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大好き! オペラ「ホフマン物語」 ___2023年3月15日

最高! 最高!! 最高!!! 昨日、大ッッッ好きなオペラ「ホフマン物語」を鑑賞してきました!  
抜群に楽しくて、美しくて、華やかで、切なくて。最高にHAPPY! 踊り出したくなるのをこらえながら味わいました。

■「ホフマン物語」のあらすじ

大雑把にあらすじを書かせていただくと、
主人公であるホフマンという詩人が、ソプラノ歌手と相思相愛でありながら、身分の格差やパトロンに対するソプラノ歌手の社交に苦しんでいる。バーで深酒をしながらホフマンは、馴染みの客たちに恋の相手がソプラノ歌手だと明かさずに、「かつての恋人」として若い女性、芸術家、高級娼婦との物語を話す。この3人は、ソプラノ歌手が内包しているもの。

2幕目では若い女性との思い出として、ゼンマイ人形のオランピアちゃんへの恋を華やかかつコミカルに語り、
3幕目では、心臓の病により歌うことを禁じられた元ソプラノ歌手との悲劇に思いを馳せる。
4幕目では、豪華な高級娼婦の策略にかかり、破滅するホフマンを描く。

5幕目で舞台は再び現実に戻る。泥酔しているホフマンは、愛するソプラノ歌手が議員と腕を組んでバーの奥に消えていく姿に絶望し、拳銃で自ら命を絶ってしまう。

ソプラノ歌手がホフマンに渡るよう手配していた、「あなたを苦しめて」いることへのお詫びと、愛の証明として同封した自宅の鍵は、すでに議員が握り潰してしまい、ホフマンには届かなかったからーーー。

■とくに前奏曲と「オランピアのアリア」が大好き!

私はオッフェンバックが書いた「ホフマン物語」の構成も登場人物も大好きです。
華々しく幕を開ける前奏曲には、全身を駆け巡る躍動感に胸が高鳴るし、
キュートでコミカルなオランピアちゃんが、喉技のどわざを駆使して聴かせる「オランピアのアリア」は最高!

ゼンマイが切れてぐんにゃり項垂れるシーンに笑いながらも、「魔笛」の「夜の女王のアリア」を彷彿とさせる超絶技巧の歌唱に心をすっかり奪われて、涙が溢れてしまうのです。

設定はもちろん衣装も奇々怪々で、科学者の館に星たちが訪れる合唱の場面は、幻想的な世界に癒されて、あふれた涙の分だけ心に力が満ちてくる。2幕だけ繰り返して3回連続で鑑賞したいほど、大好きです。

4幕のラスト、ホフマンを裏切った娼婦を乗せた船が港から出ていくシーンでは、弦楽器の音色と合唱が幻想的に歌う「ホフマンの舟歌」が、切なくもあり、心がほどけて世界と溶け合うような感覚にもなります。

この曲と「蝶々夫人」の「ハミングコーラス」は、眠る前にリピートして部屋に流したいです。きっと私の顕在意識も港をゆっくりと離れ、穏やかに1日を閉じることでしょう。
……あ、「ホフマンの舟歌」は途中で娼婦が高らかにホフマンをあざ笑うから、びっくりして起きてしまうか。

■満面の笑みで歌いながら夜道を行く

上演中は久しぶりにマスクを外すことができたので、声の立体的な響きを細部まで全身で受け取ることができました。まるでその世界に自分が入り込んでいるような実感を得ることができ、オペラって、こんなに幸せな気持ちにしてくれる芸術だったのかと、改めて感じました。

「楽しい! 好き! 幸せ!」

きっとこの3言ばかり繰り返していたことと思います。
終演時間が遅かったので、劇場を出るとどこにも立ち寄らずに帰宅。オッフェンバックの歌詞を借りると「人間の味方」である「ビールの精」の恩恵にはあずからなかったため当然ながら素面だったのですが、帰り道は身振り手振りを加えながら、前奏曲と「オランピアのアリア」と「むかしアイゼナックの宮廷に……」を歌いながら帰りました。満面の笑みで。

私は音痴なので誰もそれとは分からなかったと思います。
それに、第三者にとっては怪しい光景だったことでしょう。

でも、いいよね! Cric crac!cric crac! ♪( ´θ`)ノ

幸せ!

【ききみみ日記】
★今回で投稿111回目になりました★
オペラ・クラシック演奏会の感想をUPしています。是非お越しいただけますとうれしいです。
(2022年10月10日~2023年1月15日まで101回分を毎日投稿していました)




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