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vol.4 あした死のうと思ってたのに/吉本ユータヌキ


流れてきたX(Twitter)のポストが、きっかけだった。


昔から、ふと消えてしまいたくなることが、割と多々あった。
気持ちが落ちきっている時は、
ああ、この世界で一番悲しいのは私なんだ、と
まるで悲劇のヒロインになったように、世界を、人を、自分を恨んだ。



人間はみんな平等ではないし、理不尽なことも多い世の中だし。

それでも生きていかなきゃいけないから、
生きていくのは、やっぱり難しいことのように思う。


もちろん、できれば。自分含めみんな、自ら死を選ぶことなく、
生きていてほしいと思うけど、
それぞれ色々な想いがあって、苦しみがあって、
眠れない日々を越えて、決めたことなのだとしたら、
それを安易にダメだと、悪だと、言う資格なんて誰にもないような気がしたりもする。


この間、何年かぶりに昔の職場の後輩から電話があった。
5年ぶりくらいだろうか。
久しぶりに話した彼女は、この5年で色々な苦しい経験を乗り越えてきていた。かなりビビッドな内容だったので、話を聞いている私の方からすると、返答に困ってしまう場面も多かった。
と同時に、習い事始めたんですよ~とか、今度ソロキャンするんですよ!と嬉しそうに話してくれるので、久しぶりに感情が目まぐるしく動いた。
頭と心をフル回転させたからだろうか、おかげでその夜はぐっすり眠れた。


私にも、たくさんの傷がある。
思い出したくないほど、苦い経験や悲しい思い出、辛い記憶。

その傷をいつかは愛して、なんてことはできないかもしれない。
傷は、やっぱり”傷”だし。
その傷は無理やり美化しなくても、全然いいと思っている。


みんな傷つきながら、その傷とともに生きていく。
それで、いいんだと思う。


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