新田会所

新田会所の建築(5)加賀屋新田会所②-地域のお宝さがし-32

所在地:〒559-0015 大阪市住之江区南加賀屋4-8

■鳳鳴亭■
鳳鳴亭に入る前に、現状の平面図を再度確認しておきましょう(図1)。

図1

旧書院の次の間に接する、北側の渡り廊下を通って居宅へ至ります(図2)。

図2

縁側の突き当たりの壁面に、竪繁障子・木瓜形欄間が設けられています(図3)。この右側、杢目の美しい階段から鳳鳴亭に入ります。

図3

鳳鳴亭は、座敷は8畳ですが、次の間

もっとみる

新田会所の建築(4)加賀屋新田会所-地域のお宝さがし-31

所在地:〒559-0015 大阪市住之江区南加賀屋4-8

■加賀屋新田-湾岸部の開発■
大阪湾岸北部の新田開発は、貞享3年(1686)に河村瑞賢が安治川を開削したことで大きく進みます。一方、南部では、宝永元年(1704)に付け替えられた新大和川の河口に土砂が堆積し、多くの新田が開発されるようになります。加賀屋新田もその一つです。同新田は、加賀屋甚兵衛が延享2年(1745)に開発に着手するとともに

もっとみる

新田会所の建築(3)安中新田会所-地域のお宝さがし-30

所在地:〒581-0084 八尾市植松町1-1-25

■旧大和川筋の開発■
すでに見た鴻池新田・平野屋新田は、隣接する二つの池が開発されたもので、立地や作物・経営など多くの共通点があり、会所の形態も酷似していました。

一方、宝永元年(1704)の大和川付け替え後、主に安福寺(柏原市)と周辺の村によって開発された久宝寺川(長瀬川)の両岸が、安中新田となります。

その規模は、享保6年(1721)

もっとみる

新田会所の建築(2)平野屋-地域のお宝さがし-29

所在地:〒574-0022 大東市平野屋1-9

■深野池の開発■
宝永元年(1704)に付け替えられる以前の旧大和川は、安堂村(柏原市)付近で北上し、弓削村(八尾市)で玉串川と久宝寺川に分かれ、前者は北上・分流して新開池(東大阪市)と深野池(大東市)に流入し、後者は北西を進み大坂に至っていました。それが付け替えによって流水量が減少したため、池や川沿いに新田が開発されることになります(図1)(注1

もっとみる

新田会所の建築(1)鴻池新田-地域のお宝さがし-28

所在地:〒578-0974 東大阪市鴻池元町2-30

■新田開発■
江戸時代の大坂では、町人などが請け負う新田開発が河口部や内陸部で盛んに行われました。新田会所は、開発された新田の経営、作物・年貢米、住民などの管理や寄合、武家の接待などを行う施設で、新田の支配人や開発主などがその業務を行いました。ここでは、現在大阪に残されている新田会所を紹介します。

■鴻池新田会所(重文)
鴻池新田は、宝永元

もっとみる