アルモニー薬局

内服ブチルスコポラミンのCmax算出に挑戦(これ自体は臨床応用しても意味ないが、考え方自体は他で使えないか)

ブスコパンの薬物動態値はほとんど“該当資料なし”である。分かっている数値はTmaxが2時間、BAが1%、CLtotが1.2L/分、腎CLが0.6L/分、分布容積(iv 後:Vdss)が128L、消化管吸収率(経口)が8%の6項目。
※内服も注射剤も同じデータしかない。

    「D・F/τ=CLtot・Cp」を使い、1日3回服用したとして、それぞれの数値を代入していくと、「10mg・1%/480

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薬物乱用性頭痛を防ぐにはトリプタン使用量をどこまで抑えるべき?

上記は、NDBを用いたPMDAによる疫学調査結果を、ファイザー株式会社がまとめたもの。
 この報告によると、確実な乱用患者は0.79%に過ぎないが、乱用「疑い」を含めると、4.95%・・・20人に一人くらいは乱用性頭痛なのでは?という結果。
 服用頻度だが、上記の定義を解読すると、

 1ヶ月あたり10回もしくは10日分以上の処方が4ヶ月以上続いている症例

 と解釈できる。前述した定義に基づくと

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トルバプタンはちょっと変わった利尿薬

トルバプタン(サムスカ®)は、腎血流量を低下させずに利尿作用を発揮するので、腎血流量低下患者でも効果が期待できる。

 作用点は髄質集合管(他の利尿薬の作用点は尿細管前半の間質)。
 また、トルバプタンは血中Naは減らさずに水だけを排泄する・・・「血中浸透圧を上げて効率よく排水する」と言える。

 高Na血症防止のため、月1回のNa量チェックが必要。
 利尿効果が強いため、サムスカ服用中にのどの渇

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<有害事象自発報告データベース>医療ビッグデータの一種。日本の「JADER」とFDAの「FAERS」があり、いずれも無料である程度のデータは入手可能。特定健診等情報データベースの「NDB」というのもある。【2018/02/26記載】

シルニジピンは朝食後しか飲めない?

シルニジピン錠は先発品も後発品も、用法が「朝食後」に限定されている。
 まず、「食後」限定の部分について。IFの「食事の影響」の項目には「食後投与群の血漿中濃度は絶食時投与群よりやや高い傾向はあるものの、差は認められなかった。」と明記されており、空腹時投与でも問題はないと思われる。

 また、服用時点が「朝」に限定されている事について、持田製薬DIに確認したところ、治験段階で朝食後投与を行ったこと

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PPIは食事の影響を受ける

いずれのPPIも添付文書上の用法は「1日1回」のみで、食前か食後かの明確な記載はないが、IFによると次の通り。

 ランソプラゾールはCmaxが食前は1,038だが食後では679にまで低下する(AUCは不変)。
 ラベプラゾールとオメプラゾールは食後では食前に比してTmaxが2hrほど延長する。
 エソメプラゾールは数値は不明だがCmaxとAUCが低下すると記載がある。
 ボノプラザンはTmaxが

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胆汁酸トランスポーター(IBAT:ileal bile acid transporter)は回腸末端に局在している。エロビキシバット(グーフィス®)はそれを阻害して、自発排便促進を可能にする薬。【2018/02/26記載】

油水分配係数o/wが1より大きかったら、水に溶けない?本当?

物質が脂溶性か水溶性かは、臨床上の判断材料として使うことは実は少なくない。
 まず、腎排泄型か肝代謝型の目安として利用されることが多い。でも、後述する数値から読み取れる ”クセ” を分かっていないと判断を誤る原因になる。
 また、何らかの事情で食事が摂れない場合などに、空腹状態で服用したら消化管吸収率はどうなるか、有効性・副作用などに影響は出そうか、などの目安にもなる。
 そこでの指標となるのが、

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添付文書のクレアチニンクリアランスはjaffe法、病院では酵素法。

クレアチニンが塩基性溶液中でピクリン酸と反応して橙赤色になる性質を利用したもの。
 ただし、ピクリン酸はクレアチニン以外にもピルビン酸やブドウ糖、蛋白、ビリルビン、アスコルビン酸などとも反応してしまうため、真のクレアチニン(酵素法)よりも0.2mg/dLほど高値になる。

 なので、添付文書のCCrを参考にCG式を用いて薬物投与設計を行う場合は、実測検査値(つまり酵素法)の血清クレアチニン値に0.

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