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迷子でいいじゃん。

この間、moroha大森靖子のライブに行ってきた。
魂の叫びという言葉が似合う、命削っている系対バン。

リズムに乗れないくらい終始叫んでるから、
ほとんどの人は歌ってる姿に圧倒されて、棒立ちで聴き入るスタイル。

ライブの序盤、曲が終わって拍手がパラパラと起きた。
そこでmorohaが放った言葉。

「拍手なんかいらない。
 一番最初に拍手したやつだけ本物。それ以外は義理。
 俺は拍手もらう為にここに来てるわけじゃねえんだよ。」

震えるほどのメッセージと鮮明すぎる本気な姿に、
そこに居た人全員が、自分の生き方を問いたと思う。

今日の #週1note は、このライブに行って思ったことについて。

自分が迷子だと知っていて、
迷子だと認める勇気もなくて、どこに行ける?

全人類、生きることの初心者で、
なんのために生まれて、生きてるかなんて分からなくて、
きっと正解だ、って信じられる道を、
自分に言い聞かせるかのように生きてる。

どっちに行けばいいのか分からないのは怖いから、
自分がどこにいるのか分からないのは不安だから、

それらしい正解への、道しるべが欲しい。

自分で道を見つけているようで、もっともらしい道に
自ら、意図的に流されたいと思っていないだろうか。

誰しも迷子からのスタートなのに、
迷子である自分を否定してしまってはいないか。

いつから道を見つけたような気になっていたんだろう。
そんなことが頭に横ぎった。

迷子を楽しめるくらいの信念

拍手なんかいらないと言ったことが正しかったのかといえば、
それも絶対賛否両論あると思う。

ただ、あの時すぐに拍手した人は、
良いと思ってたけどどうしていいか分からなかったから
周りが動くまで拍手をしなかったり、
周りに合わせて手が勝手に動いたのかも、
というのは、あの場にいた人は空気で感じたと思う。

その、小さな違和感を放っておかなかったことに、
私は、morohaの人間に対するリスペクトや、優しさを感じた。

ステージの上から、何が正解かわからない迷子のままに、

「迷子でいいじゃん、俺だって迷子だよ。
 お前も自信持てよ。がっかりさせんなよ。」

って言ってもらってる気がして、
アーティストがいる意味ってこういうことだなと、
ちゃんと、強い迷子になろう、と、
思った五味でした。

おしまい