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ジャックのライバル「デイヴィッド現る」 2019/06/30

ジャック
→ンゴング在住のマッサージ師兼ランナー
 過去に書いたnoteはこちら



ニャフルルのマッサージ師デイヴィッドは夜にやってきた。

僕は今、カロキ選手のご厚意で彼の家に滞在している。(本当にありがとうございます)

(家にあったケニア新聞でのカロキ選手の特集記事)

カロキ選手のマッサージのためにやってきたデイヴィッドだが、生憎カロキ選手は留守にしており、僕が対応して待ってもらうことに。

挨拶もそこそこに、ポットに入っていたケニアティーをマグカップに注いで、デイヴィッドを来客として対応した。

「ぬるいけど、大丈夫?」

彼にそう尋ねると、

「いや、熱いのをいれてほしい」

己の好みをはっきり主張するデイヴィッド。
遠慮という言葉はこの国にはないようだ。
僕も見習ったほうがいいかもしれないと思いながら、キッチンへ向かった。

しかし、コンロの使い方がわからない…
すごく原始的なコンロなのだ。

(ガスタンクの上に金具がついているだけ…)


あたふたしている内にデイヴィッドがやってきた。

「デイヴィッド、これはどうやって使うの?」

彼に尋ねると、
手際よく、僕の目の前で火を起こし、使い方を教えてくれた。

マッチが必要なのか、ふむふむ
勉強になったよ、ありがとう


デイヴィッドに感謝しつつ、その後の対応も彼がやったほうがよさそうだったので、彼に任せた。ポットに入ったケニアティーを鍋に移しかえて温めはじめた。

もう問題なさそうだな。
そう判断した僕はリビングに戻った。
しばらくすると、


ジュージュー


なにやら軽快な音が聞こえてきた。
フライパンでなにかを炒めるとき、丁度こんな音が出るはずだ。

物理的に考えて、
ケニアティーを温めるのに、そんな音は出ない。


聞こえていた音はピタッと止み、デイヴィッドがリビングにやってきた。
白い湯気の出ている熱々のケニアティーと、僕たちがお昼に食べた残り物と共に…

それらをテーブルに置き、テレビをつけたデイヴィッド。


そして、


食べはじめた…
家主の許可なく残り物を美味しく頂いている…

(実際の様子 夕食を食べつつ、テレビに夢中)

ケニアに少しは慣れたと思っていたが、まだまだ知らないことだらけだと痛感した。
ケニア人とコミュニケーションをとる場面が練習の時のみだったので、彼らの生活習慣や暮らしぶりについては、深く理解しているとは言えなかった。

あ、カロキ?
残り物食べておいたから
よろしく


こんな感じが普通なのか?
これがケニアなのか。

またこの国や彼らについてひとつ学ぶことができた、そんな出来事だった。
やはり実際に現地で暮らしている人と深く関わらないと、その土地についてはみえてこないものだと改めて感じた。

(ちなみに、後日マッサージをしてもらいましたが、そのときもなにか食べてました。カロキ選手は快く許しているようです。)

(マッサージのときに使用するオイル、ケニア人はスースーするサロメチールやエアーサロンパス系のものを好みます)

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