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料理は、人柄が出る。料理スキルも経営のスキルもゼロな大学生だった私が、間借りカフェ「ひとくちめ」を相棒と2人3脚で続けた1年。

私が何者なのか、少し知ってほしくて、今回は私が大学2年の2021年10月から約1年間やってきた、
間借りカフェ「ひとくちめ」のお話をしたいと思います✍🏻

少し遡ると、3人兄妹の末っ子として誕生。昔から「これをやりたい!やるならとことん!」という意思が強い子でした👶🏼
高校2年生の冬、彼氏に振られたのがあんまりにも悔しくて「炭水化物一切抜きのダイエット」を開始しました。本当に文字通り、炭水化物一切なし。家での夕食で母がカレーを作ってくれた時も、ルウしか食べない。(じゃがいもも一切口にしない)パスタがの時も、ソースの部分だけ。一時は、葉野菜、豆腐、卵、わかめ、ヨーグルトだけ、といった、究極のダイエット食ばかりを食べていました。

ボウルいっぱいのキャベツにわかめ、豆腐と半熟卵。1日の食事はこんな感じのものを2回食べる生活でした

効果はすぐに出て、いわゆる、シンデレラ体重を達成。ダイエット成功と引き換えに、食べることが怖くなりました。「糖質は絶対悪だ」と思いこんでしまい、ご飯やパン、麺類などの炭水化物が悪魔の食べ物にしか見えなくなってしまいました。食べることが怖い。胃薬が手放せない。


※閲覧注意かもしれません、、🤦🏼‍♂️
さすがに自分でもゾッとして撮った1枚。でも心のどこかで、ここまで痩せられた嬉しさを感じている自分もいました。

「食べたいのに、胃も心も受け付けない。」それを周りにうまく伝えらなくて、「もっと食べなさい」「たくさん食べる子の方がかわいい」という母からの言葉や周りからの言葉に、ただ黙ることしかできませんでした。外食は、必ずご飯や麺類が出てくるため、「これを食べたら太ってしまうのでは」と、人との食事を心から楽しめない自分が嫌でした。

大学でスタッフとして入部したラクロス部で、
人との食事が、人との繋がりを作る上でどれだけ大切か、身に沁みて感じたからこそ、なおさら。

部活で辛いことやうまくいかない事があった時、
大好きな、心から尊敬する先輩は、
「相談乗るよ」じゃなくて、
「ごはん行こう」と誘ってくれて、話を聞いてくれて、私を励ましてくれました。

「食は、1番のコミュニケーション。」
私が好きなキャッチコピーの1つです。
誰かと仲良くなりたいとき、落ち込んでいる人を元気づけたいとき、「食」、「一緒に食べよう」が集まるきっかけをくれます。
また、日本の伝統儀式、冠婚葬祭の場面でも人は集まってご飯を食べます。


https://www.pressnet.or.jp/adarc/adc/2014_other.html

そんな、「食」がかけがえのないコミュニケーションツールだと気が付いたからこそ、
人との食事が楽しめないのは、もったいない、と思うようになりました。


そんな、「食事を心から楽しめない」私を変えてくれたのが、今の私のカフェの相棒です。相棒は、大学からの友人で、プロ並みの料理スキル、そして何より心の綺麗な子でした。彼女となら、炭水化物一切なしの、健康志向のメニューを一緒に作って楽しむことができる。この子と一緒に作ったものなら、食べることへの恐怖は吹き飛び、心から食事を楽しむことができました。
料理は、人柄が出る。
彼女の料理には、彼女の優しくて人思いな人柄が、優しい味となってよく出ています。私が同じ材料、同じレシピで作っても、他の誰もが作っても、彼女の優しい味には勝てないと思っています。
そしてその感動、おいしさを、自分の言葉で、料理の写真とともにSNSで発信することが、時間を忘れて没頭してしまうほど「好き」でした。

絶品、豆腐ハンバーグ
この時から、スパイスから作るカレーに夢中。
相棒がいなかったら、絶対に挑戦できない料理でした。
この1年で、数十種類以上のスパイスカレーを2人で作りました。
その結果二人のオリジナルの配合で考案した
スパイスカレーは、のちにひとくちめ定番メニューになります。

そんな中、たまたまかわいがってくれたいたバイト先の先輩が起業、自分でバーを立ち上げました。これが、私の大学生活、そして人生を大きく大きく変えることになります。

大学生でも、広島でも、起業してビジネス、自分のやりたいことに挑戦し、やり抜く人がいる。
(学生起業家や学生のうちからビジネスをする人って、東京や大阪の、ビジネスに触れるチャンスやもの、人恵まれている都会の人だけの話だと勝手に思っていました)

その先輩が、自分で死ぬほど努力をして、やりたいこと、自分のビジョンを実現するために自分で事業を0から作りあげ、収益化していくのを目の当たりにしました。

その先輩が、私に、「間借りカフェをする」という思ってもみなかったきっかけを作ってくれました。

彼女のおいしい料理を、私が一人占めするのはあまりにももったいない。この感動を発信するだけでなく、実際に色んな人に食べて、一緒に感動してほしい。そんなお節介で、相棒を誘って、健康志向のカフェ「ひとくちめ」の経営を始めました。大学2年の秋、2021年10月が最初の出店。

しかし、このカフェの挑戦のために手放さないといけない、あまりにも大きなものがありました。

それは、ラクロス部という、何よりも大切な居場所。
入学と同時にコロナ渦がやってきたコロナ大打撃世代の私にとって、部活は大学唯一の居場所、といっても過言ではないくらい、大切な居場所でした。

時間もお金も青春も。大学生活の全てを注ぎ込んだ場所であり、厳しさも温もりもあって、先輩の背中を追いかけながら、成長できる心地良い環境だったからこそ、

ラクロス部で4年間、(大好きな同期や先輩たちと)走り抜けたい、
という思い。
間借りカフェの経営に挑戦してみたい
という思いの葛藤は、本当に苦しかったです。

決めきれず、尊敬する先輩に相談した時にもらった次の言葉、
あの時の風景は、今でも鮮明に覚えています。
(部活で悩んだ時、近くのお好み焼き屋で相談に乗ってもらうのがいつもの流れでした。これぞ広島!)

「やめたからといって今までの繋がりが0になるほど、私たちの絆は薄いもんじゃない。そこは1ミリも心配しなくていい」

「あとは選んだ道を正解にするだけだよ。」

この言葉のおかげで、今のカフェ経営の道を選ぶことができました。
(部活の先輩として、私を部活に引き留めるのではなく、)私の人生を考え、背中を押してくれた先輩の言葉に、今も感謝でいっぱいです。)



カフェ「ひとくちめ」では、私のように食事制限をしている人もそうでない人も、「心から食事を楽しんでほしい」そんな思いから、季節の野菜をたっぷり使った月替わりのランチプレート、豆腐を使った焼き菓子など、体に優しいメニューを提供しています。

4月のメニューの1例
デザインは、姉にお願いしていました👧🏻
最後の出店のメニュー
これは、小学校からの地元の親友に頼んで作ってもらいました。
大学に入ってからは中々会えないけど、ずっと大切な親友に作ってもらった、思い出のメニュー表


店の魅力を、「こんな文のSNS投稿で、お店やメニューを紹介したら足を運びたくなるのでは」と仮説を立て文を吟味する時間は一瞬でした。

実際に、カフェのお客様の中には、
見ず知らず私の文を読んでくれて、しかも
「思いや内容がスッと入ってくる」「言葉選びがすごく好き!」「なんだか応援したくなる2人に会ってみたくなって。」と足を運んで下さる方がいました。

それを知った時の、飛んでしまいそうになるほどの喜びと言ったら!自分が発信した言葉が、少しでも人の心に響いて、「これいいな、買ってみようかな」に繋げられる面白さとのめり込みました。

もちろん最初からうまく言っていた訳ではなく、初めての営業日の集客数は10人程度。しかも、ほとんどが友人や知り合いでした。そもそもカフェの存在を知ってもらうことも難しい。その上で、広島に1万店以上あるお飲食店の中で「わざわざ」行きたくなる、通いたくなる店、はもっと難しい。それでも、お客様へのヒアリングや競合店の顧客の来店動機を調べる、広島の経営者の集まりに参加し、人脈を作るなど、泥臭いことも行ってきました。どんな文言なら刺さるのか、読み手に何を伝えることが大事なのか。

コピーライティングや文章術など、学んだこと、考えたことが直接店の成長に繋がる、結果に見える。勉強、実践、反省のサイクルを回す面白さにのめり込む日々でした。結果、カフェ始めた半年後には、集客数は安定していきました。温かいお客様に恵まれ、中には「いつも頑張ってる二人に」と毎回手土産まで持って来てくださる常連様までいらっしゃるようになりました。


温かいお客様たちにもらった、手土産たち。
なんてありがたい、、!
私が大のバウムクーヘン好きなのも、知ってくださってる常連様も!

ざっとカフェの話をすると、こんな感じです。

私は体系的にわかりやすく、説明をすることは苦手なので、この「ひとくちめ」がいったんお休み(就職活動のため)する事を説明した、お店のInstagramの投稿文を載せました。(https://instagram.com/cafe.hitokuchi_me?igshid=NTc4MTIwNjQ2YQ==)
この投稿をとにかく読んでもらって、このカフェがどんなものだったのか、私はここで何をした、どんな経験をさせてもらってきたのかを感じ取ってもらおう、という魂胆です(笑)




あれもこれもしないといけないのに、と中途半端な気持ち、状態でこの大切なひとくちめの文章を書きたくなくて、最後の出店から随分と時間が経ってしまいました。

まず1番にお伝えしないといけないことは、2022年9月からひとくちめは、お互いの進路のためお休みに入っていて、今後の再開の目処は2023年夏以降に決まる、ということです。
きちんとした報告が遅くなってしまい、申し訳ないです。

あれもやってみたいしこれもやっておいた方がよさそう、とつい自分のキャパ以上に進もうとしてしまう私にとって、正解やゴールは人それぞれすぎる就活は、正直に言って、大大波乱で、今も荒波に揉まれています(笑)

面接の準備も、エントリーシートの数々も、私は人の何倍もかかってしまうことが多いです。その上、私が伝えたいこと伝えるべきことはこれじゃない!こんな伝え方じゃない!と「言葉」へのこだわりがどうしようもなく強く、伝えるべき要点をコンパクトにまとめられない要領の悪さに嫌気がさす時もあります。

 ひとくちめの、毎回の投稿もそうで、いつも伝えたいことの1/100も伝えきれてないよ〜!って思いながら書いていて、自分の納得のいく文章じゃないと載せたくない、という勝手なプライドによって、出店の回数が増すごとに、ひとくちめの投稿に割く時間とエネルギーは、どんどん多くなっていました。

普段の私の、思い思いに書いたご飯の投稿やストーリーを見て、「おいしそう〜」に加えて、「まほの文は思いや内容がスッと入ってくる!」「まほの言葉選びめっちゃ好き〜!」と伝えてくれる友達。それだけでも舞い上がってしまうほど十分嬉しいのに、

ひとくちめでは、見ず知らず私の投稿を読んでくれて、しかも
「なんだか応援したくなる2人に会ってみたくなって。」
と足を運んで下さるお客さんがいて、そしてそれを伝えてもらえた時の、
飛んでしまいそうになるほどの嬉しさ喜びと言ったら!

「のめり込む」ってまさにこのコトで、このワクワクを味わうために今まで生きてきたんじゃあないかって思うぐらい!文法も序論本論結論なんていう文章の構成も一切無視、なのに!

 
口下手な私にとって、心行くまで、自分の伝えたいことと、それをいかに自分らしく伝えるかを吟味できる時間は本当にあっという間で、そうしてできた文章が、少しでも人の心に響いて、これいいいな、行ってみたいな、繋げることができるなら、
持てるすべてのエネルギーをそこに費やしたい!

ひとくちめにもらった出会いや気付き、宝物は数えきれないほどあるけど、

そんなものを見つけられたって、すごくごくありがたいことやなあ。

最初の方のひとくちめの投稿は、メニューの紹介ばかりで、いかに手作りで体に優しいメニューか、を綴った文章でした。営業中も、お客さんを待たせないように、失礼のないように、と店を回すことに必死でした。

でも、出店を重ねて、お客さんや、色んな角度からアドバイスをくれる広島の温かい経営者の方たち、そしてカフェひとくちめの父、恭平さんとの関わりの中で、私が本当にやりたかったこと、それからお客さんがひとくちめに求めてくれているもの(意識的にも無意識的にも)は、おいしい健康な食を提供することだけじゃないって気が付きました。

2人で普段、思い思いにお互いの好きなものを作って楽しんでいたように、カフェの営業中も、顔を上げてゆうなぽんと2人で、ひとくちめに来てくれたお客さんと一緒に、食を楽しんでいいんだ! お客さんも、せかせかと料理の準備をする2人じゃあなく、
2人自身がカフェをほっこり楽しんでいる空間にも魅力を感じてくれているんだ!

それからは、テキパキ仕事をこなす要領の良いカフェ店員を目指すのはやめて、
お客さんやゆうなぽんからもらう、幸せな時間や言葉を心から楽しめる環境作りを1番に大切にするようになりました。これが、完全予約制を取るようになった1番の理由です。

「ゆうなぽん!褒められたよ〜〜うれしいね~!」って、もっとオープンに、自分の感情も、言動で表した方が良い。むしろ、それがひとくちめならではの魅力にもなるんだって気が付いたときの、霧が晴れた感、肩の力が抜けようといったら!(もちろん、他のカフェにはないおかずやラインナップにはとことんこだわることも続けていたけど!)

その勢いで、ひとくちめの投稿も、メニュー紹介よりも、自分たちの人柄や思いの丈を伝えることにこだわるようになりました。あんまりにも大切すぎて、相棒ゆうなぽんにいつもうまく伝えられない感謝や思いをのっけたりもして。

↓が、9月の最後の出店を終えたあとの私の走り書きです。

誰に、何をどうお礼を言っていいのか分からないくらい、
本当にたくさんの人と温かい言葉に支えられて、大切で大好きなひとくちめをここまでやってくることができました。本当に本当に幸せ者やなあ、とつくづく思います。

あの時背中を押してくれた大好きで大切な、部活の先輩や同期。
思いもエネルギーも全てを注ぎ込んだ場所であり、厳しさも温もりもあって、先輩の背中を追いかけながら、成長できる心地良い環境だったからこそ、そこを飛び立つ痛みはもう、言うまでもないくらい、重かったなあ。

ゆうなぽんにカフェやろう!って言ったものの、
何から準備すれば良いのか、そもそも広島だけでも1万店以上ある素敵なお店たちの中で、お客さんは来てくれるんやろか、って不安でいっぱいだった、営業初日までの間。
営業を始めてみてからも、2人が目指していたものとのギャップに苦しんで、
でもその違和感を言葉にできなくて、お互い遠慮して遠回りもしたなあ〜
それでも、どうにかして、
ゆうなぽんにしか作れない、心の底からほっこりできる「食」を自分以外の人にも
一緒に感動して欲しくて、ここまでやってこれました!

そして何より、出店を重ねるごとに思ったのは、
お客さんの温かさ、そして相棒ゆうなぽんの、おいしいものを作るためには一切を手を抜きたくない、という料理へのこだわりと、人への思いやりがずば抜けていること!

ゆうなぽんの料理の第一のファンであるとともに、何よりもゆうなぽんの人柄の大ファンです。

今はお互いの進路のための時間として、ひとくちめはいったんおやすみ中だけど、
自慢の相棒、世界一の相棒であることには変わりありません。本当にありがとう。
そしてこれからもまだまだよろしくね! 就活で落ち込んだ時煮詰まった時、真っ先に恋しくなるのはゆうなぽんで、一緒においしいもの作って、2人で楽しむ時間は、本当に癒しで、自分らしさも思い出させてくれる、かけがえのない時間です。

こんな、相棒大好きな私とゆうなぽん、そしてカフェひとくちめを温かく見守ってくださって応援してくださって、そして今も私のこんなに長い文章を読んで下さるみなさん、
本当にありがとうございました!

またお会いできるのを楽しみにしています。

2023も、素敵な出会いと気付きに溢れた1年になりますように!



ドキドキの、初めての出店で出したキーマカレー
ドキドキ、ドタバタの初日。



アイコンにもよく使っている、
カフェ店主感があってお気に入りの1枚📷
汗びっしょり、色んな人に助けられ、相棒の頼もしさを改めて感じた野外出店


ひとくちめをもっと知りたいと思ってくださった方へ!



ここまで長い文を読んでくださり、ありがとうございました!

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