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明日の私へと続く物語

先日、生まれて初めてインタビューをして頂いた記事がアップされました。

原稿チェックしながら、気づいたら涙が溢れていました。
「人に歴史あり」と言いますが、何者でもない私にも積み重ねてきたものがあったのだなぁと、自分が誇らしく思えてなんだか泣けちゃったのです。


新卒から15年。
新人からお大局になるまで、営業事務として働いていました。
事務職というと机に座ってひたすら入力業務をするイメージをお持ちの方も多いのですが、商社の営業事務、しかも建築資材メイン商社の地方支店での事務の業務内容は本当に多岐に渡っていました。
電話対応(訛りの強い地元のおっちゃんたちとのやりとり)、発注(時間との戦い)、メーカー業務との納期調整(ひたすら懇願する)、配送の手配(倉庫のおっちゃんたちとの攻防戦)、在庫管理(ミスは許されない)、請求書の照合(あわなくて泣く)、等々。
今はこの多岐にわたる業務によって、社会人としての土台が出来上がったのだと心から思っています。
ものやサービス、何を提供するにしても必要な、仕入れや売値設定、利益率に粗利について、その後転職をした際、「これってどこでも必要な知識だったんだ!」と分かって、前職に感謝しきりでした。
退職前の数年間は、支店の小口現金管理もしていたので、簿記の基本的なことを実践で学ぶことができたのも大きかったな。
フリーランスになって確定申告をやらなくては!というとき、本当に助かったなぁと感じたものです。

その後、ちょっとだけ働いたアパレルでは対面接客を学び(在庫管理や棚卸についてはスルッと順応)、料理教室で働いた際は、商社+アパレルでの経験をフルにつかった感覚(顧客管理や物販業務+管理や生徒さんとのやりとり)でした。

何にも無駄になってないし、全てが今の私に必要なことだったなぁ。

そして何より、OL時代に安定した収入と有休という武器を使って、通いまくった料理教室やワークショップは、まさに今の私を形づくるものです。

全くいくら使ったのだろう(笑)というくらい、学ぶということにはお金を使ったし、時間もたっぷり使いました。
それも安定した職業だったから、なのかもしれません。
恵まれた人間関係、というもの大きかったでしょう。
(休んでいる間、上司や後輩が仕事をしっかりフォローしてくださってました)


この春から、フリーランス3年目に突入します。
そんなタイミングでインタビューをして頂いたことは、数年後に大きな意味を持つのかもしれません。
自分自身の過去と今と未来を、言葉にするという数時間が、目の前のことにいっぱいいっぱいだった私の視野をフワッと広げてくれました。

まだまだ知らないことばかり、小さな世界に生きているけれど、それでも社会人1年目の私が今の私を見たら、びっくりするほどに変化していることでしょう。

気づけば遠くにきたものです。
とはいえ、どーんとジャンプして今の場所にいるわけではなくて、低い階段を一段ずつ登っては、ちょっと転げ落ちて、また登ってという淡々とした毎日の繰り返し。
暮らしの積み重ね。
今までもこれからも、私の暮らしそのものが綴られて私だけの物語になっていくのでしょう。
私を大切にしてくれる大好きな人たちにも、道ですれ違っただけのあの人にも、それぞれの物語があると思うと、日々はなんと愛おしいのだろう。


誰かの物語の登場人物として、一瞬でも登場することができたら嬉しいな。





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