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【詩】屋上で

あなたのことを聞かせて
裏も表もなく
あなたのことを


酷い嘘をついたのは
傷つけたくなかったから
傷つきなかったから
両方


大きく見せてしまうのは
弱さを誰にも見せたくない
弱いことさえ認めたくない


好きなのに嫌いだと言ったのは
一方的な想いなら辛いから
そんなことはないと思っても
それさえ怖かった


食べてはいけないパンを食べ
行ってはいけない場所に行って
ここにいてはダメだと
思っていたのに
流れに任せ
誰かの後ろで
罪もない人を傷つけた


傷つけたつもりはない
それさえ
いい訳だとわかっても
認めると自分を貶めるおとしめることになる


罪を背負って生きていくのは
楽じゃない
吐露する言葉も見つからない
間違っていた

ばかばかしいほど


あの時掲げてしまった
正義の言葉は
おろすことも出来ず
虚ろうつろにさびつく



屋上で空に向かって
紙飛行機を投げる



間違っていたと言いながら






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