【現代詩】 うどん ポリリズム


「をへて」②
うどんポリリズム

ある者は銀閣寺のそばに住み 
新左翼に憧れ
労働を憎み
アンビエントを聴き続けた

ある者は 
薬剤師の傍 
宣材用の古いCDを掘り続け
大きな話は勘弁して欲しい

ある者は 
不機嫌な雰囲気で 
注目を欲しがりながら
そのくせ居場所を見つけようとしている

を経て

うどんのポリリズムは
生命の樹となる
龍の香りが漂って

う ど ん
く お ん
む お ん

んんんんんんんん

あ あ あ
あ あ あ
あ う ん
を へ て

※新橋通一帯は、正徳2年(1712年)、祇園内六町の茶屋街として開発された。江戸時代、浮世草子浄瑠璃の舞台に。昭和48年(1973)に3階建てのビルを建てる計画が持ち上がるが、反対運動が行われ
昭和51年(1976)に「重要伝統的建造物群保存地区」に選ばれた。

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