めたくないほど 震えるほどに 自尊心はばらばら 公園近くの縁石に座って 月を見る 自尊心が低すぎる自分 受け入れがたい 風景に全部溶かしてしまいたい 縁石に座りながら 自分より不幸な人を 探してる バカげてる いつからなのかと思っても 思い出せない 気が付いた頃にはきっと 誉め言葉さえ 本当か疑う 価値はない 物事を下方修正するとき 悪いのは自分 天気が雨に変わったとき 悪いのも自分 友達がそっと目を伏せるのも 自分が悪いから 責め言

        • 【詩】それ以上の

          奇跡というものがあるのなら 引き寄せてつかみ取り 抱きしめたい スーッとカラスの翼をつけた 悪魔がかぁと鳴く 一羽二羽と近くに降り 静かにこちらを見定めては 近づく 餌を狙ってあるように 餌食はすぐそこにあるように それでもたじろくことなく 唇をかみしめ 負けやしないと腕をくむ 焚火をし薪をくべ 絶やすことなく 火をつけ続ける 漆黒にはさせない 大丈夫 大丈夫 大丈夫 頭の中に響く声 根拠のないもの きっと何もかも 絶望を手繰り寄せる 自分自身が きっ

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        【詩】無色透明

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        記事

          【詩のようなもの】長い一日

          今日と言う日は 今しかない お墓参りに行って 花をそえ 雑草をとる 静かな広い墓地に カッコーが鳴く 帰りにいつもとは違う 優しい光の中で ちょっと豪華な料理を食べて 和やかな気持ちになり 新緑の空気を吸う 夕方になり 買い物でもして帰ろう ゆっくりと買い物をしながら フロアを見渡す 買い物を終え 家に帰ろうとすると バッグがない 全部入っている バッグがない あったであろう場所に行くと きれいに無くなっている 終ったの文字が頭を突き刺す カードだけは止めた

          【詩のようなもの】長い一日

          【詩】朝日に向かって

          温めるように手を握る 目を閉じて 祈るように下を向く 産まれた瞬く間 光線が誕生を包み 歓喜の声が聞こえる ここから始まる 道筋は記憶の奥底にあり 大切な命に息を吹き込む 倒れそうになる一歩 大地を感じる二歩 駆け足の三歩 愛の意味も分からず 手を背けては 逃げ出し 遠くへ遠くへ 離れてわかる 窓越しに見る陽の光の 優しさ それさえも愛だった 快楽と妖艶な光 誘惑は誰のものでもない 浸るには丁度いい 自分のもの 居心地のいいところが 針のむしろに変わる どこ

          【詩】朝日に向かって

          【詩】オーケストラ

          オーケストラ 奏でる音色は耀きを帯び 舞台は明るい 懐かしい楽曲は よく聞いた記憶の螺旋 舞台を見ながら 忘れえぬ瞬間と重ねる あの時と同じ曲だと言うのに 別のもの 隣にはあなたがいて 若い私は流れる物語に 触れることも出来ず あなたの隣にいる それだけを感じていた 振る舞い方を知らず あなたの視線を 探すのに心を費やす 何もわかっていなかった 表面だけを見て その中にあるもの それまでは 浮かれて 時に酔って あなたを感じていた ただ高ぶりを重ねるように 濃

          【詩】オーケストラ

          【詩】感謝のことばを

          終えるのを終わりにしよう 終わりが来る 始まりが来る 水道の蛇口を閉めて 水流が徐々に少量になり ぽたりぽたりとする 減っていく人の人数を数えず 畑にまいた種が芽吹く数を 数える 私がそうしているのは あなたがそうしたから 神様になぜと聞いても 答えはない 握っていた手が解ける 終わりはない 胸に手を置く 握力が弱くなり 世界の時が止まったようになる こうやって時というものは 大変だった日々を数えず 笑顔だった日々をカラーにする 伝わ

          【詩】感謝のことばを

          【詩】Surviver

          端正な佇まい 口を揃えて 優しそう あなたを心から 信じたのは 信じることに 間違いはないと 思ったから 実際それでよかった 濡れて甘い時間は 消えることなく続き 一歩足を出すたびに すでに用意された幸せが そこにある 隙間がないほど バスタブにある 溢れる喜びのミルク色 時よ 止まれ 極上の幸せを手放す時が 来るなんて思わず ただ怖かった あなたが私を忘れて 去ってしまって どれだけ自分を責めたか でも違う あなたが私にしたことを きれいな想い出にしすぎて

          【詩】Surviver

          【詩】金色に輝く

          氷の中であなたに 手を向けて固まるわたし 目は瑠璃色 開いたまま あなたを追う 灯りひとつない森の奥深く 誰にも気づかれることもないまま 凍る ねじれた線がほどけずに 玉になったまま 慈愛を見つけることが出来ず 情愛に溺れ 恋愛は小舟に乗ったまま 静かに沈む 欲しいものが何なのか わからないまま わたしは凍る あなたの後ろ姿が見えるのに 追いかけることも出来ず 声を出すことも出来ず 揺れ動く気持ちを 見せることも出来ない わたしは何かと引き換えに 凍っているので

          【詩】金色に輝く

          【詩】屋上で

          あなたのことを聞かせて 裏も表もなく あなたのことを 酷い嘘をついたのは 傷つけたくなかったから 傷つきなかったから 両方 大きく見せてしまうのは 弱さを誰にも見せたくない 弱いことさえ認めたくない 好きなのに嫌いだと言ったのは 一方的な想いなら辛いから そんなことはないと思っても それさえ怖かった 食べてはいけないパンを食べ 行ってはいけない場所に行って ここにいてはダメだと 思っていたのに 流れに任せ 誰かの後ろで 罪もない人を傷つけた 傷つけたつもりはない そ

          【詩】屋上で

          先日、親切で優しい方にサポートをしていただいて気が付いたのですが、この時初めて売り上げを見ました(信じられない) 気が付いた方にはお礼の言葉を言うことが出来たのですが、それ以外の方はすっかり見逃しておりました😢ポンコツ過ぎて本当に申し訳ありません💧

          先日、親切で優しい方にサポートをしていただいて気が付いたのですが、この時初めて売り上げを見ました(信じられない) 気が付いた方にはお礼の言葉を言うことが出来たのですが、それ以外の方はすっかり見逃しておりました😢ポンコツ過ぎて本当に申し訳ありません💧

          【詩】花束

          一輪挿し 首をもたげて 堕ちる一枚の花びら 同じ空間の濃縮 もう一枚堕ちる花びら 苦いコーヒー無意味な味覚 酔っぱらったよな一歩 またこんな状態 一人になりたがる癖 発動される夜 スマホの電源はオフ 塞ぐ耳 洞穴のような布団の中 一人になりたくない本音   触って欲しい感触 触れて欲しくない心の奥 混在する思考 一昨日は悪魔が微笑む 昨日はお花畑 落ち着かない頭の中 眉間による皺 ヒーリングミュージックのイヤホン 手に取る一輪挿し 優し気な花に残った花びら

          【詩】花束

          【詩】ここに

          坂道から見える港 変わらない絵画のような 日々の何気ない一瞬 観光客は夕方になり少なくなる どこへ行くにも 坂を降りて坂を登る ここを出て 戻ることのない 友だちたち 年を経て変わる街 相変わらず不便 それでも夜になると光る どこまでも広がる星屑 ここだから見える 午後4時に港から出る客船 消える港の光 群青色の空 見慣れた海の機嫌を見て 生活が始まる 知った人ばかりの 小さい町 落ち着くと落ち着かないが いつも交差する 盆と正月に帰ってくる友だち 置いて

          【詩】ここに

          【詩】TOBIRA

          渇きに耐え切れず 喉にしたのは 味の無い 色のない 見分けのつかない 嵐の前に静けさは 何かを予感させる こんなにうまくいくはずがない 予感は予想通り 晴れは続いていた 心地よい風は幸せを 連れて来た 晴れは止まず 顔色一つ変えない太陽が 勢いをそのままに 土地を枯らす 水よ 手を伸ばしたのは よく似た色の毒 喉を通りすぎた液体は 頭の先から足の先まで 黒い血液に色を変える くらくらとする目は 開けていても意味がない 砂漠の真ん中 それが答え 飲んだのは毒だっ

          【詩】TOBIRA

          【詩】忘れないで

          そんなことないよ 気にすることないよ 上手く出来てるよ 心配はしなくていい いつだって乗り越えて来た 鏡の向こうの自分に言う 君は一人じゃない 後ろにいるのは 君を愛する人々だ 遠くに行ってしまったと そんな風に思っていた 君を愛する人々 一筋の涙が流れて消える 悪夢が脳裏に焼き付いて 現実になると責め立てる それさえも幻 人の波に押されて歩いても 気持ちを押し殺して もう耐えられない 自分で励ましても 満たされてない 空回りの笑顔

          【詩】忘れないで