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接客常識のウソ3 「お客様に気に入って頂いて、ファンになってもらったら応援して頂けて指名になるんですよ」

黙されるな!ストレスだらけの接客常識 ”3つのウソ” その3

接客常識のウソ3
「お客様に気に入って頂いて、ファンになってもらったら応援して頂けて指名になるんですよ」

「お客様は私の応援団!」
「目配り・気配り・心配りを大切に心から接客したら
 “お前頑張ってるな!よし、応援してやるよ”になるの。
 私のお客様はこんな人ばかり。色恋は全くないの。」

これで結果が出る人は、ごく一部の選ばれた仕事人だけです。
こちらも普通は無理です。

以前にも書いた通り、「心」からの接客を頑張れば頑張るほど、
お客様からの「心」の対応を求めたくなります。

得られなかった時のストレスは、半端じゃない

しかも、気に入られた接客は気に入られた瞬間から、
お客様の誘い・口説きという要求に対応する日々が始まります。

このストレスが、
接客がうまくいかない、辞めたくなる最大の理由とも言えます。

このストレスの事を私は“つまずき”と呼んでいます。


“つまずき”に出会わないで結果を出す方法

この“つまずき”に出来るだけ出会わない方法は1つだけです。

それが、お客様が
「あ、オレ気に入られてるのかなぁ」
と勘違いして頂く指名です。

「勘違いして頂く指名は、お客様からよけい口説かれて、大変になるんじゃないの?」

こんな声が聞こえてきそうですね。
まぁまぁ、ここまで読んで頂いたのですから、もう少しガマンして読んで見てください。

もちろん、お客様が
「自分が気に入られてるのなら行けるかもしれない、口説いてみよう」
は当然あります。

変わってくるのは、この先です。
気に入られた指名では、
お客様が口説く・それをかわす、
また口説く・かわす

の繰り返しです。
単にお客様が要求して、それに対応するの連続です。

遅かれ早かれ“つまずき”が訪れ、指名が切れます。

それに対して勘違いして頂く指名は、
お客様が「行けるかも」と思って口説く、
これに対して
かわすでも、断るでも、ウヤムヤにするでもなく、
うれしい気持ちと、傷つきたくない・信用できない・先に進む勇気がない気持ちで揺れ動いている事を表現するだけ。

何を言われても
ただひたすら表現して、
「私のペースに合わせて」と再提案する

一旦対応の立場になったものを
もう一度要求の立場に戻すという事です。

あくまで、こちらの方が惹かれ始めている、大切に思っている事を勘違いさせる事が大前提ですが、気に入られた指名よりもはるかに“つまずき”はなくなります。



そんなにうまく行かないでしょう?

最大のポイントは、こちらの方が気に入っている状態を保つ事。
人と人なので、要求と対応の立場は常に入れ替わります。
その都度、極めてクールに、ドライに感情をはさまず
要求の立場に戻す事が大切です。


要求の立場って?

もう少し解りやすくお話しましょう。

付き合っている2人の男女がいます。
2人は愛し合っていますが
どちらも同じだけ愛しているという事は普通ありえません。
どちらかがものすごく愛していて、
片方は愛しているといった具合です。

解りやすく
”ものすごく好き” と ”まぁまぁ好き”
で区別しましょう。

”ものすごく好き” と ”まぁまぁ好き”
行動の主導権を握るのはどちらでしょう?

正解は、”ものすごく好き”です。

いかがでしたか?
正解されましたでしょうか?

約80%の方が”まぁまぁ好き”と答えます。

理由はほとんど、
「ものすごく好きな方は、まぁまぁ好きな方に合わせようとするから」
です。

では、

  • 「今度の日曜、映画に一緒に行きたい」と思い、誘うのはどちらですか?

  • 今日、仕事が終わって「逢いたい」と思い、誘うのはどちらですか?

  • 一緒に居て、「もう少し一緒にいたい」と思い、誘うのはどちらですか?

そうです。
すべて、”ものすごく好き”な方です。

ですから、
行動の主導権を握るのは”ものすごく好き”な方
という事になります。


承認欲求の問題です

これは、心理学で言われる承認欲求が強く影響しています。

自分を認めて欲しい、褒めてほしい、尊敬して欲しい。

これが恋人に対しては
恋人から認められたい、褒められたい、尊敬されたい、愛されたい
になるのです。

承認欲求が満たされているのはどちらでしょう?
そうです。
”まぁまぁ好き”な方です。

ですから、”まぁまぁ好き”な方は
確認する必要がありません

片や、”ものすごく好き”な方は、
相手が自分が思う程自分の事を想ってくれているか常に不安です。
どうしても確認したくなります。
それが要求という形で行動に現れるという事です。

自分の誘いを素直に受け止めてくれるだろうか?
自分の為に予定を変えてくれるだろうか?
自分の為に行動してくれるだろうか?

その相手の反応によって愛情の深さを測ります。

そして思い通りにならなければ、
更に要求の行動を取ります。
”まぁまぁ好き”な方は、相手が怒らない様に対応する日々になります

これがそのまま
お客様とホステスの関係に置き換えられます。

そして、これが水商売接客の根本です。


接客とは

接客とは、お客様の要求に出来るだけ「心」からの対応をして喜んで頂く
ではなく
こちら側の要求をお客様に出来るだけ気分良く対応して頂く
です。

その為に、必ず抑えて頂きたい考え方が
気に入られた指名ではなく
勘違いさせた指名でなければならない
という考え方です。

要求の接客と対応の接客では
天と地ほどストレスが違うという事です。

これを出来るだけ「心ではなく頭で」考えて行えるか?

それが接客のお仕事で
ストレスなく、楽に結果を出して少し良い生活ができる
頑張らない接客のしくみ”だという事です。


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