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周りに優しくなれるヨガ哲学〜読むだけヨガ講座

こんにちは。
マインドフルネスコーチの清水裕貴です。

理学療法士が書く「読むだけヨガ講座」
今回もよろしくお願いします。


前回は、2つのヨガ哲学について書きました。

この中で出てきた2つのヨガ哲学とは
ヴェーダンダ哲学とサーンキャ哲学の2つです。

この2つは捉え方が違うので、どちらもというのは難しくて、
僕はマインドフルネスや禅に興味があるので
どちらかというとサーンキャ哲学寄りの見方が中心になります。

ちなみに、純粋なハタヨガはヴェーダンダ哲学がベースになります。

2つのうち、どちらが正しいというのはなく、
僕の説明は、サーンキャ哲学寄りだなと思って読んでいただけると、
混乱しなくていいと思います。

今回はヨガ哲学における自分の捉え方について書いてみます。

最後まで読んでいただくと、周りに優しくしようかなと思えるかもしれません。

前回の記事でも書いたようにサーンキャ哲学では、
この世の全てのものは25種類の元素の組み合わせでできているよ。
という話でした。

そんな25種類が何かはさて置いておき、
ポイントは、自分は自分ではないものからできているということです。


すべての悩みや苦しみの原因は、
自分というものがないのにあると思っていることにある。
というのが2つのヨガ哲学で共通するところでした。

だから、自分の捉え方が重要なんですね。


ここで、わかりやすい例えとして、禅僧である円覚寺 横田南嶺管長のお話しがわかりやすかったので紹介させていただきます。

これで、なんとなく自分は自分ではないものからできていることのイメージを掴むことができると思います。

トンネルはご存じですよね。

そう、あのトンネルです。

トンネルは、山があって、その山を削って穴を開けて、崩れてこないように壁を作ります。
そして、そこに道をつくり、◯◯トンネルという名前の看板をつけるとトンネルの出来上がり。

こんなところですよね。

トンネルはこんな風に、山、壁、道、そして看板の名前からできています。


でも、トンネルを構成する山はトンネルではないし、
壁もトンネルではないし、
道も名前もそれ自体はトンネルではないですよね。


トンネルは確かにそこにあるけれど、
トンネルは山と壁と道と名前からできた空洞のことを指します


つまり、トンネルはトンネル以外のものからできているという例えです。


これを自分に置き換えてみると、
自分も身体、心、思考、感情、名前など
自分以外のものでできていて、そこに自分というものはないよ。

これがサーンキャ哲学での自分の捉え方です。

ヨガでは、
すべての悩みや苦しみの原因は、
自分というものがないのにあると思っていることにある。


自分ではない、身体や心、感情や名前、肩書きを自分と思い込むから悩むんだよ。ということと繋がってきます。

で、こうやって説明を読むと、
なんとなく理屈はわかったかもしれませんが、納得できたかは微妙だと思います。

「確かに自分はここにいるし、」
「この身体だって自分だし。」ってね。

それを体験として実感していこう!というのが本来のヨガであり、
最終的なゴールでもあるんです。

なんか難しくて深いでしょ(笑


でも僕はこの考え方が好きなんです。

なぜなら、こう考えると人に優しくできそうだからです。


自分が自分以外のものからできているなら
自分を大切にするというのは、
自分の周りにあるものを大切にするっていうことです。

そこには、自分を構成する身体や心も含まれるし、
家族や友人、今いる環境も自分を構成する要素として存在しています。

自分を大切にするというのは、それらを大切にすることなわけだから
自分のために他人に優しくできそうじゃないですか。


ヨガ哲学が学問的なところもあるけれど
少し知っておくだけでヨガの見方が変わって、
もっと楽しくなると思うのですがいかがでしょうか?

また、次回も読んでいただけると嬉しいです。

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