HIROBA

ソングライター水野良樹が主宰するHIROBAの公式noteです。 『考えること、つなが…

HIROBA

ソングライター水野良樹が主宰するHIROBAの公式noteです。 『考えること、つながること、つくること』 その3つを豊かに楽しむための広場=HIROBAをつくっていく試みです。 定期購読マガジン『HIROBA公式マガジン』のご購読もよろしくお願いします。

マガジン

  • 関取花 連載 「はなさんさん」

  • 松井五郎さんにきく、歌のこと(月2回更新)

  • HIROBA編集版 「阿久悠をめぐる対話を終えて」(全8回)

  • 〜阿部さんと水野くんの永遠会議〜

記事一覧

HIROBAがなかったら

2月15日、HIROBAのフルアルバム『HIROBA』が、店頭に並びました。 HIROBAは2019年の4月にスタートして、準備期間も含めればもう少し前から動いていましたから、あしかけ約…

HIROBA
1年前
53

そのことは金曜日に考えるから no.50

金曜日になりました。 Opening 2022年、10月最後の金曜日となりました。 全50回にわたってお送りしてきました「そのことは金曜日に考えるから」も今回で最終回です。こ…

HIROBA
1年前
23

そのことは金曜日に考えるから no.49

金曜日になりました。 Opening先週はおやすみをしてしまいましたが、今週は更新となります。 「そのことは金曜日に考えるから」。みなさんいかがお過ごしでしょうか? だ…

HIROBA
1年前
15

そのことは金曜日に考えるから no.48

金曜日になりました。 Opening みなさん、体調お変わりないですか? 急に寒くなった1週間でしたね。もうびっくり。とてもじゃないけれど半袖で外を歩くのはつらいなーと…

HIROBA
1年前
14

小説家Z 水野良樹×青羽 悠 第4回:どこに行きたいかというより、どこに繋がっているかを知りたい。

編集者の仕事って、調子に乗らせないこと。水野:するする書けすぎちゃうときってあります? 青羽:「行けてる!」ってなって、翌朝見返して、「ダメだぁ!」って。水野さ…

HIROBA
1年前
2

小説家Z 水野良樹×青羽 悠 第3回:共感を突き抜けて、ゲージを突破したい。

流行との距離の取り方。水野:先輩面すると、自分が変わることから逃れられないという難しさがありますよね。 青羽:やはり。新しいものをやり続けないと。 水野:そう。…

HIROBA
1年前
3

小説家Z 水野良樹×青羽 悠 第2回:変わっていくのは、僕に課せられたルールであり、チャンス。

チームで何かをするって初めての経験。水野:ファーストコンセプトをお書きになって、音楽を作るひとたちに渡すわけじゃないですか。で、返事が返ってくるじゃないですか。…

HIROBA
1年前
3

小説家Z 水野良樹×青羽 悠 第1回:音楽から感情の大きさを受け取って物語を書く。

言葉を意識したのは、作詞が好きだったから。水野:さぁ小説家Zです。このコーナーは、小説家の方、作家のみなさんに、「どのように物語を書いているのか」ということをざ…

HIROBA
1年前
2

そのことは金曜日に考えるから no.47

金曜日になりました。 Opening9月が終わってしまうことが受け入れられないんですが笑。 今年も残すところ、4分の1となりました。 対談Qの最新回が更新されています。以前…

HIROBA
1年前
9

対談Q水野良樹×Tehu 第4回:観たあと何をすべきかってところに目が向くようなエンタメ。

カリスマって必要なんですかね。水野:みなさんもチームラボのお台場とかにあるやつ、行かれたことありますかね。僕も子どもを連れて行ったりしたんですけど。大事な点は、…

HIROBA
1年前
1

対談Q水野良樹×Tehu 第3回:みんなが今まで体験したことない「楽しい」を作るには。

何だろうな、幸福って。水野:ちょっと話が飛びますけど、『キングダム』ってあるじゃないですか。 Tehu:はい、大好きです。 水野:僕も大好きです。ちょっとネタバレす…

HIROBA
1年前

対談Q水野良樹×Tehu 第2回:「狭場」と「広場」の違いって何だろう。

今は、大量の「狭場」ができている状態。Tehu:今回のテーマは「広場」で、水野さんのプロジェクトもHIROBAじゃないですか。この問いって、すごく大事なことだなと思って。…

HIROBA
1年前

対談Q水野良樹×Tehu 第1回:今、意外とニューノーマルが存在しない。

みんなちゃんと満員電車に乗り直している。水野:さあ対談Qでございます。ひとつのテーマについて、ゲストの方と一緒に考えていこうというこのコーナー。今日のゲストは、…

HIROBA
1年前

そのことは金曜日に考えるから no.46

金曜日になりました。 Opening台風が通り過ぎて(皆さん、大丈夫でしたか?また週末に違う台風がやってくるとか!気をつけてくださいね)、秋めいてきましたね。 ”秋めく…

HIROBA
1年前
10

小説家Z 水野良樹×柿原朋哉 第4回:ここ1年ぐらいで、「死が怖い」って思うようになった。

「怖いものある?」って聞かれて。 柿原:水野さんが僕と同じ28歳のときと今って違います? 水野:全然違うと思います。 柿原:人間性が違いますか? 水野:根幹の部分…

HIROBA
1年前

小説家Z 水野良樹×柿原朋哉 第3回:変わることによって生まれるおもしろさと、変わらないという人間らしさ。

「売れる」と「強い」は別物? 柿原:音楽って、主導権はどうなんですか? 水野:難しいですね。言葉がある音楽とない音楽でもかなり違うと思うんですよ。言葉ってかなり…

HIROBA
1年前
3

HIROBAがなかったら

2月15日、HIROBAのフルアルバム『HIROBA』が、店頭に並びました。 HIROBAは2019年の4月にスタートして、準備期間も含めればもう少し前から動いていましたから、あしかけ約4年間の活動をしてきたことになります。 アルバムの発売は大きな区切りではあるので、それに際して自分の言葉をまとめようと思ったのですが、このHIROBAは、もとより理解されづらい活動形態です。 たとえ説明を音楽のことに限定したとしても(HIROBAは対談などの活動もあるので、楽曲制作の話だ

そのことは金曜日に考えるから no.50

金曜日になりました。 Opening 2022年、10月最後の金曜日となりました。 全50回にわたってお送りしてきました「そのことは金曜日に考えるから」も今回で最終回です。これにともなってHIROBAnote公式マガジンも、終了いたします。今まで、ご購読ありがとうございました。 一方で、noteはこのまま残りますので、「あれ?なにが変わったんだろう?」という感じかもしれません。「そのことは金曜日に考えるから」の更新だけが、止まるようにとらえていただければ、だいたいその通り

そのことは金曜日に考えるから no.49

金曜日になりました。 Opening先週はおやすみをしてしまいましたが、今週は更新となります。 「そのことは金曜日に考えるから」。みなさんいかがお過ごしでしょうか? だいぶ肌寒くなってきましたね。なんか秋をすっとばして、いきなり冬になる感じというのが、ここ数年の自分の感覚なのですが、みなさんもそんな気がしませんでしょうか。あわててコートをひっぱりだしたりする数日です。 さて、めでたいニュースとなりました。 ほんと、親戚のおじさん気分でして「よかった、よかった」と、何度

そのことは金曜日に考えるから no.48

金曜日になりました。 Opening みなさん、体調お変わりないですか? 急に寒くなった1週間でしたね。もうびっくり。とてもじゃないけれど半袖で外を歩くのはつらいなーという感じの気候です。こないだしくじって半袖で家を出てしまって、渋谷でお仕事だったんですが、渋谷のユニクロに駆け込んで、フリースみたいな上着を買っちゃいましたよ。店員さんにその場でタグを切ってもらって「今から着ます!」みたいな笑。それぐらい寒くて、耐えれませんでした。 また暑くなるとの情報も聞きましたが、季節

小説家Z 水野良樹×青羽 悠 第4回:どこに行きたいかというより、どこに繋がっているかを知りたい。

編集者の仕事って、調子に乗らせないこと。水野:するする書けすぎちゃうときってあります? 青羽:「行けてる!」ってなって、翌朝見返して、「ダメだぁ!」って。水野さんはどうですか? 水野:するする行けるときは、ダメだってわかっているから、するする行こうとする。 青羽:60点はできるみたいな? 水野:いや、ちょっと違うかな。「今、行けてる感じだ!調子いいぞ!」ってなったときにこぼれるものもあるんですよ、やっぱり。 青羽:こぼれるっていうのは? 水野:テンションがグワーッ

小説家Z 水野良樹×青羽 悠 第3回:共感を突き抜けて、ゲージを突破したい。

流行との距離の取り方。水野:先輩面すると、自分が変わることから逃れられないという難しさがありますよね。 青羽:やはり。新しいものをやり続けないと。 水野:そう。で、進化しているわけじゃなくて、退化する部分もあるから。それも含めての変化なので。だから毎回ガッカリしながら。 青羽:どこにですか? 水野:できてないなとか。わかりやすく流行りものの世界にいるので、如実に出るんですよ。自分の価値観がよくも悪くも古くなっているってことを、パッと面前に突き付けられるような分野にいる

小説家Z 水野良樹×青羽 悠 第2回:変わっていくのは、僕に課せられたルールであり、チャンス。

チームで何かをするって初めての経験。水野:ファーストコンセプトをお書きになって、音楽を作るひとたちに渡すわけじゃないですか。で、返事が返ってくるじゃないですか。「思ってたのとちゃう!」…とは言えないと思うんですけど。自分がイメージしていたものが100%現像されてくるわけじゃなく、そのひとの完成が入ってくると思うんですよ。それはどうキャッチボールしたんですか? 青羽:非常に難しかった。 水野:ちょっと喋りづらいことかもしれない。 青羽:そこは逆に、作っていただく方の想像力

小説家Z 水野良樹×青羽 悠 第1回:音楽から感情の大きさを受け取って物語を書く。

言葉を意識したのは、作詞が好きだったから。水野:さぁ小説家Zです。このコーナーは、小説家の方、作家のみなさんに、「どのように物語を書いているのか」ということをざっくばらんに伺っていくコーナーです。今日は、最新作『青く滲んだ月の行方』を目の前にしながら。作家の青羽悠さんにお越しいただきました。よろしくお願いします。 青羽:よろしくお願いします。 <プロフィール> 青羽悠(あおば・ゆう) 小説家。2000年愛知県生まれ。京都大学総合人間学部在学中。2016年、小説すばる新

そのことは金曜日に考えるから no.47

金曜日になりました。 Opening9月が終わってしまうことが受け入れられないんですが笑。 今年も残すところ、4分の1となりました。 対談Qの最新回が更新されています。以前より進行のあるTehuさんにご登場いただきました。J-WAVEでラジオ番組をやらせてもらっていたときにも、ご出演いただいたんですが、HIROBAはそれ以来のご出演。 プライベートでも、何度もお話しているんで、あらためて構えて話すのがドキドキするところもありますが、HIROBAとはなんぞやというところに

対談Q水野良樹×Tehu 第4回:観たあと何をすべきかってところに目が向くようなエンタメ。

カリスマって必要なんですかね。水野:みなさんもチームラボのお台場とかにあるやつ、行かれたことありますかね。僕も子どもを連れて行ったりしたんですけど。大事な点は、その入場者が作品の一部になっていくという構造。僕が手を動かしたことによって、そこにいる魚が動いたり。それまで観客と言われているひとが、ひとつの要素にならざるを得ない。それって音楽に当てはめられないかなって思っていて。 Tehu:うん、うん。 水野:たとえば神事において、音楽はそれを補強していくけど、観客である状態、

対談Q水野良樹×Tehu 第3回:みんなが今まで体験したことない「楽しい」を作るには。

何だろうな、幸福って。水野:ちょっと話が飛びますけど、『キングダム』ってあるじゃないですか。 Tehu:はい、大好きです。 水野:僕も大好きです。ちょっとネタバレするかもしれないけど、始皇帝の話なんですね。始皇帝の政というひとが、政権を奪っていた呂不韋という丞相と向き合う場面があるんです。 Tehu:出た、40巻。(正しくは39巻) 水野:これ物語の大事なところで、これからの国の在り方、政治の在り方について語り合うんです。始皇帝はやがて統一するひとなんですね。で、さっ

対談Q水野良樹×Tehu 第2回:「狭場」と「広場」の違いって何だろう。

今は、大量の「狭場」ができている状態。Tehu:今回のテーマは「広場」で、水野さんのプロジェクトもHIROBAじゃないですか。この問いって、すごく大事なことだなと思って。もちろん「広場」でできるエンタメを考えなきゃいけないんですけど、「広場」って何だろうと。 水野:そうです、そうです。 Tehu:そこを必ず定義しないといけないと思うんですよ。水野さんもHIROBAというプロジェクトでいろんなひとと繋がって、その繋がりを広げていって、というコンセプトがあると思うんですけど。

対談Q水野良樹×Tehu 第1回:今、意外とニューノーマルが存在しない。

みんなちゃんと満員電車に乗り直している。水野:さあ対談Qでございます。ひとつのテーマについて、ゲストの方と一緒に考えていこうというこのコーナー。今日のゲストは、技術者のTehuさんです。よろしくお願いします。 Tehu:よろしくお願いします。 <プロフィール> Tehu(てふ) 1995年、兵庫県生まれ。技術者、デザイナー。株式会社EXx 取締役CTO、株式会社ドラマティコ 代表取締役。灘中学校・高等学校を経て、慶應義塾大学環境情報学部卒業。2009年に開発したiPh

そのことは金曜日に考えるから no.46

金曜日になりました。 Opening台風が通り過ぎて(皆さん、大丈夫でしたか?また週末に違う台風がやってくるとか!気をつけてくださいね)、秋めいてきましたね。 ”秋めく”といえば、実はこの楽曲、秋の楽曲だって知ってました? 歌詞のなかに「秋めく」というワードが出てくるんです。合唱コンクールの課題曲だったこともあって、卒業式などで歌われることが多くなり、すっかり卒業=春のイメージで聴かれていると思うんですが、実は…というやつでした。 「YELL」を学生時代に歌っていました

小説家Z 水野良樹×柿原朋哉 第4回:ここ1年ぐらいで、「死が怖い」って思うようになった。

「怖いものある?」って聞かれて。 柿原:水野さんが僕と同じ28歳のときと今って違います? 水野:全然違うと思います。 柿原:人間性が違いますか? 水野:根幹の部分は違わないと思うんですけど。やっぱり生身の生き物だから、闘争本能とか薄れていくんですよね。大事にしていくものとかも薄れていくし。薄れていくっていうか、変わっていく。 柿原:たしかに、「変わる」はありますよね。 水野:獲得していく方向から、守る方向になったり。 柿原:それは獲得しきったからではなくて?

小説家Z 水野良樹×柿原朋哉 第3回:変わることによって生まれるおもしろさと、変わらないという人間らしさ。

「売れる」と「強い」は別物? 柿原:音楽って、主導権はどうなんですか? 水野:難しいですね。言葉がある音楽とない音楽でもかなり違うと思うんですよ。言葉ってかなりベクトルを持っちゃうので、それは気をつけるようにしています。でも音楽もやっぱり、主導権を聴き手に持たせたほうが強いときは強いですね。 柿原:強いというのは、どういう意味なんですか? 水野:そのひとのパーソナリティーと深く結びつく。これもよくする話なんですけど、自分たちがいちばん知ってもらった曲が「ありがとう」で