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人生にはムダも必要

今日のおすすめの一冊は、外山滋比古(とやましげひこ)氏の『やわらかく、考える。』(PHP文庫)です。その中から「新しいことを夢中でする」という題でブログを書きました。

本書の中に「人生にはムダも必要」という心に響く文章がありました。

《おもしろいことは忘れられない》
 おもしろいことは、正しいことより、生命力がつよい。 正しいことは、やがて忘れられる。しかも、急速に忘れられる。 対して、おもしろいことは忘れられにくい。忘れられるにしても、ゆっくり忘れられるから、こちらのほうが歴史の中核になりやすい。『「マコトよりウソ」の法則』 

《ムダを目の敵(かたき)にしない》 
芸術はムダの中から生れるぜいたくな花である。 ムダはいけないものという考えがあるから、とかく道徳とか政治とか が干渉して問題を混乱させる。 ムダが文化であることを、もう一度見なおすべきであろう。 『日本語の個性』

《予期せぬ発見》
探し求めているものは見つけられないのに、予期していなかった、思いがけないものを見つける。だれしも、そういう経験はときどきある。ものではなく、頭で考えることでも似たことがおこる。目指していることはなかなか解決しないで苦労しているのに、まったく予想外のことを発見するのである。『ちょっとした勉強のコツ』

◆世の中のたいていのことは「正しいか正しくないか」で決まるのではなく「好きか嫌いか」「面白いか面白くないか」で決まる。政治でも経済でも経営でも哲学でも宗教でも、それがどんなに正しかろうが、嫌いだったら選ばない。「おもしろいことは忘れられない」

◆文化は壮大な無駄使いから生まれる。歴史上残っている世界の文化遺産はほとんどがお金持ち(や王様や殿様)個人の趣味趣向から生まれた。城やピラミッド、美術館、邸宅などだ。個人の好みだから、偏っている。万人に受けようとしないからこそ、それは残る。「ムダを目の敵にしてはいけない」ということだ。同様に、人生においてもムダは必要ムダの中から面白いものが生まれる。予期せぬ偶然だ。

◆予期せぬ偶然の幸運を手に入れることを「セレンディピティ」という。セレンディピティが起こりやすくするには「コンフォートゾーンから抜け出す」「新しいことに挑戦する」「好奇心を持つ」「いいと思ったら続けてみる」「頭を柔らかくする」「常にポジティブである」等々だ。

今日のブログはこちらから→人の心に灯をともす


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