ヒカル

創価学会3世。LGBTQ当事者。青年教学1級。好きな御書「人のために火をともせば・我が…

ヒカル

創価学会3世。LGBTQ当事者。青年教学1級。好きな御書「人のために火をともせば・我がまへあきらかなるがごとし」 軽登山、美術館、宇多田ヒカル、山崎豊子、藤井風なんかが好きです。

最近の記事

名もなき渓流

1993年5月3日、池田先生にお手紙をお出しし、自分が同性愛者であることをお伝えしたところ、 「お手紙拝見しました。健康を祈っています。また見守っています。頑張ってください」 とのご伝言とともに、お数珠を勿体なくもいただいた。 生まれて初めてのカムアウト。私が初めて真に人間として認知された瞬間だった。 ⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎ 1998年4月8日。 1人の学生が 「人間教育の最高学府たれ」 「新しき大文化建設の揺籃

    • 世界の平和と一切衆生の幸福のために

      私たちは毎日朝晩、一切の祈りの最後に「世界の平和と一切衆生の幸福」を深く祈念します。 私たちの「世界」には、陽だまりのかけがえのない一家和楽の談笑があり、宿命と戦う戦友たちの師弟共戦の誓いがあります。 私たちの「世界」には、とてつもない格差と苛烈な差別があり、驕り高ぶった人がいる一方で、理不尽に尊厳を蹂躙され、虫けらのように殺される人がいます。 私は朝晩の祈りで、どこまで「世界」をイメージできているだろう。 描いている「世界」が一人一人違うため、同じ創価学会員でも様々

      • 池田先生の平和提言・軍備に対する考え方

        トインビー対談の警鐘 現在、創価学会インターナショナル(SGI)は世界192ヵ国に広がっており、平和・教育・文化運動を行っています。 世界各国に学会員がおり、ウクライナ・ロシア戦争のように、紛争国の双方に学会員がいることが珍しくはないなか、創価学会第三代会長の池田先生ほど、仏法者として、平和を願い、厳しい世界情勢を凝視された方はいないと思います。 池田先生ほど、国家間の対立や紛争の止まない世界情勢の閉塞感を打破すべく、現実的な平和主義を掲げ、具体的な政策提言や命懸けの平

        • 信じる勇気、声をあげる勇気

          2020年秋。 LGBTQの人権のために 長年戦っている知人たちと 永田町の議員会館へ。 後輩で 学生部・男子部時代に 一緒に戦った、 公明党の国会議員と バタバタと急に 懇談することが決まり、 議員に説明するための LGBTQ関連の資料を 急ごしらえして臨んだ。 数日前に首相が行った 同性婚に関する杓子定規な答弁や 札幌地裁の同性婚訴訟の 悲痛深刻極まりない原告の声、 被告である国の倒錯した主張を 説明資料に落とし込む。 直前まで 推敲して、推敲して 睡眠不足と

        名もなき渓流

          未来アクションフェスとAI戦闘機開発

          2024/3/24に核兵器や気候危機の問題解決を目指す、若者・市民団体の協働によるイベント「未来アクションフェス」が国立競技場で開催され、創価学会青年部が「SGI(創価学会インタナショナル)ユース」として参画しました。 フェスのトークセッションで国連広報センターの根本かおるさんが、 「世界の軍事費は史上最高をいま記録しています。気候変動対策やSDGs実施策はすごくお金がかかることです。軍事費に回ってる予算を人々の豊かさや生活を支える予算に振り分けることができたら、格差のな

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          次期戦闘機の第三国移転に反対します

          公明党支持者ですが、次期戦闘機の輸出に反対します。 【主な理由は次のとおり】 共同開発国のイギリスは2001-2021年まで米軍のアフガニスタン攻撃を支援し、イラク戦争にも参戦。歯止めの要件の「現に戦闘が行われている国」にいつなってもおかしくない国。 高度な防衛技術の漏洩や、同盟国だと思って輸出した国が将来的に袂をわかったり、紛争当事国になる可能性がゼロとはいえない。 次期戦闘機の輸出により、日中関係がさらに冷え込んで、緊張がさらに増し、軍拡競争の負の連鎖に拍車がかかり

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          防衛装備品、次期戦闘機の輸出について

          次期戦闘機の輸出について、公明新聞や国会議員のXによる発信、 BSフジ・プライムニュースの佐藤優さんのコメントや、防衛省の見解を示した「次期戦闘機の開発について」など、色々拝見しましたが、深く憂慮しています。 【防衛省:次期戦闘機の開発について】 https://www.mod.go.jp/j/policy/defense/nextfighter/index.html 1ヶ月前のものですが、2月15日のNHKの解説委員室の記事が、非常によくまとまっていると思います。

          防衛装備品、次期戦闘機の輸出について

          きっと

          きっと、 君と僕は似た者同士。 君が痛ましい過去を 打ち明けてくれたとき、 僕は何を語るべきだったのだろう。 語らせてしまった責任と 話してくれた仄かな喜びと。 こだまのように 僕の傷跡と痛みを語ったら 二人の疼きは 少しは癒えただろうか。 僕らの距離は 少しは縮まっただろうか。 辛酸をなめたものしかできない 受容がある。 悩み、戦い抜いたものしか 発することの許されぬ 眼光があり、 言葉がある。 わかっているから、 口が重くなり、 語りすぎてしまう。 きっと

          私の履歴書③両親へのカムアウトその2

          (私の履歴書②の続き) 白壁の小奇麗な待合室で 待たされている間、 私は手持無沙汰で、 差し込む光があやなす陰影を 心持なくながめていた。 「お父さん、これは病気ではありませんので‥‥」 二人が呼ばれた 狭いカウンセリングルームに 医師の声が響いた。 「そうですか‥‥」 父は短くただそういって、 私たちは西新宿の病院を後にした。 その日の西新宿の空は雲一つなく、 そびえるビル群の果てに輝く空は どこまでも高く、 どこまでも蒼かった。 昼下がりで、 きっと、普通に

          私の履歴書③両親へのカムアウトその2

          私の履歴書②両親へのカムアウト

          「ヒカルを見ていると、昔の自分を見ている気がする。」 高校生か学生の頃だったか、 ぽつんと独りつぶやくように、 時々、母は私に言った。 なんかその言葉のトーンが やけに意味深な感じで、 「いったい、私の何を知ってるというんだ」 と心の中でものすごく反発していた。 両親とは決して 不仲というわけではなかったが、 中学高校ぐらいから 人並みに我が家でも 忙しさにかまけて 親子の会話は減っていった。 父は父で、男親というのは そういうものかもしれないが 仕事熱心だったが

          私の履歴書②両親へのカムアウト

          私の履歴書①大切な後輩へのカムアウト

          30年近くたった今でも はっきり覚えている。 風呂トイレなし 家賃3万円の 電気の消えた真っ暗な部屋に 一筋の月明かりが差し込んでいたこと。 東京の初夏の蒼白い儚げな夜空。 明滅する留守電の赤いランプの残像。 確かあれは、春の大学祭が終わって、 ほっと一息ついた頃じゃなかったかと思う。 仲が良くって、 お互いすごく信頼しあっていた 大学の創価学会のサークルの後輩に 「すごく大事な話があるんだ。サシで飲まない?」 と誘った。 自分から誘ったくせに、 いざとなるとや

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