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【連載】月1鍼灸マニア〜#2エネルギーの器の大きさ〜

こんにちは。

春野太陽です。


月1鍼灸マニアの第二回は

「エネルギーの器の大きさ」についてです。

前回の連載にて初診に訪れた際のエピソードを掲載しました。

鍼灸師に、私の家族の話をした、その続きです。


家族歴、病歴について伝えた後、

現在の具体的な症状や、取り組んできた生活改善、過去の各検査結果の医師の見解について伝えました。


「体がいつもどこか不調で、もしかしたら何か異常があるんじゃないかって怖くなって検査を受けに行ったんです。

でも、レントゲンも、尿検査も、血液検査も、心拍も何にも異常なし。

お医者さんで助けを訴えても「問題ないです。」しか言ってもらえなくて、もうどうすればいいかわからなくって苦しくて苦しくて泣」


「身も心もボロボロで死にたいしか頭に浮かばない状態で帰省してきました。

帰省して3ヶ月くらいは布団もリビングに敷いて全部そこで寝て起きてテレビ見てまた寝て、寝て、寝て、それが限界でした。

その後少しずつ起き上がって活動できるようにはなってきたと思っても、5分散歩するだけでその後2日間動けなくなる自分がつらくて。

これでは再就職も難しいと思って、まずは体力をつけようとジムに通い始めたんです。
見た目は細身だけど、体脂肪率測ったら肥満の一歩手前でした。

でもジムの方がメニューを組んで体力に合わせたプランで少しずつ進めたら、年齢と身長に適した理想的な筋肉量と体脂肪量と体重に達成しました。

『有酸素運動も筋トレも続けてきたわけだし、適正な筋肉と脂肪のバランスが身についたわけだし、体力も大幅についたはずだ!』

そう気持ちに自信がついたのに、実生活ではあっという間に身体がダウンして熱が出たり動けなくなるのは結局以前と変わらなくて。

どんなに生活改善しても治らないなら虚弱体質だと割り切って諦めるしかないのかなって。

私は一生こんなに重くてだるくて全身が痛いまま生きていかなきゃならないなら死んで楽になりたいって本当に思うくらい毎日しんどいです。」


半ば泣きすがるような形で今までの自分の努力と、努力に裏切られた経験を伝えました。


そして鍼灸師さんが教えてくれたのが
【エネルギーの器の大きさ】の話でした。


「人それぞれね、生まれた瞬間から持っているエネルギーの器や入れ物の大きさが違うの。

それって健康診断での検査とかじゃ数値化できないものだから、病院だと異常なしとしか言われなくなっちゃうんだよね。

もともとの入れ物が大きい人は、頑張って運動すればエネルギーをたくさん貯めてアスリートになれる体力がつくかもしれないし

もともとの入れ物が小さい人は、どんなに頑張っても『虚弱』ってかたちで限界がすぐくる。

春野さんの場合は触診してても分かるけどすごく身体が繊細でもろくて弱くてやわい感覚。
治療する私ですら「さわったら壊れそうだから優しく扱わなきゃ」って緊張するくらいにね笑笑
そもそも入れ物がとっても小さいの。
ただでさえとっても小さいエネルギーの器なのに、今までのゆがんだ家庭環境のせいで器にほとんどエネルギーが残ってない。
せめて小さい器でも、そのいっぱいまで満ち足りてればいいんだけどね。

わざわざアスリートになろうと思わなくていいの。今の身体に合わせてできることを探せればそれでいい。無理しちゃダメだよ。

それに、春野さんのエネルギーの器はとても小さいとは言ったけど、ちゃんと呼吸してご飯食べて寝て起きて、この歳まで生きてこられている。

エネルギーが足りないとは言ったけど、今この瞬間まで生きていられてるってことは最低限生きていける力は春野さんには備わってるってこと。だから大丈夫。」


この最後の【だから大丈夫】がどれだけ勇気をくれたか。。

これらの説明にとても納得がいったし

すごく救われました。


昔から身体が弱かった私は

学校を早退することもよくあったし

JKの同級生たちがオールナイトカラオケしてるのを知って『元気だなぁ』

社会人になってからも同僚と夜までお酒飲んでる彼氏の話を聞いて『体力あるなぁ』

『なんで私はみんなが出来ることをできないんだろう。なんで一緒じゃないんだろう。』

自分の体力の無さに嫌気がさしていました。


実際、処方された精神薬をしっかり飲む・太陽を浴びる・朝昼晩のきちんとした食事・早寝早起き・ジム通いなど

たくさん改善のための努力をしたのに結果が現れないことに対して

人生を投げ捨てたい気持ちにまで追い込まれました。

精神科医に「太陽を浴びるように。」「もう少し運動してみるように」などの指摘をされ、

『もうすでにやってるのにダメなんだよ。
これ以上そんなこと言ってこないで!やめて!』

と、病院の医師には分かってもらえない域に
も達していました。


でも、東洋医学に出会って、鍼灸師さんに出会って、このことを教えてもらって、

【私は私のエネルギーの器の中でやりくりできればいい】

【全員が全員アスリートになれるわけじゃないんだから、体力が違うのはそりゃそうだ】

【エネルギーは少ないけれど、今まで生きてこれたんだもん。私の生命力はちゃんと灯ってる】


そう思えて、苦しさから解放されました。



ちなみに、私のエネルギーの器が小さい理由については、

自分の見解として思い当たる節はいくつかあります。

ただ、科学的な根拠の点では捉え方はさまざまなので憶測ですが。。。

私は、母のお腹にいた頃は双子でした。

でも、母のお腹の中で胎盤剥離がおこり、

双子のうち1人はそれで亡くなりました。

母の命も危険な状態になり、

緊急で全身麻酔の帝王切開手術。

そして私だけが第一子としてこの世に生まれたのです。

予定日より1ヶ月前の出産。
小さな子宮に双子。
胎盤剥離という災難。

その影響なのか、私はかなり低体重出生児で

長い間保育器で面倒を見られていたようです。

私は、この生まれた時の危険状態が一因で

自分の生まれながらにもつエネルギーの器が小さくなって生を受けたのではないかと思っています。


誰も証明や解明ができないこの件ですが、

自分の虚弱体質が、鍼灸師の説明とそれに思い当たるこの出産エピソードで合致がしたので

自分自身はそれで納得しています。



頑張ってるのに体力がつかないと感じている人は、もしかしたらもともとのエネルギーの器が小さい方なのかもしれません。

無理はせず、

自分の持つエネルギーの量の中で

やりくりしてのんびり生きていきましょ。


さて、次回は【花粉症に対する東洋医学的な観点】をお伝えします!


お楽しみに!




2023.07.06(thu)
春野太陽

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