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英語の勉強(仮)

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英語に関する記事をまとめてみました。
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記事一覧

語順が変われば・・・ ハングオーバーとオーバーハング

hangover(ハングオーバー)は、「二日酔い」という意味の英単語です。この言葉をナマで聞いたのは、MT法のアルバイトでアメリカ人クルー達と一緒に働いていた時でした。アメリカから日本の九重に調査に来ていたメンバーの中にはお酒好きがいて、夕食時にはかなりの量のお酒を飲んでいました。その中の一人が、朝挨拶した時に、こめかみを抑えながら「・・・hangover・・・」という言葉を発しました。 この時始めてhangoverという単語を聞いたので、その瞬間は意味がよく分かりませんで

論文に使う接続詞 HoweverとTherefor

大学教員に求められているのは、ジャーナル(英語による学術誌)への論文掲載です。論文の数が全てではありませんが、権威のあるジャーナルへの掲載は、”業績ポイントが高く”なります。 論文の文章表現は、通常の文章と違って少し堅苦しい感じになります。私が初めて英語の文章を指導教員に添削してもらった時、「英語の論文では原則、IやWeのような人称代名詞は使わないんだよ。基本的には”モノを主語にした受動態”にするんだよ」と教えられました。最近の論文は堅苦しい表現を避ける傾向があるようで、I

英語の語幹 ”-ness”と”-ess”

共通の意味を持つ英語の語幹には、様々なものがあります。今日紹介するのは、綴りは似ているけど意味が違う語幹のnessとessです。 nessは、状態や性質などを表わす抽象名詞にくっ付く語幹です。よく目にする単語には business(ビジネス)などがあります。これはもちろん、busy(忙しい)+ness(状態)からできた単語です。その他にも、darkness (暗さ)、fitness (健康)、happiness (幸福)、illness/sickness (病気)、s

英語の疑問文や否定文にdoやdoesが出てくる理由

中学校で英語を習い始めて少し経つと、一般動詞というのが出てきます。この文法用語には、個人的には異論があります。それは一先ず置いておくにしても、肯定文には一般動詞しか出てこないのに、疑問文や否定文になると、どこから現れたのか、doやdoesが急に出てきます。簡単な例文で比べると次のようになります。  肯定文: You go to school.  否定文: You do not go to school. (You don't go to school

英語は”チャンク”が大事

チャンク(chunk)とは、塊という意味です。タイトル画は、ス〇バなどでよく見るチョコチャンククッキーで、少し大きめのチョコレートが塊で入っているため、そう呼ばれています。このチョコの塊が、このクッキーの美味しさの秘密ですが、英語でも塊が重要です。 ”ありがとう”を意味する"Thank you." は、thank と you の2つの英単語から構成されますが、別々に覚えずに、一塊として記憶していると思います。ごく大雑把に言えば、この一塊の英単語の組がチャンクです。 比較的

All we need is a little more …

車での通勤途中ではFM放送(FM福岡)をよく聞いています。今朝の番組中で、スローテンポな洋楽が流れていて、”All we need is …”というフレーズが聞えてきました。この英文は受験に出てきそうなフレーズで、” All we need is a little more ”までは聞き取れたのですが、その後が聞き取れませんでした。 よくある例文だと、”All we need is love.”(=我々に必要なのは愛/愛こそすべて)となるので、この後に続く単語はloveな

前置詞が重要です。 "up"の語感

たまには、苦手な英語の話をしてみます。英語の習得には、前置詞の正確な理解が必要です。しかし、日本語にない前置詞の存在は、とても苦手です。英語の前置詞は、意味的には”に”や”が”などの助詞に相当します。ただし、日本の助詞に具体的な意味はありません。しかし、英語の前置詞には明確な意味やイメージがあります。日本人は前置詞を補助的な物と考えていますが、前置詞こそが重要なのです。 全ての前置詞が重要なのですが、とくに重要な”up”について例を挙げて説明します。go up/down の

"stoping"と"stopping"

今回は、少しレアな英単語を紹介します。この単語は、資源業界ではよく使われますが、通常の生活で使うことはまずありません。今日のタイトルの先頭の英単語”stoping”がその単語です。ちょっと英文法に詳しい人なら、「stopingは間違いでstoppingじゃないの?」と思われたことでしょう。しかし、どちらも間違ってはいません。 この両単語は、ある動詞の現在分詞(-ing型)です。先頭のstopingの原型はstopeです。stopeは採掘関連の特殊な単語で、鉱石などを”階段式

究極の I don't know.

人に教えるほど英語は得意ではありませんが、最近仕入れた英語の高速話法の話題を提供します。 「私は知らない」という意味の英語 I don't know. は、英語が得意でない人にもよく知られた表現です。”私は知らない”という英語表現は、丁寧な表現から砕けた表現まで合わせると、20種類くらいあるそうです。簡単な例で言うと、I have no idea. や Who knows? などもその表現に当たります。 I don’t know. の発音を日本語風に書けば”アイ ドント

"Give me five."と"Take five."

たまには、少し役立つことを書こうと思ったので、今日は英語のウンチクについての話です。英語の表現には、数字にまつわる表現がいくつもあります。ここでは、0から5までの数字を使った英語表現を紹介します。 zero in on は、”銃を照準に合わせる”また”注意力を集中させる”ことを意味します。back to square one は、双六の”振出しに戻る”という意味です。これは、マス目を使ったボードゲーム由来のイディオムです。”1つ目のマスに戻る”ことは”ゲームの振出しに戻る”

英語学習教材の有効活用について

新学習指導要領の実施により、2020年度から小学校で英語教育が必修化されました。これにより、小3・小4での外国語活動、小5・小6での”教科としての英語”が正規の授業に加えられました。 国際化が叫ばれる中、英語が殆ど話せない多くの日本人を考慮しての必修化のようです。成果が出るのはもう少し先になるでしょうから、気長に結果を待ちましょう。 英語教育の必修化の目的は、英語によるコミュニケーションですから、小学校の授業では英会話が重視されています。そのため、小3・小4の外国語活動で

英語と化学のお勉強 モノ(mono)とポリ(poly)

モノ(mono)は、”単一の”や”ひとつの”を表わす接頭語です。その対義語であるポリ(poly)は、”複数の”や”多くの”を意味する接頭語です。monoやpolyが先頭に来る英単語は数多くあります。 monoが頭にくる単語には、以下のものがあります。 monochrome (名) 単色、モノクロ monotone   (名) 単調 monocycle   (名) 一輪車 monologue  (名) ひとり芝居 monarch    (名) 君主、支配者 次にpolyが

アセクシャルとアロマンティック

 少し前にNHKで、アセクシャルとアロマンティックをテーマにしたドラマがありました。アセクシャル(asexual)とアロマンティック(aromantic)は、最近、LGBTQ+関連で聞く機会が増えた単語です。アセクシュアルは”他者に対して性的魅力を感じない”、アロマンティックは”他者に対して恋愛感情を抱かない”セクシャリティのことを言うそうです。さらに、”性的欲求・恋愛感情の両方を抱かない”のは、この二つを組み合わせてアロマンティック・アセクシュアルと言うそうです。  LG

私家版英文法#8 英語は神様視点

 今回は英文法というより、英語と日本語の根本的な違いについての話です。日本語の会話や文章では、主語は必要ありません。それは、日本語が話者中心の言語なので、わかりきった主語をわざわざ示す必要が無いからです。しかし、英語では主語を省略することができません。  日本語では食事の後に「ああ、美味しかった」という表現が成立しますが、これには主語はありません。この文章を無理やりに「私が食べた料理は大変美味しかった」と表現することはできますが、不自然な日本語になってしまいます。これを英語