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【基本的生活習慣特集3】食事について

食事は「生きる力」を育てる上で最も大切な行動です。

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また、マズローの5段階欲求でも生理的欲求が一番下にあり
食欲・排泄欲・睡眠欲は優先的に満たしてあげなければなりません。
この生理的欲求を満たしてこそ、社会的欲求・承認欲求や自己実現欲求等を満たそうと葛藤できるのです。

しかし、ここで難しいのは食事をする際に使う「感覚」!
味覚と臭覚と食感(覚)が食事を受け付けない場合があります。
これゆえに、人それぞれ好みが3種類ごとに違います。

【五感を解説3】味覚の機能について
【五感を解説4】皮膚感覚の機能について
※口内感覚ではありませんがご参考に。
【五感を解説5】嗅覚の機能について

上の3つの感覚の解説について読んでおくとさらに理解が深まるので興味がある方は是非!

まずは摂食(食べること)の前に
<哺乳の発達の目安>

実はお腹にいるときから赤ちゃんは摂食機能(食べるための機能)を発達させています。

上唇に何か触れると、その刺激に反応して体を動かしたります。(8週あたり)口を閉じたり、羊水を飲みこんだりするようにもなります。(12週あたり)
口をすぼめられるようになり(22週あたり)、自分の指を吸って、飲み込みの練習をします(28週あたり)※()内の出現時期~消失時期は個人差があります

生命の維持と発達の促進を役割として持つ、原子反射を備えて赤ちゃんは生まれることが大半です。

哺乳反射は4種類の原始反射から構成され、次の順番通りに反応が起こります。

1.探索反射(出生後~約5か月)
生まれたばかりで視力が弱く、自力で身体を動かすことも難しい赤ちゃんが母親の乳房や乳首を探し当てて顔を向けるのに必要な反射です。
探索反射とは唇やその周辺に物が触れた場合に口を開き、顔を触れた物の方に向ける原始反射です。
頭を乳首の方に向ける反応を繰り返すことは首すわりの完成生後3~4ヶ月頃)にも重要な大切な役割を果たします。
2.捕捉反射(出生後~約5か月)
生まれたばかりの赤ちゃんは、口まわりの筋肉を自分の意思で動かすことができませんが、捕捉反射による反応で乳首をしっかり口にくわえます。
捕捉反射とは唇やその周辺に触れた物をくわえる原始反射です。
探索反射によって探し当てることで母親の乳首をくわえることができます。
また、そのくわえたことで母乳を分泌させる吸啜反射を起こします。
このように反射に繋がりが見られます。その中でも固い物はくわえた後に
すぐ舌で押し出そうとします(押出し反射)。

-------ちょっと補足------
この反射が出現しない場合、中枢神経系の異常が疑われます。
通常は左右対称に出現する捕捉反射が左右非対称に出現する場合、
脳の片側や顔面神経に障害がある可能性があります。
保育の際にはこの部分も注意深く見ましょう。


3.吸啜反射(出生後~約6か月)
吸啜反射とは、口の中に入ってきた乳首などに吸い付いてすする原始反射です。母乳を飲む行動を覚えていない生まれたばかりも赤ちゃんでも、母親の乳首を力強くかつリズミカルに吸い、母乳を分泌させることができます。
赤ちゃんは手足よりも口の中の感覚が敏感で、何でも口の中に入れて確認しようとするのですが、吸啜反射が残っていると反射的に吸い付きます。

-------ちょっと補足------
出生直後に低体温になると哺乳障害が起こりやすく、吸啜反射が弱くなったり、吸啜反射が起こらなくなったりすることがあります。また、前頭葉など脳に障害に異常がある場合、吸啜反射が起こりません。

4.嚥下反射(在胎28週~約6か月)
生まれたばかりの赤ちゃんは自分の意思で口の中の液体を飲み込むこともできません。しかし嚥下反射が起こることで母乳を飲み込み、栄養を得ることができます。
乳首から分泌された母乳を飲み込む行動を嚥下反射と言います。
飲み込み方を覚える前から母乳を飲み込んで栄養を摂取することができます。

引用:哺乳反射とは?探索反射、捕捉反射、吸啜反射、嚥下反射の例と消失時期は?

この4つの反射の時期に色々なものを口に入れて遊び、口の過敏さを軽減させていく経過を経て離乳食期を迎えます。
清潔なことは養育者として大切にするべきですが、赤ちゃんのうちに「口で遊ぶ」保障をさせてあげることが摂食する土台づくりになることを専門職のアドバイスとしてお伝えしてあげるのが良いでしょう。

お掃除係の実習を体験した保育士さん、きちんとした指導・教育を受けられずも頑張る支援者さん…など現場に困り感を持っている方へサポートすることで、子どもたちに還元されるものがあるのではと信じています。よろしくお願いします。