少数精鋭たち

生命の危機にさらされる
戦士の集団である軍隊では
命令系統が重視される。
それに乱れが生ずれば、
戦いに負け逃げ損なって
命を落とすこともあるだろう。

一糸乱れぬ命令系統が
いつしか絶対服従の悪習となり、
上官の横暴や暴力が行使される。
命令に背いたものは罰せられ、
不当に処分される者がいても、
そのことは隠蔽されてしまう。

「ア・フュー・グッドメン」、
この映画はアメリカ海軍の
巨大権力による殺人事件を
若い弁護士が隠された真実を
調べ上げて明るみに出し、
正しい評決を得るという話だ。

ア・フュー・グッドメンとは
若干名の優秀な男たちであり、
少数精鋭と訳されてもいい。
ならばこの映画のタイトルは
「少数精鋭たち」のほうが
ずっとわかりやすかったと思う。

若い弁護士をトム・クルーズ、
権力を握るジェセップ大佐を
ジャック・ニコルソンが演じる。
法廷での二人の対決が見事で、
大佐が放った言葉が名台詞となった。
“You can’t handle the truth!”
「おまえに真実はわからん!」

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