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すべては手作業で

7月に入って、今年もあと半分。
いまやってる作業はまだまだ続きます。

牡蠣の稚貝の仕込み作業は陸上でやることと海上でやること、合計するとざっくり3ステップあるんだけど、今日はそういう話。

まず陸上ですることはふたつ。

① 牡蠣の稚貝を間引きする


陸前高田の牡蠣(三陸地域)は、他の産地との差別化をはかるために大きな牡蠣を養殖する特徴があります。
大きく育てるためには、仕込みの段階で間引きをすることが大事。

牡蠣は大量の海水を飲んでエサとなるプランクトンを摂取することから、エサを食べる牡蠣の個数が少なければ、牡蠣ひとつあたりのエサ摂取量は増える。

そして、成長する段階で「牡蠣の部屋」(帆立の貝殻)が狭いと成長がしづらいので、成長しやすいように個数を制限している、というのもあります。

帆立の貝殻に付着した牡蠣の稚貝ちゃんを数えて、よければそのまま。
多ければ削って間引く、みたいなことをしています。

② ロープを広げてはさみこむ

垂下用の1本の長いロープに、一定の間隔で牡蠣の稚貝を挟み込みをします。

1本ずつ、すべて手作業。
ロープを引っ張って開いて、そこにシュッと入れる、をくり返す。

正直、はじめの頃は途方もない数だな〜って感じなんだけど、2ヶ月ちかく経って終わりが見えてきて。
最後に終わったときの達成感たるや…!

終わる頃にはロープを引っ張るほうの手のひらは大体タコができてて硬くなってる感じなので、尿素入りのハンドクリームは欠かせない感じ。

③ 沖のいかだへ吊るす

(この写真は、少し前に高田にあそびに来てくれてお手伝いしてくれた旅人ちゃん)

そのあとは、海に持っていってもうひとつ。
陸上でロープに挟みこんだ牡蠣の稚貝たちを養殖いかだに1本ずつ吊るす作業へ。

潮の流れを見ながら、海中でロープが絡まないようにまっすぐ下ろしていきます。 そして、ロープをいかだに結ぶ。

スピードよく一気におろしたいところだけど、海中でのロープの流れを見ないと絡まる可能性があるので、一気にはおろさず少しずつ。

いかだに結んで、あとは牡蠣ちゃんたちはそのいかだでしばらく休んで育ってもらう感じに。

文字で書くとほんとにざっくりだけど、こんな感じの流れで仕込み作業をしてる。

これ、結構な仕込み本数なんだけど、全部手作業でやっているんだよね。まさかのだけど。

目視して間引きする牡蠣を選んで削るとか、ロープにはさみこむとか機械化できない部分なので、どうしても人の手が必要。

毎日少しずつ、淡々と続けていることのひとつがこの"牡蠣の仕込み"です。
時間はかかるけど、この作業がいちばん大事な部分なので、きちんと正確にいかないとね。

まだまだ、真夏は遠いかな。

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