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映画

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2023年10月の記事一覧

ファンが作った実写版『風の谷のナウシカ』

なんとあの『風の谷のナウシカ』の実写版が制作! というすごいニュースを見たと思って驚いたら、どうやらブラジルのファンが有志で自主制作したのだとか。 とはいえ『風の谷のナウシカ』を実写で作るなんですごい。 7年間もの歳月をかけ多くのプロフェッショナルの無償の手助けによって完成された本作。 スペインのシッチェス・カタロニア国際映画祭など海外の映画祭でも高い評価を受けたのだとか。 そんな本編を早速どうぞ。 タイトルは、『WIND PRINCESS』(風の姫)。 腐海を探索す

青春ホラーの傑作『イット・フォローズ』の続編が製作決定!! 詳細な内容は不明だが、前作で主演をつとめたマイカ・モンローと監督のデヴィッド・ロバート・ミッチェルは続投とのこと。 前作が2014年に製作されたことを考えると10年越しの続編とは…これは熱い!

映画「アンジェラの灰」 (アイルランド・アメリカ映画)アイルランド🇮🇪🇺🇸

その昔アイルランドはイギリスの圧政により農地が私物化され、その結果、働き口を失った人々が祖国を後にすることになりました。 ある者はアメリカへ、ある者はスペインへ・・ そんな過渡期にあったアイルランドの町がこの映画の舞台です。 ここで見ることのできる日常は、 おそらく、当時の日常そのままなんだと思います。 貧しい暮らし、粗末な住居、ささやかな食事・・・ みているだけでつらくなってしまいました。 一家をささえるお母さんの大変さといったら・・ こういった状況を打破するた

【感想ではなく記録のための雑文】九月に観た映画6作品(2023/9/1~2023/9/30)

今年からはじめた映画の記録。 本を読むのは実はあまり得意ではないので、映画を観ようという流れです。 アマゾンプライムは月500円だから、5本くらいは観たいなと思っています。 (先日の請求は600円でした。値上がりだー!!) 例によってアウトプットする準備は一切なく書いています。観てない人から見れば(観た人もかも)意味不明かもしれません。 どうぞすっ飛ばしてください。 ザリガニの鳴くところ 2022年公開のアメリカ映画。同名のミステリー小説は全世界累計1500万部突破したそ

【岩井俊二監督の集大成として】映画『キリエのうた』感想

岩井俊二の監督の集大成的な作品だと思った。 映画『キリエのうた』は『リップヴァンウィンクルの花嫁』、『ラストレター』の岩井俊二監督による最新作だ。 東京でストリートミュージシャンとして生きるキリエと彼女のマネージャとなる謎めいた女性イッコ。「彼女たちは何者か?」、映画は2人の過去を遡りながら彼女たちの運命も描いていく。 主演は2023年の6月に解散したガールズグループ「BiSH」のメンバーとして活躍してきたアイナ・ジ・エンド。共演に『ラストレター』にも出演した広瀬すず、『

ゴッドファーザー

映画ゴッドファーザーがなぜあれほど有名なのか、観たことがなかったので知らなかった。 子供の頃、人が死ぬ映画だから観てはいけないと言われたようなうっすらした記憶がある。 実際に見てみたら、常になんらかの食べ物がいろんなシーンにつきまとっていて、とてもよかった。 特に1のほう。 派手に車内で撃ち殺しておいて、ケーキの箱を取り出す。 有名な市場のオレンジのシーン。 グラフィカルで、色合いを押さえつつ、どこか明るさがある。 陰影が強いが、あたたかい明るさを伴う。 軽やかに銃殺。

『ベイビーわるきゅーれ』の新作が製作中であることが正式にアナウンスされたよ!公開は2024年の秋ごろ予定とのこと。 このままシリーズ化していくのかな。

【子供のままじゃいられない】映画『お引越し』感想

映画配信サービス『JAIHO』で鑑賞。 ちょうど相米慎二監督作品の配信が始まっており、この機会に観てない作品を観ようと鑑賞。ずっと前からお薦めされていたこの作品をようやく観ることができた。 『お引越し』は1993年に公開された日本映画。 ひこ・田中の同名作品を原作にした作品で女優・田畑智子のデビュー作でもある。 両親の離婚に振り回される11歳の少女の心境と成長を描いた物語。 田畑智子演じるレンコの明るく屈託のないキャラクターと、コミカルな演出でファミリーコメディくらいの

【夢と現実の隙間へようこそ】映画『白鍵と黒鍵の間に』感想

「音楽映画」でもあったし「世にも奇妙な物語」のような映画でもあった。 10月6日より公開されている映画『白鍵と黒鍵の間に』。 『南瓜とマヨネーズ』、『素敵なダイナマイトスキャンダル』の冨永昌敬監督の最新作にあたる本作は、南博の回想録『白鍵と黒鍵の間に ジャズピアニスト・エレジー銀座編』を原作に池松壮亮を主演に撮られた作品だ。 作中にはある大胆な仕掛けがしてあり、内容を調べず観たこともあって途中から「?」になった。このトリッキーな演出にノれるかどうかがこの作品を楽しめる分か

映画『つるばみ色のなぎ子たち』パイロットフィルム

舞台は平安時代だろうか? 蚊による感染症(マラリア?)の描写や天体描写が不穏。 『筆も使ひ果てて、これを書き果てばや。この草子は、目に見て心に思ふ事を、人やは見むずると思ひて』は枕草子ですね。

ラストダンスは映画館で

はじめてその映画館に足を踏み入れたのは、京都に来て1年目、春の終わりだった。 あの春、わたしは京都の大学に入学したばかりだった。満開の桜は美しく、胸の高鳴りはおさまることなく。歩けば寺社仏閣に当たるこの街で、そこに咲く桜たちは、幻想的で切なく、京都の夜によく似合っていた。 春の訪れは、恋の訪れでもある。入学早々、わたしには気になる男の子ができた。映画サークルで出会った、同じ1年生とは思えない大人びた彼。有名カフェで働く彼は、キラキラして爽やかで、まるで"春"みたいなひとだ