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編…寺門和夫『アート・オブ・ダイナソー』

 「恐竜は鳥と近い関係にある」という研究結果をもとにした本。

 ルイス・V・レイ氏、ダヴィデ・ボナドンナ氏、服部雅人氏といった複数のアーティストたちによる「羽毛を生やした恐竜」のイメージがまとめられています。

 巻末に収録されている、この本の編集者と国立科学博物館・標本資料センター及び分子生物多様性資料センター・センター長との対談も、非常に好奇心を刺激してくれます。

 古生物好きのみならず、様々な方におすすめしたい本です。

 ちなみに、わたしは映画『ジュラシック・パーク』シリーズで恐竜という生き物の存在を知った人間。

 そのため、「恐竜はまるで爬虫類のような肌をしている」という先入観があります。

 だから、わたしにとって「恐竜には羽毛があったらしい」ということも「その羽毛には様々な色がついていたらしい」ということも新鮮な驚き。

 この本を読むと、緑・青・紫・ピンクといったカラフルな羽毛を持つ恐竜たちの想像図を眺めることができます。

 物凄い質感!

 今にも、恐竜が走り回る音が聴こえてきたり、匂いが伝わってきたりしそう。

 「恐竜の体温はやっぱり高いのかな? 羽毛も実際はどんな色だったのだろう?」とワクワクしてきます。

 …しかし、隕石の衝突、火山噴火、津波の脅威にさらされる恐竜たちの想像図もこの本に載っていて、それらを見ると胸が痛みました。

 どんな時代でも、どんな生き物でも、災害には勝てない…と思い知らされるようで…。

 どうしても無力感があります。

 それでも、人間は災害による被害を少しでも減らせるよう対策していく他ないけれど…。

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