好きのリハビリ
自分の好きを抑えて生きてきた。
全部が全部そうであるというと言い過ぎだけど、いつも人の目を気にした「好き」だったと思う。このくらいなら引かれないかな、とか。あの子と被るから私はこっちにしておこう、とか。
誰にも頼まれていないのに空気を読んで、何が正解かを見極めてしまうような癖がある。もちろん正解なんてものはないから、私の勝手な自己満足だ。
だから、私は自分の好きに自信が持てない。
また空気を読んでるんじゃないかと、大きな流れに合わせているんじゃないかと怖いのだ。
そこで私は、リハビリを始めた。
今まで絵の方向性に統一感を持たせようとしていたけど、一旦やめた。
文章もより良くしようと息巻いていたけど、やめた。
描きたいと思ったもの、頭に浮かんだものだけを描く。
自分が書きたい、あるいは読みたいと思う文章だけを書く。
私らしさや統一感は一旦置いといて。
いいなと思ったものだけを掬い上げてみる。
クッキーを作るときに小麦粉をふるいにかけるみたいに、さらさら、さらさら。
大きな好きだけが残っていくように。さらさら、さらさら。
好きを極めるには嫌われる覚悟もしてかにゃならんのだろうなあ。
ぐっと気を引き締める。
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