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東洋医学講座 227

〇心と南

▽五気と五臓は相関する

夏・昼・南は、働きも方位も同じで、総称して火気といい、全てが包含されている符号です。

火といえば、季節では夏、一日では昼、方位では南、人体では心臓や循環、眼などですぐに分かります。それは一つの理から展開されて生じているからです。

自然そのものは、化生され、膨化されて、すべて同時に全機的に働いています。これに反して、人工のものは、組み立てよってなされていることと知らないと、自然科学は分からなくなってしまいます。

その化生される力というものは、春夏秋冬、朝昼夕夜、東西南北と、大気の木火土金水の五季の働きで成されています。五気は五臓を生み出し、五臓は五季の気を受けて化生・膨化します。したがって、五臓があり、五本の指があり、五・五・五・五・五で成り立っています。その五つの力で化生されるので、五つの系統があります。肺臓が化生されるためには、秋の気や夕方の気や収斂の気を受けなければいけません。また、冬の気や夜の気、北の気を受けないと腎臓は成長しません。そのような気で毎日毎日、毎年毎年、循環を受けながら体がつくられています。

夏に体調が悪い人は、心旺タイプではありません。もし心旺タイプなら、体力が維持できない心旺タイプです。また、夏調子のいい人は肝旺タイプであります。夏は肝が休に当たるので、肝に力がある人は暑くなっても楽に過ごせます。心が一番働きやすい時期ですが、力の有無も関係します。力があれば、もちろん楽なのですが、少しでも力が不足しますと苦しくなります。したがって、肝の余力のある人が最も調子がいいのであります。

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