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【Netflix他】2018年海外ドラマベスト10(ランク外の作品も全部感想書きました)【全42作品】

どうも。すっかり2019年ですが、まだ2018年の話をしようとしてるキャサリンです。

先日やっと2018年の観た映画のまとめnoteを書き終わりましたので、今度は2018年新作海外ドラマ編です。この「海外ドラマ」っていう括りが最近とても難しいな~と思ってまして。私、家にテレビないので基本NetflixやAmazonプライムビデオ、Huluなんかで観ているんですが、ドラマだけじゃなくアニメやドキュメンタリーも非常にいい作品ばっかりで、「ドラマ」のみでくくるのもったいないな~と思っちゃうんんですよね。英語だと「TV shows」ないしは「TV series」としてランキング記事が書いてあることが多くて。そこではアニメも、ドキュメンタリーもそしてリアリティ番組なんかも入っているんですよね。私としてはそういう記事のほうが好きだなぁ~とも思うので、タイトルでは「海外ドラマ」って便宜上書いちゃいましたけど、今回はアニメ、ドキュメンタリー、リアリティ番組なんかも入れていこうと思います。全て新作です。

これを読んで、まだ観ぬ作品に出会うきっかけとなったりしたらうれしいな~と思いますし、日々「もっとみんなNetflixやAmazonプライムHulu観ろ・・!」と思ってるんで興味を持っていただけたりしたら嬉しいです。別に回し者でも何でもないけど(笑)

ということで、さっそく始めます~!まずはランク外(とはいえどれも面白かったですよ!)の作品からご紹介!!

◆ランク外◆※順不同

『クローク&ダガー』シーズン1(Hulu)

ミュージックビデオを観てるかのよう。挿入曲のセンスが抜群!
幼いころの事故&事件で特殊能力を持ったタンディとタイロンがそれぞれの心の傷と向き合い、成長していくアメコミドラマ。他のアメコミ作品よりもアクションは少なくドラマ部分多め。幼いころのある事故がきっかけでそれまでの何不自由ない暮らしが一変、母はアル中になり自分は盗みを働きなが生きるタンディと、同じく幼いころその後の人生観を大きく狂わせられる事件に遭遇した優等生のタイロン。この二人の成長と葛藤は、思春期のティーンにありがちなものだけではなく、アメリカ南部のニューオーリンズを舞台にしてるだけあって社会問題もふんだんに盛り込んで作られているので最近のマーベルはさすがです。そしてドラマ部分がミュージックビデオ観てるみたいに映像がきれいでかつ挿入歌のセンスが抜群にいい!新シリーズなので、他のマーベルシリーズを観てなくても楽しめる作品なのも良いです。Spotifyやってる方はぜひこちらのプレイリストもおススメ!

『TRUST』(FOXチャンネル、Hulu)

映画『ゲティ家の身代金』のドラマ版。
昨年のリドリー・スコット監督新作映画『ゲティ家の身代金』と同じ実話を扱った『トレインスポッティング』のダニー・ボイル製作総指揮のドラマシリーズ。世界的大富豪ゲティ家の孫が誘拐!身代金を要求されたゲティ家の人たちの人間関係を洗い出すお話でした。ちょっとストーリーの進み方が遅くて10話は多いかな~という印象。ただ、ポール・ゲティ1世を演じたドナルド・サザーランドは圧巻でしたね。正直映画版で演じたクリストファー・プラマーより好きでした。個人的にはかなり久しぶりに映画『ハムナプトラ』でお馴染みブレンダン・フレイザーを観れてホクホク。これからまた彼の活躍を観たいです。

『サインフェルド:ヴィンテージカーでコーヒーを』(Netflix)

私もアメリカでオシャレなダイナーとか行ってみたい
1話15分~20分くらいのトーク番組。アメリカの人気コメディアンジェリー・サインフェルドがコーヒーとヴィンテージカーが大好きなんで、それを取り入れた番組を作っちゃおうということで始まったっぽいです(自由だな笑)。毎回出てくる車も違うし全部オシャレでだいたいかっこよいし、毎回違うゲストと違うダイナーでご飯食べてだらっとしゃべって終わるし、特にドラマチックでもないんですけど、なんかぼーっと見続けちゃう番組でした。自分の好きなゲストの回だけ見るのもよし、だらだら全部見るのも良しです。ゲストコメディアンの意外な裏話も聞けたりするので、アメリカのコメディアン好きな私にとってはたまらない番組でもありました。

『THIS IS US/ディス・イズ・アス 36歳、これから』シーズン1(Amazonプライムビデオ)

ラスト3話もう体中の水分出るんじゃないかというくらい号泣
最近の海外ドラマで特にネット配信の作品は人が凄惨に死んだりして、刺激が強いのが主流になっています。そんな中で、本国では地上波なのもありそういう激しい表現を使わずに、でもまさに文字通り「全米を泣かせた」ドラマがこちらです。ピアソン一家とその周囲の人たちの人生の瞬間を描いたストーリーは、アメリカのある家族の話でありながら、日本に住む私の人生のいろんなシーンでリンクするお話でもありました。どこかで私も感じたことがある、生きることが辛かったり、切なかったり、誰かとの関係に悩んだり嫌になったり、でも楽しいこともそれ以上にあったり・・・そういった人生の心のアルバムを振り返らせてくれるような人間ドラマ。「36歳、これから」ってあるくらい、30代には(私も含め)刺さりまくると思います。

『ファイナル・スペース』シーズン1(Netflix)

絵からは全く想像できない笑って泣けて胸アツなスペースオペラ
もともとはYoutube公開されていたアニメ。人気コメディアンのコナン・オブライエンにその才能を見出され、というかコナン・オブライエンがめちゃハマってTVアニメシリーズの製作を打診したそうです。次シーズンも決まっているこれ、絵からは全く想像できないんですけど、かなりまじめにスペースオペラやってます。囚人として宇宙で刑期を過ごすゲイリーと、彼が出会う愉快でへんてこなデコボコチームで、ダースベイダー的な奴となんやかんや戦う羽目になるストーリー。ただのアクションSFではなく、家族や、限られた時間で何を叶えるのかとか結構人生のエッセンスが詰まった作品です。観てびっくりでしたし、不覚にも泣きました。映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』好きな方は特におすすめです。

『デヴィッド・レターマン:今日のゲストは大スター』シーズン1(Netflix)

教養としても見る価値あるインタビュー
つい先日新シーズン製作も発表された、Netflixオリジナルインタビュー番組。司会はアメリカでは知る人ぞ知るデヴィッド・レターマン。初回ゲストのバラク・オバマ前大統領を筆頭に、俳優ジョージ・クルーニー、活動家マララ・ユヌフザイなど各界で世界的に活躍する人たちにスポットを当て、ざっくばらんにトークを繰り広げる40分です。アメリカって、こういうインタビュー番組がなんでか多いなぁ~といつも思うんですけども、とりあえずものすごく勉強になるんですよね。NHKの番組観てるかと思いました。ちなみに、オバマ前大統領はNetflixで番組つくる予定なのでそちらも楽しみに待ちたいところ。

『ハンドメイズ・テイル/侍女の物語』シーズン1&シーズン2(Hulu)

ディストピアSFで描かれる現実世界の女性問題が胸糞悪い
世界観と凄惨な描写が話題となり、今やアメリカではフェミニズムの運動でこのドラマに出てくる侍女の服を纏い抗議運動がおこったりするほどの人気作品です。何らかの原因で出生率が下がってしまった近未来のアメリカで、キリスト教原理主義の組織がテロを起こし政府を乗っ取り、ギレアデとして新たな国を建国。ギレアデでは、子どもを産める女性は侍女として子どもを生むための道具として扱われるようになっちゃうんですが、その扱われ方が本当に惨い・・・。この物語の凄いところは「あ、これ普通に現実世界でもあるよね」っていう女性問題についても描いているところ。私自身も女性だからか、そういうシーンが出てくるたびに画面に向かって叫びたくなりました。俳優陣の体当たり演技も必見です。

『聖なるゲーム』シーズン1(Netflix)

歌って踊って豪華絢爛なだけがインドの作品ではないことを証明
インド初のNetflixオリジナルドラマがついに登場しました。インドの作品って歌って踊って豪華絢爛っていうのイメージがあったんですけど、全然違いました。超まじめにクライムサスペンスしてますこれは。カメラワークもキレキレで、役者人の演技も凄くてインド作品へのイメージがガラッと変わりました。主人公の正義感溢れるシク教徒の警察官が、犯罪の解明に動く中で汚職やマフィアの抗争に立ち向かうことになるストーリーの中で、なんといっても目を引くのは伝説のマフィアの帝王ガイトンデ!正直ガイトンデのパートだけでドラマを作ってほしいほど面白かったです。あと、インドの女優さんマジでみんな美しい・・・

『パーフェクト・スイーツ』シーズン1&シーズン2(Netflix)

司会がとにかく面白いのでみんな見てほしい
アメリカ人こういうの好きだよね~っていう典型的なNetflixオリジナルバラエティ番組。我こそはという自称お菓子作りの達人が揃い、お題のスイーツを制限時間内に作って、1位になったら賞金ゲット!なんですけど、予告にある通り出来上がりは基本放送事故並みにひどい(笑)なのに、(ここが一番アメリカらしく)挑戦者の人たちなぜかみんな自信満々なんですよね。その自信はどこから来るんだよ、と(笑)そして一番の見どころは司会者の方の秀逸なツッコミ。これだけでも見る価値あります。正直途中からお菓子作りとかだれが勝つかとかどうでもよくなります。司会者のトークを楽しむために見る感じ。気になる方はシーズン1「第5回:日本といえば」がとっつきやすいと思うのでそこから始めるといいかも。

『フォーエバー~人生の意味~』(Amazonプライムビデオ)

誰かと人生を歩むことってどういうことだろう
昨年の海外ドラマランキングで1位にしたNetflix『マスター・オブ・ゼロ』のクリエーター、アラン・ヤンが手掛けたドラマ。第1話がとにかくまず素晴らしく良かったですね。予告でも使われているマイルス・デイヴィスの「It Never Entered My Mind」にのせて、ある夫婦の歩みが描かれるんですが、もう・・・こういうの好きです。ネタバレになるんでいえないんですけど、過激な描写が無くてもこんなに素敵に切なさを伝えられるんだな~と感心しました。第2話からのびっくり展開から、夫婦の変化を丁寧に追い、第6話では最近の海外ドラマでよく見かける、それまでのエピソードとちょっと違うテイストのストーリーも挿入し、タイトル通り人生の意味を静かに考えてく作りがとても良かったです。ちなみに第6話は今年観たいろんなドラマの中でも、短編作品としても素晴らしい話だと思います。お勧めです。

『ザ・ステアケース~階段で何が起きたのか~』(Netflix)

13年間製作期間を要さねばならなかったその背景が辛い
2001年12月9日深夜、作家マイケル・ピーターソンの妻が階段で謎の死を遂げる、その時居合わせたマイケルが犯人とされ逮捕&起訴。果たして犯人は誰なのか・・・マイケル・ピーターソンは無実なのかどうかとあるアメリカの闇にメスを入れるNetflixオリジナルドキュメンタリーシリーズ。事件現場の写真から実際の法廷の様子まで含め事件の真相に迫る全13話の中で次第に明るみになる、アメリカの新たな闇はショックで・・・。13年間製作期間を要さねばならなかった背景がそこにあるわけですけれど、時間の流れの残酷さと憤りでこの感情をどこにぶつけたらと戸惑いましたね。最後の結末は、ほろ苦いでは済まされない感じで。もちろんドキュメンタリーなんで監督目線の切り口であることは重々承知ですけどそれでもショックでしたね・・・社会派作品が好きな方にめちゃくちゃお勧めです。

『Unsolved:未解決ファイルを開いて』(Netflix)

2パックが結構2パックしてたと思う
大好きな俳優ジミ・シンプソンが出ると知って見始めたミニシリーズ。2パックとノトーリアス・B.I.G.殺害事件の裏側と当時の捜査状況を実話に基づいてドラマ化した作品。『アメリカン・クライム・ストーリー:O.Jシンプソン事件』でも監督を務めたアンソニー・ヘミングウェイが5話分監督するってこともあり期待値高めで観ました。ちょっとストーリーの進みがゆっくりで飽きそうになるんですけども、USAネットワーク製作版『アメリカン・クライム・ストーリー』的な感じ。当時のヒップホップ事情を知らなかったので、ん?それは誰だ?となりつつ観ちゃいましたが、捜査官演じるジミ・シンプソンはかつてのコメディ演技から一皮むけて、繊細でまじめで重たい演技もできるんだな~としみじみ感動しました。

『マニアック』(Netflix)

10年来の友人エマ・ストーンとジョナ・ヒルがやりたっかこと
伝説の刑事ドラマ『トゥルー・ディテクティブ』で有名なキャリー・フクナガ監督が満を持してNetflixドラマシリーズを製作!それだけでドラマ好きとしては見ない選択肢がないレベルです。しかもダブル主演でジョナ・ヒルとエマ・ストーンなんて『スーパーバッド童貞ウォーズ』ファンにはたまらない布陣。なんでも、映画しか出ないエマが出演を決めたのは、スーパーバッド共演依頼10年来の友人ジョナとの共演だったからだとか(最高かよ)。スーパーバッドはエマにとって映画初出演だったこともあり思い出の作品なのかも。今回10年の時を経て二人が製作から関わりフクナガ監督と作ったこのドラマは、ある薬の治験を通してそれぞれの傷と向き合う中で絆を深めていくちょっと変わったSF人間ドラマ。恋愛対象として描かれないことも良かったと話したエマがやりたかったこと、コメディ畑から出て、そして痩せた(!)新たなジョナがやりたかったこと、フクナガ監督が「もっと違う何か楽しいことを作りたかった」といってたこと、そのすべてが結実した最終話は必見です。

『バトル・フィッシュ』(Netflix)

アメリカ版マグロ漁船番組に学ぶビジネスマンシップ
なんで見始めたのかよくわかりませんけども、これが普通に面白く手ですね。詳しくはこちらに書いたのでぜひ。

『Happy!』シーズン1(Netflix)

画面から臭いさえしてきそうな小汚いオッサン暗殺者無双!
『Happy!』ってタイトルですが、ストーリーがハッピーではなく、出てくるイマジナリーフレンドの名前がハッピーなだけです。ストーリーは開始数分からエロありグロありで、さすがグラフィックノベル原作だな!というやりたい放題のドラマです。あるクリスマスを舞台に小汚いオッサン暗殺者がなんやかんや誘拐された少女のイマジナリーフレンドのハッピーとともに、少女救出作戦に打って出るお話。私はこの小汚いオッサン、ニック・サックスが大好きで大好きで。むちゃくちゃタフで強いうえに、黙ってたらダンディでイケメンなアラ還俳優クリストファー・メローニが、そのイケメンっぷりを豪快にドブに投げ捨ててめちゃくちゃ楽しそうに下品で小汚いオッサンを演じている感じが清々しいです。敵も含めヒドい大人しか出てこない色々サイテーなドラマですが(褒めている)、『デッドプール』あたりが好きな人に超絶お勧めです。ちなみにシーズン2はイースターを舞台にするんだとか。楽しみ!

『DEUCE /ポルノストリート in NY』(スターチャンネルEX)

VFXを駆使した70年代のNYはリアルでオシャレで楽しい
70年代のNY風俗街である42番街、通称「DEUCE(デュース)」を舞台に、様々な人たちの人生を描いた群像劇。単なるエロ描写満載のドラマではなく、性風俗を手放しで肯定するわけではなく、当時そこに生きた人たちと、芸術として、エンタメとしてのポルノ産業の黎明期を、俳優人たちの体当たり演技で魅せるストーリーは当時の風さえ感じそうなくらい、VFXを駆使してディテールにこだわった作りでびっくりします(こちら参考に)。ひとり二役のジェームズ・フランコは女性へのセクハラ疑惑ですっかり音沙汰ありませんが、この役は本当にハマり役。マギー・ギレンホール演じる、ポルノ映画製作に目覚めた娼婦も見事。私が生まれる前の時代の話なのに、なんでこんなに引き込まれるんだろうな~と思うくらいこの辺の時代の話がほんと大好き。

『グッド・コップ』(Netflix)

超几帳面すぎる優等生刑事の息子と自由奔放な刑事の父のバディコメディ
ジョシュ・グローバンといえば人気歌手ってイメージでしたけど、俳優としても活動してるんだな~!と感心した本作。トニー・ダンザ演じる自由奔放すぎる刑事の父親とのバディコメディ。爆笑するコメディというよりも、ジワジワ来る系のコメディでした。刺激が強いドラマが多い中で、気軽にぼ~と流し見するにはちょうど良い温度感のドラマでもあります。とりあえず、ひたすらトニー・ダンザに振り回されるジョシュ・グローバンが可愛くて。「はぁ~!?」みたいな顔はもはや顔芸の域。

『ジーニアス:ピカソ』(ナショナル・ジオグラフィック)

ピカソの破天荒っぷりを美しく堪能(女性は大変だ)
誰もが知る画家ピカソの才能と人生に迫るナショナルジオグラフィックのドラマ。ピカソを演じたアントニオ・バンデラスは各賞で主演男優賞ノミーネートされてますけども、納得の熱演。年老いても女性たちを魅了するセクシーさがさすがというか。ピカソが愛した女性たちもしっかり描かれるので、多少脚色はあると思いますけど、ものすごく勉強になりました。素人なんで「なんだかよくわからない絵を描く人」というイメージだったピカソに対するイメージが変わりましたね。それと、ピカソの若かりし頃を演じた俳優さんもものすごくよかった。『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』などの作曲家ロアン・バルフェさんの音楽もめっちゃオシャレでよかったので、ナショナルジオグラフィックってドラマ本気で作ると凄いなと感心。

『クィア・アイ』シーズン1&シーズン2(Netflix)

あ~ダメ・・・予告観ただけで泣く・・・あ~ダメ・・・
人気番組『クィア・アイ』をNetflixがリメイク!ファッションやインテリア、美容などそれぞれのプロフェッショナル(みんなゲイ)が終結して新ファブ5を結成。変わりたい、コンプレックスを改善したい視聴者のお宅に突撃訪問して劇的ビフォーアフターするリアリティ番組。今回は「受け入れること(Acceptance)」をテーマに、出会う人みんなに自信とLOVEを与えていく各話はもう涙なしでは見れません。私自身もものすごく強いコンプレックスを抱えて生きてきたし、今も生きているので、共感せずにはいられないというか。今の自分を受け入れて成長すること、周りもそれを理解し受け入れることの大事さを教えてくれます。エミー賞も受賞した今最も話題なリアリティ番組の一つ。私はよく仕事とかで落ち込んだ時に観てます。私もファブ5に何とかしてほしい~!

『オルタード・カーボン』シーズン1(Netflix)

どっちのタケシ・コヴァッチもクッソかっこいい
フィリップ・K・ディックの傑作SF小説をNetflixがオリジナルドラマ化。2018年放送されたアメリカのドラマの中で最もお金をかけて作られたというの納得の世界観。スタックという首に埋めれたデータカードみたいなものに自分の記憶などが埋め込まれ、肉体(スリーブとこの世界では呼びます)を取り換えればずっと生きれる未来を舞台に、200年ぶりに新しいスリーブを得て目ざめたと思ったらいきなり世界的大富豪から「ちょっと俺だれかに一回殺されたっぽいからその事件解決してくれや」と頼まれてなんやかんや事件解決に向かうSFサスペンス。主人公のタケシ・コヴァッチ演じるジョエル・キナマンとウィル・ユン・リーさん(肉体取り換えれるんで複数で演じてる)がクッソ・・・クッソ!!かっこいいんですよ。言語も人の見た目もそんなに重要じゃなくなる世界観で、本当の死=スタックを壊される金属音がとても切なくなってきます。SF好きにオススメ!

『親愛なる白人様』シーズン2(Netflix)

シーズン2で一皮むけて格段に面白くなってる・・・!
アメリカの架空の有名大学ウィンチェスター大学を舞台に、学生たちの人種差別問題をコメディドラマで描くシリーズ第2弾。人種差別問題だけでなく、SNSでのコミュニケーションや、セクシャリティ、フェミニズムまで踏み込みつつコメディ色は失わない作りに磨きがかかった新シーズンでした。特に、第7話のリベラルの白人男子学生な元彼ゲイブと主人公サマンサの討論は必見です。「人種差別はやめよう!」みたいな薄っぺらい内容ではなく、今のアメリカを生きる若者たちが直面している複雑な状況を洗い出してるんじゃないかな~と思います。正直、アメリカの文化やエンタメ、政治問題、歴史なんかを知らないとよくわからない部分もあるんで、私自身全部がわかっているとはとても思えないのですが、日本にも通じる部分は必ずあると思います。

『アメリカン・クライム・ストーリー/ヴェルサーチ暗殺』(レンタル)

連続殺人犯を演じたダレン・クリスの演技が背筋が凍る
1997年7月15日に起きた世界的デザイナー、ジャンニ・ヴェルサーチ暗殺事件を起こした連続殺人犯アンドリュー・クナナンの半生を描いたドラマ。ヴェルサーチ側のストーリーも描きつつ、アンドリュー・クナナンがどのように連続殺人犯になっていくのか、その過程が辛い・・・。フィリピン人の父親とイタリア系アメリカ人の末っ子として育てられ、IQ150の秀才として特に父から絶大に愛されたアンドリュー。そんな彼が別の人生もあっただろうに、数週間で4人も殺害する経緯は、ドラマ用として脚色されているものの「どこかで何かが違ったなら・・・」と願わずにはいられないです。そう思わせられるのも、アンドリューを演じたダレン・クリスの今後のキャリアを大きく変えるであろうまさに迫真の演技。イノセントさのなかに残酷さも兼ね備えたアンドリューを見事演じていて、本当に怖かったです・・・。事件の概要を知らない方は、ぜひググらず全話見ることをお勧めします。

『ワンデイ・家族のうた』シーズン1&シーズン2(Netflix)

数百人の観客を前にして撮影された笑いあり涙ありシットコム!
正直全然興味がなかったんですけど、何やら海外ドラマウォッチャー界隈で相当話題になってたので観てみたら、もうこれがかなり面白くて!キューバ系移民のアルバレスさん一家と愉快な仲間たちが繰り広げる、笑いあり、涙ありのストーリーは現代のアメリカの社会をしっかり反映。移民問題、人種差別問題、フェミニズム、男らしさに縛られる男性、セクシャリティ、帰還兵のPTSDなどなど、一見すると深刻になりそうでかつ他人事になりそうな話題を、アルバレスさん一家を通して自分事になりそうなくらい目線を合わせて伝えてくれる優しいドラマでもあります。おばあちゃん役、御年87歳のリタ・モレノさんが何とも可愛くて素敵で最高です。あんなおばあちゃんになりたい。ちなみにこのドラマ、数百人の観客を前に撮影され、笑いが取れなければその都度アドリブや脚本を変更して製作されているそうで。笑い声もすべてリアルなものだそうです。すごい。

『ワイルド・ワイルド・カントリー』(Netflix)

開いた口が塞がらない実話
1980年代、人口数十人のオレゴン州のド田舎に突如カルト教団ラジニーシ教がコミュニティを合法的に作り出すっていうもう事の起こりから興味津々で見始めたドキュメンタリー。なぜ彼らはインドから遠く離れたアメリカに来たのか、そもそもラジニーシ教とは、そして地元住民の反発、話題はアメリカ全土へ広がっていく・・・。いろいろと衝撃すぎて開いた口が塞がらない実話でした。このドキュメンタリーのいいところは一概に「カルト教団」=悪とはしていないところなんですよね。アカデミー賞受賞映画「ムーンライト」のバリー・ジェンキンス監督もかなりこの作品が好きで、2回見たとTwitterえ言ってましたが、おそらくそれは(推測ですけど)、いくら合法であっても人が感情を優先するときにおこる出来事に注目したのではないかなと思います。ラジニーシ教団のその後の動向も非常に興味深った濃厚な全6話でした。いや~びっくり。

『私立探偵ダーク・ジェントリー」シーズン2(Netflix)

なんで打ち切りなんだよぉ~何とかしてくれよ・・・
ダグラス・アダムスの小説『ダーク・ジェントリー全体論的探偵事務所』のドラマ化第2弾。「すべては繋がってる」という全体論的考え方をベースに事件を解決するというよりひたすら巻き込まれながら、最後に本当に「すべては繋がる!」っていうきれいな終わり方をするのがこのドラマの面白さ!途中カオスすぎてこのままどう事件を解決するんや・・・と思うんですが、新シーズンもかなり突拍子もないSF探偵ものながらきちんと着地させていて楽しい!ダーク(サミュエル・バーネット)とトッド(イライジャ・ウッド)のしんどくなるほど味わい深いバディものとしても笑えるし愛おしくなります。なんで新シーズン作らないのか・・・ほんとに納得がいきませんね。

『倒壊する巨塔‐アルカイダと「9.11」への道』(Amazonプライムビデオ)

「その日」は止められたかも・・・
ピューリッツァー賞を受賞したローレンス・ライトの本をベースに、ドキュメンタリーでアカデミー賞受賞したアレックス・ギブニー監督らが製作した渾身のドラマ。「9.11」は本当は止められたかもしれない・・・アメリカ内でのいざこざさえどうにかできていたら・・・という実話がショックでした。FBIとCIAの対立、そこには組織としての対立だけではなく、人としての感情も入り乱れていて、「その日」が来ることがわかっているだけに観ていてやるせなくなってしまいました。ただ、歴史とは得てしてそういうものなのかもしれません。そんな中諦めず自分にできることは何かを考え行動するしか一市民にはできないな・・・と途方に暮れるドラマでもありました。私自身当時高校生で記憶に鮮明に覚えている「その日」の描写は涙なしには見れませんでした。

『アメリカを荒らす者たち』シーズン2(Netflix)

チ○コ落書き事件の次はウ○コ事件という安易さなのに安定の秀逸さ!
前作ではアメリカのある高校で起きたチ○コ落書き事件を、ドキュメンタリーっぽいドラマとしてお届けし世の中の話題をさらったNetflixとFunny or Dieのコラボ人気シリーズ第2弾。今回は敬虔なカトリック系私立高校で起きたウ○コ食中毒事件をまたしてもドキュメンタリーっぽいドラマでお届け。これがまた面白い!犯人は誰かというサスペンス要素もしっかりありながら、SNSの闇も同時に追う秀逸さ。ノリはコメディでもあるのでちょいちょい笑わせられて観ていて(良い意味で)悔しい(笑)Netflixでの打ち切りだそうですが、Funny or Die単独でいいから作り続けてほしいくらいに今回も素晴らしく社会派ドラマでした(ウ○コなのに笑)

『トム・クランシー/CIA分析官 ジャック・ライアン』シーズン1(Amazonプライムビデオ)

何度も映画化された人気シリーズのドラマ化だけどほぼ映画だった
トム・クランシーの人気シリーズ『ジャック・ライアン』のドラマ化。ハリソン・フォード、アレック・ボールドウィン、ベン・アフレック、クリス・パインが演じた人気キャラクターを今監督として映画製作者としても大注目のジョン・クラシンスキーが熱演!これまでどちらかというと、コメディドラマ出身なのもあって、優しい好青年役が多かった中で、新たな境地を開いている感じでしたね。彼、こんなにかっこよかったっけ?(笑)体もしっかり仕上げていて感動しました。完全に新ジャック・ライアンでした。題材も今のISIS問題を絡めながらテロに立ち向かう緊迫した内容は、辛いながらもアクションが派手なのでエンタメとしても楽しめる感じ。正直映画かなこれは?っていうくらいアクションにはお金かかっていると思います。映画とドラマの境目がもうよくわかりませんね(笑)

『コミンスキー・メソッド』(Netflix)

マイケル・ダグラスは枯れてから更に抜群に良くないですか。
ゴールデングローブ賞も受賞したNetflix新作コメディドラマ。御年74歳のマイケル・ダグラスと御年84歳のアラン・アーキンが人生のパートナーともいえる親友関係をゆる~く、でも深みのある演技で演じていて、全編通して優しいドラマでした。特に、今まで特段好きになったことはなかったマイケル・ダグラスがこの作品でものすごく好きになりましたね。老いることで見えてくる生きていくこと、家族や友人への想いを、コミカルにでも繊細に演じていて。殺伐とした日々に見るとものすごく癒される全8話でした。続編の発表はありませんけど、これはこれで終わっても良いかもな~と思ったりもします。マイケル・ダグラスとアラン・アーキンはプライベートも長年の友人らしく息の合ったお互いをディスる会話はずっとやっててほしいくらい観ていて楽しかったです。

『マーベラス・ミセス・メイゼル』シーズン2(Amazonプライムビデオ)

ミッジのお父さんの可愛さが10倍増し(最高)
裕福なユダヤ系の家に育ち、主婦として何不自由なく暮らしていたミッジがあることをきっかけにスタンドアップコメディの才能を開花させ、コメディアンの道を歩む、エミー賞をはじめ各賞のコメディ部門を独占中の人気シリーズ続編。おじさん俳優好きの私としては、ミッジのお父さんが今シーズン相当可愛いので観てほしいですね。今シーズンも一筋縄ではいかない成功への道を丹念に描きつつ、コメディの軸は外さない秀逸っぷりは健在。前シーズン同様60年代のインテリアやファッションが可愛すぎて、画面から可愛いが溢れまくっていていていてウキウキする場面も多数あります。特に1話目冒頭から1カット長回しで一気に世界に引き込む感じは本当に「好き!」で抱きしめたくなる楽しさです。画面から「女性向けかも?」と思うかもしれませんが性別関係なくお勧めなのでぜひ!

『ボディガード‐守るべきもの‐』(Netflix)

呼吸を忘れそうになるくらいの緊迫感
BBCでこの過去10年間で一番見られた人気ドラマが日本上陸!主演は『ゲーム・オブ・スローンズ』で注目を浴びたリチャード・マッデン。所作や出で立ち話し方に至るまでボディガードとしての演技が5億点でしたね。素晴らしかった。優秀なボディガードとして勤めつつもの、PTSDを抱える一人の帰還兵としての繊細さや脆さも痛々しく表現していて、その上、ストーリー全体としても政治家の攻防、警察と公安のいがみ合いなど、誰も信じられないミスリードを誘う脚本も素晴らしかったですね。全6話しかありませんが、その中に今のイギリス情勢も詰め込まれていて一気に観ちゃいました。女性が当たり前に要職についているのも日本人としては新鮮で楽しめました。日本もこうあってほしいな~。

『ハサン・ミンハジ:愛国者として物申す』(Netflix)

まったく新しいレイトショー!
注目の若手コメディアン、ハサン・ミンハジ初の冠がNetflixに登場!スタンドアップコメディでもトークショーでもない全く新しいタイプのレイトショー番組。NetflixだけでなくYoutubeでも全編観れちゃう取り組みも新しいこの番組は、先日サウジアラビアではコンテンツ削除されちゃったことがニュースになってやっと日本でも少しだけ認知されたのではないかなと思います。大好きなのでこちらにかきました。よければ一読ください。

『ウエストワールド』シーズン2(Amazonプライムビデオ)

ドラマだからこそできる奥深さを存分に発揮した新シーズン
前シーズンで、ストーリーのびっくり展開や見事な伏線の回収、高度なVFXで作り上げられた世界観、アンドロイドを演じる役者さんたちのリアルすぎる演技など、ドラマ界の話題をさらった人気作品の続編が満を持して登場!前シーズンを観てない方も多くいらっしゃるかと思うので、ストーリーの内容を書くのは控えます(笑)とりあえずいうとすれば、たびたびSF作品で取り上げられる「ロボットやアンドロイドと人との違いとは」とか、「心を持つということは」とか、もっと言うと「人間として生きるということは」みたいな哲学的な内容に深く踏み込むのはドラマならではじゃないかと思います。アメリカのドラマで凄いのは、そういう難しい内容を扱うのに視聴者への説明描写がないというか。知識があること前提で作品を描き切るのが凄いなと。今シーズンも存分に心と知識をかき乱されました。日本人の俳優さんたちも出る回もあるのでぜひもっと観てもらいたいところ。真田広之さん渋かった・・・。

さて!ここまでがランク外(11位以下)の作品です。ではではさっそく一気に10位から1位まで紹介しまーーーーす!!!

第10位:『レギオン』シーズン2(FOXチャンネル)

アメコミ作品自ら「ヒーローとは」に全力で疑問をぶつける!
異色のアメコミドラマシリーズの続編です。マーベルの人気シリーズ「Xメン」系の作品なんですが、ミュータントという特殊能力を持った人間?がいる世界とだけ知っていれば大丈夫です。とにかくこの作品はシーズン1からアメコミっぽくなくて。そこが私が大好きなポイントなんです。アイアンマンとかキャプテンアメリカみたいなヒーローが悪と派手なアクションで戦う!っていうマーベル作品が多い中で、本作は全く逆というよりも違う次元をひた走るドラマです。そもそも悪とはなんなのか、今起きていることにたいして何をもって正義というのか、みたいな人間の根源的で哲学的な問いに全力で挑んでいるんですよね。シーズン2になり、その深みを増し、映像や音楽の演出もアーティスティックで、決して万人受けはしないアメコミ作品に仕上がってます。よくこれを作ったなと思わんばかりのチャレンジングな作品です。ダン・スティーヴンスの演技も特に良くて、彼はイケメン枠ではなく、サイコ枠で今後もキャリアを積んでほしいですね。

第9位:『オザークへようこそ』シーズン2(Netflix)

女性キャストの描き方はこうでなくっちゃ!
普通の家族が命がけで麻薬カルテルの資金洗浄をするダークファミリードラマの続編です。最近の映画や海外ドラマで不穏な事件しか起こらない土地としてイメージされがちなくらい頻出するミズーリ州を舞台に一家が今シーズンも奔走するんですが、前シーズンに引き続き一難去ってまた一難どころか、十難降ってくる安定のダークさ(笑)マーティ(ジェイソン・ベイトマン)のワイフことウェンディ(ローラ・リニー)の何とかする力が前シーズンの何倍も発揮されることを筆頭に、ルース(ジュリア・ガーナー)や「オザークへようこそ」ファンにトラウマを与えまくることでお馴染みレモネードおばさんなど、活躍が目覚ましいことの◎!特に良かったのは女性キャラが「女性だから~」みたいな言われ方を周りからしないことですね。こうでなくちゃ。アメリカの田舎なのにそこらへんはめちゃ理解があるなと思ったりしました(笑)

第8位:『グッド・プレイス』シーズン2(Netflix)

アメリカ産ドラマの最高峰の1つがここにあるのでは(マジで)
あえてシーズン1の予告を張ってるとおり、シーズン1でものすごいことが起こってからのシーズン2です(笑)主人公のエレノアは死んであの世=グッド・プレイス(良い場所)へ飛ばされるんですが、グッド・プレイスに行くなんて間違いなくらい悪い行いしかしていないので、何かの手違いでグッド・プレイスに来てしまったことを悟るところから始まるSFシットコムです。これが、凄いんですよ。凄惨なシーンもない中できちんと30分弱に毎回収めながら、「良い人であることとは」みたいな哲学的なお勉強までできちゃうドラマでして。学校の教材にしたほうがいいんじゃないかとさえ思いますね。マイケル・サンデルの講義をめちゃくちゃわかりやすくしたやつって感じというか。しかも一般ピーポー目線で描かれるのでめちゃくちゃわかりやすいし、「しんどいしうまくいかない世の中だけどこういう行動をすれば、少なくとも自分の身近な人と一緒に少しハッピーになれるかもね」って感じの提案もしてくれるストーリーが素晴らしい。観たことない方はぜひ。

第7位:『アグリー・デリシャス:極上の”食”物語』(Netflix)

食を通してアメリカの社会問題を気軽に触れてみよう
ニューヨークに拠点を置くレストランラーメン店「Momofuku」を中心としたレストランチェーンのシェフ兼経営者のデヴィッド・チャンがアメリカで人気の料理からその歴史と社会問題を考えるドキュメンタリーシリーズ。地味ではありますがシーズン2も製作が決まっている人気シリーズです。タコスやピザ、バーベキューなどアメリカ人のなじみの料理から、移民問題や差別問題を考える構成がとても勉強になります。個人的に特に大好きなのはフライドチキンの回。まさか泣くとは思いませんでした…っていうくらい自分の無知さと人のあったかさに涙しました。フライドチキンの背後にある黒人差別と、新たな時代を作る若い世代の葛藤は、知られるべきだなと思いましたね。生きるために必要な「食べる」ことは身近だからこそ人の心に刺さるものがあると、Netflixドキュメンタリー部門の責任者の一人リサ・ニシムラさん(本作でもエグゼクティブプロデューサーをしてます)もインタビューで答えてました。Netflixが食関連のオリジナル番組が多いのもその考え方故だそうで。ただのグルメ番組では決してないところが超おすすめです。

第6位:『メディア王~華麗なる一族~(キング・オブ・メディア)』シーズン1(スターチャンネルEX)

キーラン・カルキン君がクソ野郎MVP
実在するメディア王をモデルにしたであろう、巨大メディア創業家の椅子取りゲームを描いたドラマ。昼ドラみたいな雰囲気かと思ったら想像以上にコメディなのかなんなのかわからないくらい、皮肉が利いたセリフがたまらなく大好きなドラマです。出てくるキャラがほぼ全員嫌な奴しかいないのに、なんでこんなにハマってしまうのか・・・と自問自答しちゃうほどにハマりました(笑)これきっとめちゃくちゃ頭のいい人たちが脚本書いているだろうなと思うほどに、よくそんな皮肉思いつくなという、ディスり合い、なじり合いが痛烈すぎてむしろ爽快!中でも、キーラン・カルキン君演じる三男のローマンが最低すぎて(笑)ゴールデングローブ賞にもノミネートしてましたが、本当に最低なのでみんな見てほしいです。あれは彼にしかできない最低っぷりです。こういう知性が詰まったブラックなドラマ大好き。

第5位:『アトランタ:略奪の季節』(FOXチャンネル)

「略奪の季節」が意味するところとは
日本人監督ヒロ・ムライが全面的に参加していることでも海外ドラマウォッチャーの中ではお馴染み「アトランタ」の新シーズン。シーズン2とは呼ばずに「略奪の季節」と銘打って製作された今シーズンは、各話で「略奪」を笑いと、ほろ苦さと、やるせなさで描いてあって、毎回笑いつつも深く考えさせられました。特に第6話「テディ・パーキンス」は決して大げさではなく、海外ドラマの歴史に刻まれる素晴らしいエピソードでした。好きすぎて5~6回見ました。短編映画のような出来栄え。FOXチャンネルで放送されて以降、日本では再度観る術が今のところありませんが、シーズン1がNetflixで配信中なのでそのうちNetflixに追加されるのではないかと思います。最新の映像作品として外せないのがこのドラマシリーズではないかと思いますね。映画『ゲットアウト』が好きな方にもおすすめです。

第4位:『GLOW』シーズン2(Netflix)

これだよ、こういうやつなんだよ・・・!と何十回って頷いた。
エミー賞ノミーネートしている異色のプロレスコメディドラマの続編。GLOWとはGorgeous Ladies of Wrestlingの略。主人公の売れない女優ルースと仲間たちが人生をかけて挑むプロレス番組製作の舞台裏で繰り広げられる、女性として様々なライフステージで生きる女性たちを生き生きと描いた作品です。プロレス全く興味ない私がめちゃくちゃハマっているドラマです。泥臭くそれでも這い上がろうとする女性たちにめちゃくちゃ共感しちゃってもう笑って泣いて大変でした(笑)説教臭くなることなく、フェミニズムやセクシズムを1980年代当時を意識しながら製作されていますが、決して昔の話じゃなくて今に十分通じる話で。自分自身も思い当たる経験があるからこそ、出てくるキャラたちと一緒に歯を食いしばったシーズンでもありました。私が観たかったドラマです。最高。予告にも使われているボニー・タイラーの「Holding Out For a Hero」はここ最近テンション上げる時だいたい聞いてます。

第3位:『KIZU‐傷‐』(スターチャンネルEX)

最後のワンカットまで見逃すことなかれ
映画『ゴーン・ガール』のギリアン・フリン原作小説をエイミー・アダムス主演でドラマ化。辛い過去の記憶が残る故郷で起きた凄惨な事件を取材する主人公の記者の葛藤、閉鎖的な街の人たち、パトリシア・クラークソン演じる毒親・・・差し込まれる過去の記憶と、秀逸な挿入歌にうっとりする、思わず「完璧・・・」と呟きたくなるほど本当によくできたドラマでした。さすがあの『ビッグ・リトル・ライズ』のジャン=マルク・ヴァレ監督。レッド・ツェッペリンって使用許可がなかなか下りないことで有名らしいんですけど、それでもこだわって挿入曲として取り入れた監督の熱意にもしびれます。ミズーリ州(またしても…!笑)の架空の街ウィンドギャップにうっかり足を踏み入れたが最後、ジリジリと記憶に焼き付けれられてしまうものすごく印象的なドラマでした。

第2位:『ボージャック・ホースマン』シーズン5(Netflix)

海外ドラマ好きとして穏やかではいられない作りに脱帽
絵からは想像もできないくらいに人生の深みを語りつくすアニメとして人気のシリーズ第5弾。過去の栄光にすがる枯れたハリウッッド俳優ボージャックとその周りの人々(動物たち?)の織りなす人生の苦みや辛さは、誰しもがどこかで必ず何かしら共感すると思います。今シーズンではボージャックが新しいドラマの撮影に挑むんですけど、その過程を通して(決してコメディの軸は失わず)海外ドラマファンにも人生のほろ苦さをぶつけてくる構成に脱帽しましたね。今までは画面の向こうのキャラに「共感」していたのに、いきなり「自分事」にさせられるんですから。いや、凄い。それと同時に第6話「チュロスはタダで」は個人的に2018年ベストエピソードでした。何を言ってもネタバレになるので言えないんですけど、震える素晴らしさ。この絵でそんなことがあるのかと思う人もいると思いますが、ボージャック・ホースマンでは毎シーズン心震わせる珠玉の人生ストーリーがあるんですよ。Netflix入っていてまだ観たことない人はぜひ・・・。本当にすごいんだから。

第1位:『バリー』(Amazonプライムビデオ)

コメディ、アクション、深いストーリー・・・私の好きしかない!
帰還兵であり退役後は凄腕の暗殺者として生計を立てるバリーが、仕事の途中でひょんなことから演劇に出会ってしまい、暗殺者から足を洗って役者を目指そうとするコメディドラマ。役者としてはダメダメなバリーがいかにして役者として成長するのか、そこには意外な展開もあり、そもそも「演じることとは」っていう究極的な問いにもフォーカスしているところが秀逸。最近ただ単に笑えるコメディではなく、人生を意味を問うドラマが増えていることを、ポストコメディ時代と言われたりもするそうですが、今作はその代表でもあります。面白可笑しいんだけど深い!鍵を握る第5話と第6話でヒロ・ムライが監督を務めていることも要チェック!あと、個人的にはマフィアの可愛いお惚けキャラNoho Hankが大好きです。エミー賞も受賞している今一番乗りに乗ってるコメディドラマの一つ。必見です。

はい!ということでやっと全部書き終わりました~約2万字!!長かった~。大した感想はかけていませんけれど、見逃しているドラマとか気になるドラマがあればぜひ見ていただければ幸いです。Twitterでも日々つぶやいてますので良ければフォローしてください~!一緒に2019年も海外ドラマ存分に楽しみましょう~!!!

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