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「自分」ってなんだろう?

こんにちは!心理カウンセラーのhitoeです🌸

今回は「自分」についてのお話です。

「自分のことは自分が一番よく判っている」と言い切る人や

「自分のことがよく判らない」と考えている人など

両方の見方ができるのが「自分」という存在です。

そして、その両方の見方も正解であり不正解でもあるという不思議な存在の「自分」という概念。

そんな自分を知ること、いわゆる「自己理解」について、お話ししたいと思います。

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1.自己理解を深める

自己理解を深めるには、自分の気質や性格だけでなく、道徳観や価値観、

育った環境や風土、行動や態度などのパターンを知ることが必要になります。

そこで出てくるのが、「ユングのタイプ論」です。

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2.ユングのタイプ論

ユングのタイプ論では、外向性・内向性による分類を発展させ、人間の特徴である感覚・直観・思考・感情の4つの機能に注目しました。


このタイプ論における「感覚」とは、食感や触感など五感による体験のように実際にあるものに対する感覚です。

直観」とは、抽象的に漠然と物事を捉えるようなこと、例えば未来を予想することなど実際にないものに対するひらめきのようなものです。

そして、タイプ論における「思考」とは、その言葉の通り物事に対する考え方や、論理性・筋の通し方といった意味合いであり、

感情」とは人の気持ちをうまく感じ取ったり喜怒哀楽のコントロールに関する事です。

これら4つの機能のうち、タイプ論では感覚と直観、思考と感情を対の関係として表しています。


例えば、物事を判断する際に、人の気持ちを考えて判断するのかあるいは、筋が通っているかどうかで判断するのかでは対立関係にあるように、この場合だと「感情」の傾向を持っている人は人の気持ちを考え、「思考」の傾向を持っている人は論理的に正しいかで判断するということです。

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3.世界で最も有名な性格検査MBTI

MBTIはユングのタイプ論をもとにして、米国人の親子、キャサリン・ブリッグスとイザベル・マイヤーズによって開発された性格検査です。

性格検査といっても性格診断を目的とするものではなく、自分の心の動きを理解したり、人の心の動きを理解するために行われるものです。

MBTIでは16のタイプから個人のタイプを考えます。

タイプの構成としては、4つの指標がそれぞれどちらに向きやすいかで分類をします。

その指標は以下の4つです。

エネルギーの方向(E.外向/I.内向)
ものの見方 (S.感覚/N.直観)
判断の仕方 (T.思考/F.感情)
外界への接し方(J.判断的態度/P.知覚的態度)

MBTIの診断はネット上で簡単にすることができますが、本当に自分が生まれ持つタイプがどれなのかを知ることは難しく自分自身にどれだけ向き合えているかで、正確性も違ってきます。

だからこそMBTIを学ぶにはトレーニングが必要なのです。

でもそもそもセミナーなどの開催が少ない…。

そこで!
暫定的に診断することができ、なおかつ信頼性も高めだといわれている16タイプ診断があります。↓↓

「こうしたほうがいい」とか「こうありたい」などではなく、どれがより当てはまるのかでやることがポイント。(※ついつい願望で選んでしまいがちなので注意が必要です)

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4.内向性と外向性の違い

MBTIテスト(16タイプ性格診断)の中で、外向性・内向性という言葉が出てきます。
内向性・外向性は言葉から連想できるように、内向的な性格・外向的な性格というイメージが強いかと思いますが、タイプ論としては少し違うのでその違いについて説明していきます。

外向性
物事を考えるときに客観的に考える
人を誘う側
興味関心は世界の中にある
自信がある
自己表現が得意
世界の在り方を考える
興味関心が世界側に向いている

内向性
物事を考えるときに主観的に考える
人を誘うより誘われる側
興味関心は自分の世界の中にある
自信がない
自己表現が苦手
自分の価値観を重視する
興味関心が自分側に向いている


簡単にいうと、物事を考えるときに、

「自分から世界を見ているか」「世界から自分を見ているか」

の違いです。

ミクロな視点かマクロな視点かという風に言い換えることもできます。(外向はマクロで、内向はミクロ)

つまり、内向性と外向性は、物事を捉えるときに自分の内側から考えるか、自分の外側から考えるかの違いがあるということです。


ここで注意すべきなのは、外向的な人をイメージをすると、「陽気で明るい人」、内向的な人をイメージをすると「陰気でオタクっぽい人」となるかもしれませんが、実際には内向的思考の人の方が周りの人がどうかという思考が薄く、陽気で明るいことがある点です。
あくまで、内向性・外向性は物事を思考するときの方向であるということです。

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5.MBTIテストにおける4つの指標について

前述したように、4つの指標とは

エネルギーの方向(E.外向/I.内向)
ものの見方 (S.感覚/N.直観)
判断の仕方 (T.思考/F.感情)
外界への接し方(J.判断的態度/P.知覚的態度)

のことです。一つ一つ解説していきます。

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6.エネルギーの方向

外向(Extraversion)・内向(Introversion)

外向(E)が強い人は、外界にエネルギー源を求めます。エネルギーを放ちながら、外界からエネルギーを補給する人です。

内向(I)が強い人は、内界にエネルギーを求めます。内なる世界から湧き出る豊かな思いや考えにエネルギー源を求める人です。

だからと言って「外向(E)は外交的で活発」「内向(I)は恥ずかしがりやで引っ込み思案」というわけではありません。

外向(E)というのが働きかけようとするもので、内向(I)は受け取り内省しようとするもので、どちらのタイプなのかを自問自答するときは

「自分はエネルギーをどう充電するか。周囲と接すること?刺激を受け内省すること?」

と聞くといいと思います。

前者は外向(E)で、何かに率先して関わり、働きかけることに関心を向け、実際に行動することでエネルギーを充電すること。

後者は内向(I)で、内省することでエネルギーを充電すること。

外向(E)が強い人にとっては、考えや思いが自分の外に出たときに意味あるものとなりますが、一方で内向(I)が強い人は、求められないかぎり自分の考えや思いを外に出す必要性を感じないということです。

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7.ものの見方

感覚(Sensing)・直観(iNtuition)

外向と内向のエネルギーの方向は、人の基本的な心的機能です。そこに情報を取り入れ、なんらかの結論を導き出す機能に「知覚機能」と「判断機能」があります。

この知覚機能にも2つあって、それが「感覚機能(S)」と「直観機能(N)」です。

感覚機能(S)は、具体的な事実から情報を集めます

直観機能(N)は、抽象的なイメージ関連づけることからひらめいたもので包括的に情報を集めます。

感覚(S)が強い人は、具体的で実際的なことや事実に惹きつけられ、

はっきりしていることを求めます。周りからは着実で規則正しいと思われることが多くあります。

直観(N)が強い人は、比喩的なものやアイディアや可能性を関連づけていくことに惹きつけられます。

明らかなことより、洞察することや複雑な体系を探し求めます。周りからは想像力が豊かで、型にはまらず考え方が斬新だと思われることが多くあります。

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8.判断の仕方

思考(Thinking)・感情(Feeling)

人は、感覚機能・直観機能によって情報を集めた後、その情報の価値や使い道を判断します。この判断の方法が2つあり、それは思考機能(T)と感情機能(F)です。

思考機能(T)は、因果関係から判断する方法。

感情機能(F)は、個人の価値観や人間関係の調和に重きを置いて判断する方法。

思考 (T)が強い人は、経験を論理で捉えることを重視し、世界を客観して捉えます。

周りからしばしば批判的で、論理的かつ懐疑的な人だと思われることがあります。

感情(F)が強い人は、経験を好きや嫌いといった気持ちで捉えることを重視し、世界を主体として捉えます。

周りから受容的で、気持ちを大切にし、素直で人間関係の調和を求めているように思われることが多くあります。

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9.外界への接し方

判断的態度(Judging)・知覚的態度(Perceiving)

ものの見方と判断の仕方、2つの機能が合わさり、心は複雑な構成をしていると考えました。そしてその構造を分かりやすくするための指標が「外界への接し方」です。

判断的態度(J)は、ものごとを決めたり、体系立てたり、順を追って話をする傾向を示します。

知覚的態度(P)は、その場その場で対応したり、枠を持たずに臨機応変とする傾向を示します。

判断的態度(J)を外に向けやすい人は、締め切りよりも前に余裕を持って仕事を仕上げることに満足をしやすく、それは、外界に対して判断したり、ものごとに決着をつけようとしたりする衝動を持っているからです。

知覚的態度(P)を外に向けやすい人は、外界の新しい情報に対して思考を開き続け、ものごとの流れに合わせる傾向が見られます。

判断的態度(J)を外に向ける人は、できるだけ良い計画を立てようとするのに対し、

知覚的態度(P)を外に向ける人は流れに任せることが最も良い結果を導き出すということに自信を持っています。

ただ、実際に締め切りを守れない人は両方のタイプに見られます。

これは、判断的態度(J)を外に向ける人は、曖昧な状態や最後の土壇場で変更することに抵抗を感じるためです。

知覚的態度(P)を外に向ける人は、外界の情報や状況を知覚することに力を注ぎすぎて、行動に写す機会を失うことがあるためです。

これらは“外界への”接し方と言ったように、“内界への”接し方も存在します。それが外界で使っている機能と反対側の機能。なので、外界に対して判断的態度(J)を使っている人は、内界へは知覚的態度(P)を使っていると考えます。

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10.自分と向き合おう

自己理解を深めるために、有名な性格診断をご紹介しました。

もっと深めるためにおすすめなのは「自分史」を作ってみることです。

過去の何気ない出来事や、思い出、言葉などを、思い出しながら紙に書きだし、自分だけの自分のための本を作るイメージです。

自己理解は「過去」の出来事と強く結びついているので、

ポジティブ、ネガティブのどちらも整理することで、

自分と向き合うことができるのです🌸

いかがでしたか?

少しでも参考になれば嬉しいです!

最後まで読んでいただきありがとうございます🌸

hitoe💋



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