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モンスターズ・ユニバーシティ

鑑賞時の感想ツイートはこちら。

2013年のアメリカ映画。ピクサーの作品。前作『モンスターズ・インク』(2001年)の主人公マイクとサリーが「怖がらせ屋」になる前の大学時代を描いています。

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ピクサーとディズニー

まずはピクサーとディズニーの関係について、ちょっとマメ知識を。

もともとピクサーの前身は、ジョージ・ルーカスが『スター・ウォーズ』の特殊効果(SFX、VFX)を開発するために開設した ILM(Industrial Light & Magic)の一部門から始まりました。

■ マメ知識のさらにマメ知識「SFX と VFX の違い
SFX
特撮または特殊効果(Special Effects)の略。撮影時に仕掛けを施して映像を創り出す技術のこと。
ミニチュア、着ぐるみ、特殊メイク、火薬、ワイヤーアクション、バレットタイム、ブルーバック撮影、スクリーン・プロセスなど。
作品例)『2001年宇宙の旅』、『ゴジラ』、『スター・ウォーズ』
VFX
視覚効果(Visual Effects)の略。撮影後に加工を施し映像を創り出す技術のこと。
CG、デジタル映像処理など。
作品例)『ジュラシック・パーク』、『ターミネーター』、『マトリックス』
では、『メリー・ポピンズ』や『鳥』で使われた技法、「ナトリウム・プロセス」は、SFX? かな?

ピクサーとして ILM から独立後は、1995年の『トイ・ストーリー』からディズニーと長編作品の共同製作を開始。さらに後、2006年にディズニーの子会社となりました。

現在は、ピクサーが作ったアニメーション作品を、ディズニーから配給。キャラクター著作権の所有/管理などもディズニーが行っています。

このような経緯から「ディズニー/ピクサー」と呼ばれることも多いのですね。

安定の面白さ♩

前作『モンスターズ・インク』と同様、本作で描かれるモンスターたちの世界は人間の住む世界とは別のところにあり、“人間の子どもの悲鳴” をエネルギー源としています。
そのエネルギーを獲得供給する企業「モンスターズ・インク」(MI)では、日夜「怖がらせ屋」のモンスターを人間の子ども部屋へ通じるドアから送り込み、悲鳴を集めていました。

本作は、マイク(声:ビリー・クリスタル/田中裕二)とサリー(声:ジョン・グッドマン/石塚英彦)が、怖がらせ屋を多く輩出する名門大学「モンスターズ・ユニバーシティ」(MU)で出会い、一緒に成長してゆく姿を描いています。いわば、二人の前日譚。

わたしは前作と本作どちらも観ていて、モンスターたちが繰り広げるこの物語が大好きです♩

ユーモアたっぷりに描かれる「人間の子どもは毒を持っていて危険」、「優秀な怖がらせ屋はモンスター界のヒーロー的職業」といった世界観が面白い

目玉がたくさんあったり、牙の生えた大きな口だったり、造形的には怖いはずのモンスターたちも、カラフルで表情豊かでとっても可愛い

大人も、子どもも、素直に笑って楽しめる作品です♡

続編となる本作では、マイクとサリーの二人が出会ってから親友になってゆく様子や、誰に何と言われても夢をあきらめずに努力し続けるマイクの姿が描かれていて、あたたかさ元気を貰えるはず♩

誰かの夢が生まれる瞬間

本作は主に、小さな緑色のギョロ目のモンスター、マイクを中心にお話が展開してゆきます。

映画の序盤、幼い頃のマイクが「怖がらせ屋になりたい!」という夢を持つようになるのですが、そのきっかけとなる出来事が描かれておりまして――。

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わたし、こういう “誰かの夢が生まれる瞬間” が大好き!!♡

こちらの記事にも書いているのですが、

そういう時って、魂が喜んでいるんだと思います。
美しい瞬間だなぁ、と思います。
とても素敵なことです。

ほんとにね、純粋な、美しい瞬間だと思います。

そんな瞬間を見たり聞いたりする時、わたしの胸にも “ぽっ” と明るい光が灯るような気がして、なんとも “きゅん” としてしまいます♩

ウーズマ・カッパ

「怖がらせ屋になる」という夢を抱き、晴れてマイクはモンスターズ・ユニバーシティ(MU)に入学。

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学生証の写真、頭のてっぺんしか写っていません!笑(マイクはとても小柄だから) こういう細かいネタが面白い

大学で、マイクは「ウーズマ・カッパ」(OK)というクラブに入り、仲間と一緒に寮生活を送ります。

わたしは観ていて「ウーズマ?」「カッパ?」と不思議に思ったのですが、どうやら "Oozma Kappa" と書いて、「カッパ」はギリシャ文字の "Κ" のことだそう。

「ウーズマ」は…… わかりません。笑

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スクイシーが着ているのも「OK」オリジナルのセーター。可愛い♩

他の学生たちのクラブは、こんな名前。

○ ロアー・オメガ・ロアー(RΩR)
○ パイソン・ニューカッパ(PNK)
○ ジョーズ・シータカイ(JΘX)
○ スグルマ・スグルマ・カッパ(ΣΣK)
エータ・ヒス・ヒス(HSS)

というのも、アメリカやカナダなど北米地域の大学にはフラタニティ/ソロリティという学生クラブの文化があって、本作もそれを表現しているとのこと。

クラブの名称にギリシャ文字を使ったりするのは、名称の由来(または名称そのもの)を秘密にするために暗号っぽくしているとか。
へぇ~、勉強になるなぁ!

他にも、新しく加入する者は儀式を経なければならなかったり、クラブごとのしきたりがあったり、同じ建物で寮生活をしたり―― と、本作の中でフラタニティ/ソロリティ文化が描かれているシーンがたくさんあります。

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ウーズマ・カッパのみんな。運転しているのはスクイシーのママ

OK はスクイシーの実家を寮にしているので、スクイシーのママはみんなの寮母さん的な存在。このママがね、可愛いんですよ~♡

ふわふわした天然系のキャラで、おうちの中のインテリアはママのファンシー&ラブリー趣味が大いに反映されています。いかにも “実家” という感じのダサ可愛さ! それを恥ずかしがる息子もまた、可愛い。笑

ありますよね。実家の “おかん” が好みそうな、ちょっと古臭い少女趣味なアイテムたち。可愛いのか可愛くないのか微妙なキャラクターが付いていたり。電話機にフリフリのカバーが掛かっていたり。やたらと花柄が多用されていたり……。
わたしも最近「可愛い」のストライクゾーンが若い頃より広くなりつつあって、「あ。自分も “おかん化” しているのだなぁ……」と痛感。笑

隠れ「A113」を探せ!

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「探せ!」と題しておきながら、思いっきり答えを載せてしまっておりますが……。笑

「A113」の由来については、ここに書いてしまうよりも、みなさん各自でググっていただいた方が楽しいと思いますので、画像のみ。

ハトが好き。笑

最後に。

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どうしても載せたかった、この画像を。
これから本作をご覧になる方は、登場シーンをお楽しみに!


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