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トピックス(旅行記)

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2023年5月の記事一覧

海人たちの技術と歴史 糸満

糸満。 優れた漁法と道具を生み出した海人たちの歴史を伝える資料館に立ち寄る。 その漁法とは、追込み漁だ。子どもたちが海に入り、魚を大きな囲い網の方へと追いやる。この追込み漁の成果は凄まじく、あっという間に他の漁場を席巻した。本島はもちろん、フィリピンなど南方までその漁場を広げた。貧しい地域から口減らしとして子どもたちが糸満に売られてきたという。追い子はその子どもたちが担った。 その追込み漁の際に活躍したのがミーカガンと言う水中メガネ。これにより失明のリスクを軽減し長い間の潜

Carnival / ジャマイカでもカーニバル [Apr #03] [Sight #2-02]

青年海外協力隊としてジャマイカに再び派遣されています。もう5月も終わろうとしていますが、遡って4月のハイライトをお届けします。 Level 2 / 危険レベル引き上げ3月末に赴任し、4月は活動先に配属される前に、JICAから様々なオリエンテーションがありました。中でもやはり安全情報は大切。 実は、ジャマイカの首都キングストンのいわゆる「ダウンタウン」と呼ばれるエリアを中心に、今年2月に外務省危険レベルが「レベル2:不要不急の渡航は止めてください。」に引き上げられました。(

noteで人気があった旅の記事ベスト8は?

noteで人気だった旅記事のベスト8を発表します。これらはすべて、noteの今日の注目記事に選んでいただいた旅行記事です。ランキングはスキの数ではなく、ビュー数で決めました。 ただの旅好き社会人大学生その前に簡単に自己紹介します。わたしは旅とブンガクをこよなく愛するただの社会人大学生です。本業はドレス作家なので、衣装をめぐる旅(いとへんの旅)や、ブンガク、美術館や博物館をめぐる旅をしています。 旅の記事を書こうと2019年に始めたnoteでしたが、2020年になって旅がで

売り子さんになってくれた担当編集者さんに助けられた話

ご報告です。 このたび、技術書のオンリーイベント「技術書典 14」への初参加をなんとか果たしました。わーっ、パチパチパチパチ。 「技術書典って何? なぜ参加したの?」という方はこちらの記事をお読みください。参加するまでの経緯が書いてあります。 「どんな同人誌を出したの?」って興味がある方はこちらをお読みください。本紹介や目次や試し読みがあります。 「参加します」から「頒布します」の間には「執筆しています」があってもいいはずですがスパンと抜けていますね。入稿に向かってひた

東京の休日 165 〜【憧憬の地 ブルターニュ】展@国立西洋美術館:フランスの最果てへの旅を〜

憧れ(あこがれ)の気持ちを意味する 「憧憬(しょうけい)」。 これを多くの画家たちに抱かせたのが 「ブルターニュ」の地です。 このフランスの最果てが テーマとなった展覧会が現在 「国立西洋美術館」(上野)で 開催されています。 『憧憬の地 ブルターニュ
―モネ、ゴーガン、黒田清輝らが見た異郷』 2023年3月18日(土)~6月11日(日) 海の風を感じたくなる この季節にぴったりの美術展と なっておりました。 作品のご紹介の前に まずは展覧会の概要のお話を。 「

東京の休日 164 〜【大阪の日本画】展:悪魔派、船場派、なにわ風俗画に感性をくすぐられました〜

『大阪の日本画』 2023年4月15日(土)〜6月11日(日) 東京ステーションギャラリーにて。 新しい画家との出逢い、 そして新たな「大阪」のイメージの開花と とっても充実した内容でございました。 素敵な作品のご紹介の前に まずは展覧会全体のお話を。 明治、大正、昭和。 近代の大阪で活躍した 画家50名以上の作品が集められたのが 今回の展覧会です。 主に、昨年2022年に開館したばかりの 「大阪中之島美術館」から作品が来ております。 京都、東京の日本画の影に隠れ

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紅花栄・べにばなさかう「5月26日~5月30日頃」

【写真】暮れなずむ夫婦岩

文フリで販売された短編集が電子書籍に。

「ユノン、僕は一体何重人格なんだい?」 「そうだな、マリヤとワタリと、そしてノーマンを入れたら五重人格だ」 「何だか体温が高いのはそのせいかな」 「人口密度高いもんね」 五月八日にノーマンは死んだを含む短編集「葵たちさう」が、Amazon Kindle Unlimitedで電子書籍販売をされています。良かったらお手に取ってみてください。 拙作に感想もいただき、ありがとうございました! 初めて文フリに、一般参加してみたのですけれど、本に対する熱気が凄かった!文字離れと言われ

「出世の街・しずおか浜松へ」あれから3年、ほんとうに出世できたのか?

すこしまえの旅の話をします。 2020年秋に静岡県浜松市に行った話です。 そうそう、浜松市って、「出世の街」なんですって。 出世の街・浜松徳川家康公が29歳のとき築城した浜松城。家康公はこの地で天下統一の礎を築きました。家康公が浜松城を離れたあとも、歴代城主の多くが「出世」したことから、浜松城はのちに「出世城」と呼ばれるようになったそうです。(浜松市ウェブサイトより) 浜松市は「やらまいか精神」で名だたる城主や企業家を輩出したすごい街なのですね。やらまいか精神とは、なん

文学フリマ、当日

朝、7時半くらいに目が覚める。枕がかわると寝られないんだけれど、久しぶりに気持ちよく空を飛ぶ夢を見てなんだか気分はいい感じ。 ホテルでパンを食べて駅まで歩き、バスに乗る。東京でバスに乗るなんてハードルが高すぎると思ったけど杞憂に終わった。バスはたぶん京都のほうがややこしい。 前から乗車できて、降りる時も前と後ろ両方開けてくれて、なんという有り難さ。 娘と感動しながらバスを降りて会場に向かう。 いいお天気で暑くなりそうだった。 時間になり、自分のブースに向かう。すぐに荷物を取

演習・箱根 岡田美術館にいく「若冲と一村」with景徳鎮

箱根登山鉄道は、世界で2番目の急勾配を誇るらしい。 先頭車両と2両目の後ろが2メートルほど高さが違う、と車内アナウンスがうやうやしく説明している。「3両の場合は3メートル程の差になります」 本当だろうか。 今まさにその急こう配の中にいるというのに、ぼんやりした頭で、日本語と英語の説明を聞いていた。 スイスバーゼルに行く前の演習として、箱根の岡田美術館でやってる一村と若冲の展示を見ようと思っていた。 東京側から行くと、電車を乗り継いで、バスか登山鉄道、そしてバスという、ハー

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私が美術館にいく理由「疑似的な死」

ちょっと前からぼんやりと見ているこちらのコミュニティでお題が出ていたので。 #私が美術館にいく理由 。 昨年末くらいから美術展に行きまくり、来月はスイスのバーゼルにアートバーゼルを見に行く。自腹。 別にアート関係者でもなく、正直得るものはない。 ただの自殺行為。自傷行為という方があってるかもしれない。よくわからない。 もともと、本当に最初に美術館に行くきっかけは、「それ以外親が出かけることを許してくれなかったから」というDV家庭にありがちなソワソワした理由が原体験にある。

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谷小夏さんの個展「parko」に行ってきました。

5月19日から愛知の「オフレコ」で開催されている谷小夏さんの個展「parko」に行ってきました。 谷小夏さんを知ったのはInstagramのおすすめで流れてきた絵の投稿。 「素敵な絵だな」と思いアカウントをフォローしてたら、近場で個展をやることを知って足を運んでみたという次第です。 普段、個展などに足を運ぶ習慣のない筆者。 美術館はそうでもないのですが、アートギャラリーとかになると少し及び腰になってしまう… そんな中で谷さんの「初めて個展へ来てくださる方へ」という一連の