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【必見】子どもの悩みに寄り添うメソッド

 皆さん、どうも。あと3か月で今年度が終わろうとしているこの頃に、やっと特別支援学級の担任に慣れてきたひらぶーです。
 今回はオープン学級通信ということで、子どもから悩みを相談されたときにどうすればいいのかについてご紹介したいと思います。正直に言うと、数学の教科指導より得意と自負しております。各章では、知っておけば誰にでも相談の聞き役になれる理論的裏付けとひらぶーの実践をそれぞれ紹介します。時代も令和に入り、昭和や平成の考え方は通用しません。現代社会で悩みに悩む子供たちに寄り添っていければ幸いです。


1.男子と女子 悩み解決の違い

 そもそも男と女では悩み相談の目的が異なります。正確には男性脳と女性脳の違いですがここでは男性脳の要素が強い人を「男性」、女性脳の要素が強い人を「女性」と呼ばせていただきます。
 男性の場合、悩み相談の目的は「悩みを解決する方法を教えてほしい」ことにあります。つまりその悩みのタネをつぶしておきたいというわけです。これを知っておけば、「○○どうすればいい?」という質問に対して「△△してみたら?」と返せばいいのです。どうしても自分の考えが出ずアドバイスできない時は「ほかの人はこうしていたよ」と第三者の事実を伝えてみたり「私だったらこうする」などと仮定を盛り込んでみたりするといいですね。ストレートに答えを言っていなくても、相談している側は悩みを聞いてくれていると思ってくれます。女性からするとアドバイスしないといけないプレッシャーがあるかもしれませんが、一緒に考えてあげるだけでも全然違います。
 女性の場合は、「悩みや自分の考えを共有したい」ことにあります。つまり、自分の気持ちを分かってほしい、自分の気持ちが正しいと実感したい、というわけです。男性からすると悩みを解決したことになってないように思えてきますが、それでいいんです。聞き役に徹しましょう。

 私の実践例ですが、上記のことを踏まえて相談相手が男子か女子かでスタンスを変えています。男子であれば、悩みを聞いた後に「じゃあこうしたほうがいい」と言ってみたり、時には強めに「こうしないといかん、じゃないと○○が困る」のように言ったりします。強めにいく時は、理由を後から付け足すのがポイントです。反対に女子であれば時間が長くなってでも聞き役に徹します。最後に「それは大変だったね」とか「その気持ち分かるわー」と感情や苦労に理解を示すように心がけます。


2.「最近の子どもは…」に対する正しい見解

 よくドラマのワンシーンで、年配の方が「最近の若者は…」と嘆いている場面を見かけます。同様に、先生たちの中でも「最近の子どもは…」と嘆いている場面に出くわすことがあります。皆さんは、「最近の子どもは…」という文章の続きを考えるときに、どのようなことを思い出しますか?

 きっとほとんどの方がネガティブな内容を考えたと思います。最近私が見聞きしたのを挙げると「怒られることに慣れてない」「人の目を見て話を聞かない」などです。でも、私からすれば当たり前すぎて悩むのが馬鹿らしく思えてきます。
 だって、そりゃ幼少期のときに携帯電話やSNSとかない時代に生まれてきた世代と生まれた時から既にあった世代とでは考え方が違うのは当然ですもんね。連絡や相談は対面でするのが当たり前だったのが、文章や音声(通話)で出来るようになったんですから、コミュニケーションの考え方は異なるに決まっています。相手の表情や態度から気持ちを察することから、文章や話の内容で相手の状況や気持ちを察することへ変わったのですから、大人や立場が上の人はこの変化に気づかないといけません。

 ドラクエで例えるなら、キャラごとに装備できる武器が違うことが分かっているのに、特定の強い武器をみんなが装備できないことをわざわざ怒っているかのようです。装備できるものの中からどう強くなればいいか考えようとするのが自然ですよね。子どもの指導に対しても同じです。出来る事をのばして、どうしても身に付けてほしいことは子どもが納得するように理由をつけて説明するしかないんです。生ぬるいと言われるかもしれませんが、育った環境が違うのですから教え方を変える事は絶対しなければなりません。

 そこで、私はどうしても指導したいことがある時には「○○ができるようになるといいね」とか「△△が出来なくて大変だったでしょ?次は××をやってみよう」のように、願望調で話してみたり代案を提示したりなどの方法を使います。以前も話しましたが「行動を叱責し、感情は共感・受容する」が大原則です。感情を叱ったり決めつけたりする指導は一番子供から嫌われます。


3.子どもならではの悩みと対応の仕方

 子どもの悩みは大人のそれとはまったく異なり、人生経験や世の中の正しい考え方が身についていないことを踏まえると些細な事でもひどく悩むときがあります。思春期であればなおさらです。我々大人はどのように向き合えばいいのでしょうか。ケースごとに解説します。

1.兄弟げんかや親への反抗などの家庭の悩み

 細かい話は抜きにして、子どもには両親や祖父母、兄弟姉妹などがいて家族の一員であることはゆるぎません。家族とはいえ自分以外の人と関わるのですから家族内で何かしらのトラブルが起きるのは当然です。中には、家庭の事情を引きずりいつもより元気がない時があります。そのような時は家庭の事情を話してもいいのかそうでないかで対応が分かれるのですが、先に述べたように女子であれば話を聞いて共感してほしいし、男子であれば悩みを解決する方法を教えてもらいたいことも頭に入れて、声をかけるときに「どうした、何かあったのか?」と聞いて、なにも話してくれなかったら「何か悩みがあったらいつでも聞くからね」と深入りしないようにします。こうすることで、悩みを打ち明けるのに時間がかかる人も安心させることが出来ます。家庭の事情に教師は深入りできませんから、分別を付けるとイイでしょう。気を付けてほしいのは、家庭のトラブルを学校で引きずらせすぎないことです。家庭は家庭、学校は学校、と家庭と学校は別物ですので学校生活を円滑に進めるのが教師の仕事であることを忘れないようにしましょう。

2.教師、他生徒とのトラブルに関する悩み

 学校生活では30~40人でほぼ同年齢の他人と同じ教室で生活するのですから、1年の間に何かしらのトラブルが起きて当然ですよね。ですが大人の世界があれば子どもの世界があるように、生徒同士のトラブルを気軽に話してくれる生徒は少ないものです。ですが、いざ悩みを相談されてみると中立的立場にある教師の助言は難しいものです。時には悪口に近いことをいう場合もあります。
 私が気を付けていることは「悩みには共感し、悪口には加担しない」ということです。例えば、喧嘩をして疎遠になっている2人がいて、片方が相談に来たとします。あの子は目立ちたがりだ、とか、○○の時あいつは調子にのっている、とか言われたときに「そう思う気持ちは分かる、でもそれを本人が聞いてうれしいかい?」と踏み込んだうえで「○○の時に率先してみんなのために動いてくれたことは事実。それを先生は否定できない。」と【自分はこう思う】の論調で話していくといいです。
 同じことが指導された教師でも当てはまります。○○先生に怒られた、××先生は話を聞いてくれない、などですね。
 この時に、その場をやり過ごし後で先生に密告しようかと考える方もいるかもしれません。ですが、私はあまりこの方法が好きではありません。なぜならば、教師の悪口を他教師に漏らすというのは「ラポート」(信頼関係)が十分に取れているということです。信頼関係が進んでいる生徒の気持ちに寄り添うためにも、私は違う方法を取ります。
 私は先ほどと同じ「悩みに共感する、でも悪口は言わない」の姿勢に徹し、さらに「その教師に密告しない」立場をとります。前者は先ほどと同じなので省略して、後者の理由を紹介します。そもそも密告された教師の気持ちはどうでしょう。良い思いはしないですし、過激な方であればその生徒を再指導するかもしれません。そうなれば、相談してくれた生徒とのラポートは崩壊します。子どもですから、一時的な感情でそのような発言をすることもあります。純粋な心ですので、きちんと振り返って次につなげますよ。とはいえ、何度もクレームが上がるようであれば教師側にも問題がありそうですね。

4.今回のオチ

 すごくどうでもいいんですが、先生や上司などに密告することを「チクる」というのですが、これが全国通じるのかどうか怖くて今回「密告」と使いました。せっかくなので調べたところ大阪の方言でした。意外でしたね。検索や調べることはパソコンで1分足らずで調べられるので、パソコンやスマホでゲームばかりするのではなく、こういう使い方を生徒に教えられるといいですよね。とはいっても、ゲームの攻略法や裏技などを調べられては困るのですが…

 方言といえば、私の話し方も変わっていると言われます。基本は宮崎訛りですが、大学時代4年間福岡に住んでいたこと、面白い芸人(特にツッコミ)の喋り方をマネしちゃう癖があり色々混ざった結果、オリジナルな訛りになってしまいます。これも個性とポジティブに捉えてはいるのですが、noteやTwitterなどで文章を書くときにオリジナルの話し言葉が出てしまうときがあって困ります。これからは方言とかそういうの言わないように気を付けますね。ほなまた。

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