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ブルックリンのサンセットパーク

9月18日。日曜日。お昼頃友人が住むブルックリン南部のサンセットパークに行く。サンセットパークは実際の公園の名前であると同時に、公園の周り一帯を表す地名でもある。この地区はブルックリンの中華街として名高い。ニューヨークにはマンハッタンの南、クイーンズのフラッシング、そしてブルックリンのサンセットパーク、と三つの大きな中華街がある。地下鉄の駅を降りると中国語の店の看板が目立ち、行き交う人たちも中国系が多い。

サンセットパーク公園は丘のようになっていて、頂上からはマンハッタンの南部が一望できる。頂上には樹齢何百年の大木が大きな枝を広げ、子供の遊び場となり、またピクニックに来る人達に木陰を作ってくれる。備え付けのチェステーブルでは中国系の男性がカードゲームに勤しんでいる。その周りを囲む見物人達。中華街の公園によくある見慣れた風景である。

カードゲームに勤しむ人々と見学者達

マンハッタンのセントラルパークやブルックリンのプロスペクトパークに比べて断然小さく、知名度も低いため、近所に住んでいる人以外はあまり来ない。広々とした芝生の上からマンハッタンとハドソン川を眺める。

公園を後に向かったのは、自宅近くにあるフード・コープ。ブルックリンのパークスロープ地区にあるフード・コープはニューヨークで最も歴史のある会員制スーパーで、コメディアンのサシャ・コーヘンの映画でも取り上げられたらしい。スタッフの厳しい審査を通ったオーガニック食材や環境にやさしい品々が他よりも少し安い値段で提供されており、マンハッタンからわざわざ買いに来る人もいる。少々安価で提供してくれる代わりに、会員は6週間ごとに2時間45分の労働奉仕をしなければならない。会員になって約8年。在庫管理から、掃除、レジ、商品の小分け、量り売り、等様々な労働をしてきた。制度に反対している夫の分も働かなくてはならないから、月2回の奉仕である。ここ近年は主にレジ担当で、素早くレジ打ちできる技術を身につけた。バナナやブロッコリーなどよく売れる品物の商品番号は暗記している。

パークスロープのフード・コープ

シフトが終わったのは午後6時15分。自分の買い物をして家に急ぐ。日曜日の終わりはいつも一抹の寂しさがよぎる。さあ、明日からはまた1週間が始まる。

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