【詩】TOBIRA
渇きに耐え切れず
喉にしたのは
味の無い
色のない
見分けのつかない
嵐の前に静けさは
何かを予感させる
こんなにうまくいくはずがない
予感は予想通り
晴れは続いていた
心地よい風は幸せを
連れて来た
晴れは止まず
顔色一つ変えない太陽が
勢いをそのままに
土地を枯らす
水よ
手を伸ばしたのは
よく似た色の毒
喉を通りすぎた液体は
頭の先から足の先まで
黒い血液に色を変える
くらくらとする目は
開けていても意味がない
砂漠の真ん中
それが答え
飲んだのは毒だった
もうこれで終わり
最後に一言
助けてください
お願いです
助けてください
祈りが天から地に突き抜けたように
雷が轟き
大雨が土地を潤す
足までつかる水
ゆっくりと歩く
歩きながら振り返る過去
自分で何もかもしようとして
何もかもが崩れ去った
とてつもない道を歩かされた
もう十分頑張った
これ以上はもう
過ちも犯した
赦して欲しい
それだけでいい
眼前に現れる扉
目の前の扉が開いて
新しい幸せの椅子に
あなたと座る
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