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著…倉田真由美『ラブ中。』

 20年近く前に出版された本なので、どうしても内容に古さはあるのですが、気楽な気持ちで読める恋愛エッセイ。


 まず、この本の冒頭に、

 心の底から本気で惚れた男とつき合ったことありますか。私はあります。

(著…倉田真由美『ラブ中。』から引用)

 と書いてあって、わたしは思わず仰天しました。

 この記事を読んでくださっているそこのあなたには、そういう経験ってありますか?

 心の底から本気で惚れた人と付き合った経験って。

 わたしにはありません。

 今までの人生の中で彼氏は数人いたけれど、はっきり言って心の底から本気で惚れて付き合った人は居なかったし、相手の方もきっとそう思っていたと思います。

 単に、「彼氏または彼女がいないと寂しい」という理由から、「好きじゃないけど嫌いでもない相手」とお互い何となく付き合っていただけで。

 だからちっとも続きませんでした。

 ジッと見つめ合うこともありませんでした。

 お互い本気じゃないから、なんとなく付き合って、なんとなく別れました。

 また、わたしは一度だけ短い結婚をしたことはありますが、お互い適齢期に他の相手が見つからず、妥協し合って結婚しただけ。

 お互い最初から信じてもいないし、愛してもいませんでした。

 そういう空っぽな付き合い方をしているほうが、彼氏や彼女、夫や妻といった存在が居ないことよりも、ずっとずっと寂しい生き方だということに気づかずに。

 だから、「心の底から本気で惚れた男とつき合ったことありますか。私はあります」と言い切れた倉田真由美さんのことが、わたしは心の底から本気で羨ましいです…。

 たとえ、倉田さんが、

 でも私の場合すっごく惚れた男とつき合うのはただ楽しいだけじゃなかった。苦しいこともつらいこともいっぱいあった。泣きそうになったことも。大恥もかいたし。

(著…倉田真由美『ラブ中。』から引用)


 と書いているとしても、それすらも羨ましい!

 だってそれだけ全身全霊をかけて誰かに恋することが出来たってことでしょう?

 わたしにもいつかそういう相手が出来たらいいなと思います。

 もし時々喧嘩したとしても、基本的には穏やかに、なるべく仲良く過ごせたらいいな。



 〈こういう方におすすめ〉
 恋愛にまつわるエッセイを読みたい方。

 〈読書所要時間の目安〉
 一時間くらい。

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