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小説の執筆速度とモチベーションを上げるためにやってる個人的Tips~準備編~

8月に講師をやった講座で執筆速度の話などをしました。自分は平日毎日8時間ペースで作業をしているのもあり、原稿の進行速度はそこそこ速い方だと思うのですが、それでも効率化を図るためにやっている工夫などもあり。
そういうのをちょっとまとめてみようかと思います。


■事前準備

効率的に執筆するための事前準備編。事前にこういう条件を揃えておくといいよというのも含めて。

◆タイピング速度を上げる

私は学生時代・会社員時代にタイピングの練習をしまくっており、今ではほぼ会話するのと同じ速度で打てます。タイピングが遅いなと感じるようであれば、タイピングの練習をして物理的な速度を上げておくのは手です。

◆操作しやすいキーボード、ディスプレイを用意する

むちゃくちゃ基本的なことなのですが、打ちやすいキーボード、目に優しい大きな画面といった執筆環境を整えるのは超大事です。もちろん椅子も。

ちなみに私はかつてはキーボードを1年に1本ペースでダメにしていたのですが、一昨年ゲーミングキーボードに買えてから壊さなくなりました。カタカタ鳴るメカニカルキーボード大好き。ゲーミング故に光るし丈夫だしでとても使い勝手よいです。

◆スケジュールを立てる

私は執筆に着手するときは、短期間で一気にひととおり書いてから推敲をゆっくりやるタイプです。短期間の方が没入できるのと、語り口調のテンポがブレないなどのメリットがあります。

連作短編の場合は日程をバラす場合もありますが、通常の長編の場合は1週間とか1週間半とか、ほかの作業がなるたけ割り込まないよう事前にスケジュールを組みます。メールのやり取りくらいはするけど、執筆着手前にゲラ、推敲、改稿、プロットなどはひととおり区切りが着くよう先に調整しておきます。逆に言うと、まとまった期間を確保できなそうな時期には書かない感じ。

また、執筆中のスケジュールも事前に組んでおくのですが、この日は何章まで書くかといった日程をプロットを見ながら決めます。このときのポイントは、七割くらいのエネルギーでクリアできそうな緩めのスケジュールにすること。予定よりたくさん書けたらOKだし、予定どおりに書けたらもちろんOK。クリアできないスケジュールを組むとそれだけでストレスなので、無理せず進められるペースでスケジュールを立てます。
スケジュールはその日の進捗により、ガントチャートで日々更新します。

◆プロットを細かく作る

色んなところに書いていますが、私は超細かくプロットを作ります。どんなプロットを作っているかはこちらでも参考にしてください。

私は詳細なプロットは漫画におけるネームみたいなものだと考えており、物語を考える工程はここで終わらせます。書きながらお話を考える、ということはほぼしません。章タイトル、各シーンの日付、曜日などなど、検討すべき項目はプロット段階ですべて終わらせておきます。
そうすると、書きながら考えるのは文章表現と演出が主になるんですね。物語を考える必要がないので、自然と執筆速度は上がります。

これは流派みたいなものなので、プロット作らない派の方・プロットがあると逆にモチベーション下がる派の方には、自分に合った方法でどうぞという感じなのですが。私は物語の着地点がちゃんと決まっていないと書きながらめちゃくちゃストレスなので、大変だけどプロットぎちぎちに作ります。
自分にストレスがかからない方法を模索するの大事。

◆着手予定日の前日までに冒頭を書く

新規の物語の冒頭ほど筆が進まないものはないです。なので、執筆着手予定日の前日までに、冒頭数行~1ページくらいだけ書いておきます
ファイルを作ってゼロから書くのってしんどいので、そこのメンタル負荷がこれだけでかなり低減されます。

このときの冒頭なんて適当でいいんです。どうせあとで見直すから。とにもかくにも、ファイルを用意して章見出しを作って、ちょろっとだけ書いておく、なんなら明日以降書く予定のプロットのコピーを貼っておく、これをするだけで一日目の速度がぐっと上がります。

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気づいたら準備編だけで1,700字を越えてしまったので、今日はここまで。執筆着手編はまた別途上げます。

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