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【詩】朝日に向かって

温めるように手を握る
目を閉じて
祈るように下を向く


産まれた瞬く間
光線が誕生を包み
歓喜の声が聞こえる


ここから始まる
道筋は記憶の奥底にあり
大切な命に息を吹き込む


倒れそうになる一歩
大地を感じる二歩
駆け足の三歩


愛の意味も分からず
手を背けては
逃げ出し
遠くへ遠くへ


離れてわかる
窓越しに見る陽の光の
優しさ


それさえも愛だった


快楽と妖艶な光
誘惑は誰のものでもない
浸るには丁度いい
自分のもの


居心地のいいところが
針のむしろに変わる


どこを見ていたと
自分に問う


手を洗いその場をそっと去る


行く先はここじゃない
耳を澄ますと聞こえる
行くべき道への歌声


本当の居場所で待っている
お帰りと言う言葉


それこそが愛だった


待っている
いつまでも


本当の居場所
朝日に向かって走る






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