見出し画像

2022年のカタールW杯、予選リーグの顔触れ。

「ドイツ。よく知っています。
スペイン。強い国だ。闘牛とパエリア。バルログ。
コスタリカ…。コスタリカ、ねえ。
えっと、どこにあるんでしたっけ?

…コスタリカという「国」そのものについて、
読者の皆様は、何を知っていますか?

「中米、南米、メキシコの近く、そのあたり?
あのあたり、ごちゃっと国があって
よくわからないけど、そのうちの一つ…?」

はい、ということで本記事では、
コスタリカの歴史と地理について
書いてみます。
(私もよく知らなかったので、
ほぼネット情報であることをご容赦ください)

まず、場所からいきましょう。

中南米、北アメリカと南アメリカの間。
パナマ運河のあたり。
北のメキシコと、南のコロンビアの間。

ざっと見て、七つほど国がある。
北から言えば、「ベリーズ」「グアテマラ」
「ホンジュラス」「エルサルバドル」
「ニカラグア」「コスタリカ」「パナマ」


何とか、これを覚える方法はないか?
こういう時に使えるのが
『語呂合わせ』です。

私が今思いついた語呂合わせを
(恥ずかしながら)書いてみます。
川柳風に、五七五調で。

『ベリーグー
ホエールにからあげ
コスパよし』

…とある、初めて行った定食屋で、
期待せずに日替わり定食を頼んだら、
「鯨(ホエール)」と「唐揚げ」が出てきた!
なんとコスパの良い定食!
という場面のイメージ。

ベリーグーで、ベリーズとグアテマラ。
ホエールで、ホンジュラスとエルサルバドル。
にからあげ=ニカラグア。
コスパで、コスタリカとパナマ。よしは無視。

はい、ということで(?)
コスタリカは、パナマ運河がある
パナマのお隣にある国
、です。

位置がわかったところで、
コスタリカについて、ざっくり見ます。

少しでも読者の皆様の
頭の片隅に残ってもらうべく、
『五つのキーワード』に絞って
書いてみます。

「コスタリカ」ですので、
コ・ス・タ・リ・カそれぞれの
文字にひっかけて…。

◆コ:「こ」うばしい『コーヒー』
◆ス:「す」ばらしい『自然』
◆タ:「た」のしい挨拶『プラビダ』
◆リ:「り」そうを目指す『常備軍廃止』
◆カ:「カ」サドは『ワンプレート』

では、いきましょう。

◆コ:「こ」うばしい『コーヒー』

グアテマラとかコロンビアとか、
南米まで行けばブラジルもありますので、
あのあたり、コーヒーが美味しそうです。

事実、コスタリカのコーヒーは、美味しい。

私はコーヒーには疎いのですが、
コスタリカ産のコーヒーは
「酸味」が強く、クリーンで雑味がない
爽やかな味わい
、だそうです。

それもそのはず、コスタリカは
中米で初めてコーヒー栽培が
大々的に始まったところ。
このコスタリカ経由で、
各地でコーヒー栽培が盛んに
なっていった、とも言えます。

◆ス:「す」ばらしい『自然』

国土の三割以上が
「国立公園」や「自然保護区」。
コスタリカは自然大国です。

ほぼ四割が農牧地、
ほぼ四割が熱帯雨林、
自然がとても豊かな国!

最近流行の「エコツーリズム」
盛んに行われている。

世界で一番美しい鳥と言われる
「ケツァール」も生息。
運が良ければ、見ることができる。

見ると幸せになる、とも言われる鳥。
手塚治虫さんの漫画
『火の鳥』のモデルにもなった鳥です。

◆タ:「た」のしい挨拶『プラビダ』

のどかなコスタリカでは
よく「プラビダ」という挨拶が交わされる。

ブラピ、ブラッドピッドではない。
ブラビ、ブラックビスケッツでもない。
プラビダ、「Pura Vida」、スペイン語です。

カタカナ英語直訳だと「ピュアライフ」
純粋な人生、素朴な人生。

「いいね!」「良かったよ!」
「元気ですか?」「元気だよ!」
「ありがとう!」「いい人だ!」
そんな感じでたくさん意味があります。

コスタリカで挨拶に困ったら、
プラビダ、と言うといい。


コスタリカは、純粋で素朴な人生を送れる
「いいね!」にあふれた国。
イギリス研究機関が行う
『世界で最も幸せに暮らせる国ランキング』
でも、上位の常連になっているのです。

◆リ:「り」そうを目指す『常備軍廃止』

コスタリカは、1949年の憲法で
「常備軍廃止」を決めています。

第12条。
恒久制度としての軍隊を放棄する。
公共秩序の監視と維持のため、
必要な警察力を保持する。
ただ大陸間協定もしくは
国家の防衛のためだけに、
軍隊を招集することが出来る。…」

常備軍を、廃止している。

「…でも、あのあたりって
けっこう物騒じゃないですか。
ほら、軍事クーデターとか、内戦とか、
よくニュースになりますよね。
常備軍廃止って、
他国に攻め込まれたりしないんですか?」

そういうイメージがあります。
しかしコスタリカも、決してずっと
ただの平和な国ではなかった。

特に憲法が決められた前年、1948年には
熾烈な内戦が行われ、二千人が亡くなりました。

内戦後、ホセ・フィゲーレスという大統領は
「兵士の数だけ教師を!」を合言葉に、
軍事予算を教育予算へと転じたそうです。

1983年には、「永世的、積極的、
非武装中立に関する大統領宣言」も行っています。
その一方で
地域的集団安全保障条約「リオ条約」にも加盟。

つまり、自国の常備軍ではなく、
できるだけ「外交」の力で
安全を保とうとしている国だ

とも言えるでしょう。

これが功を奏して、
軍事クーデターなどは起きずに、
比較的平和に、選挙で、大統領が
選ばれ続けてきている国
なんです。

◆カ:「カ」サドは『ワンプレート』

コスタリカ料理を一つだけ紹介。
「カサド」という庶民的な料理です。

一つの皿、ワンプレートに、
さまざまな料理が乗っています。
豆、米、肉、魚、野菜…。

カサド(カサード)とは
スペイン語で「結婚」という意味。

必要な栄養素がすべて揃っている料理!
さまざまな食材が「結婚」し、
コスタリカの人をすくすく育む
滋味豊かな料理なのです。

きっとW杯に出ている選手たちも、
このカサドを食べて育ってきたと思います。

では、最後に、まとめを。

「コスタリカ」という国名の由来は、
スペイン語で「豊かな(Rica)海岸(Costa)」
有名なコロンブスがこの地を訪れた時に、
黄金の装飾品を身につけた人を
見かけたところから、つけられたそうです。

しかし、本記事を書くために
色々とネットで調べるにつれて、

私には物質的な豊かさだけではなく、
大自然、精神的、人生をそのまま楽しむ在り方、
そういうものこそが、コスタリカの
「豊かさ」の源ではないか…
と思いました。

W杯で戦うのは、何かの縁。

これをきっかけにして、
相手チームや選手の「背景」を知っておくと、
重層的に世界が理解できるように思います。

カサドはワンプレート料理ですから、
一つ一つのプレー、つまり
「ワンプレー」を大事にして…。

それでは無事にオチもついたところで、
皆様、疲れた時はコーヒーでも飲んで、
「プラビダ」の精神で頑張りましょう!

よろしければサポートいただけますと、とても嬉しいです。クリエイター活動のために使わせていただきます!