フォローしませんか?
シェア
碧月はる
2020年9月1日 17:39
グリルで軽く炙ったパンは、しあわせな匂いがする。焼き立てのそれと同じ、バターの芳醇な香り。ほかほかになった表面の艶を見ながら、ゆっくり珈琲をドリップする。どんなに苦しい夢のあとも、私はご飯を食べる。美味しい朝ご飯が待っていてくれたら、おそらくそれだけで、人は生きていける。*悪夢というものは、実体がない。どこまでが夢で、どこまでが現実なのか。空想の生き物だけが出てくる夢ならば、おそらくそ