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著…高嶋政宏『変態紳士』

 はじめ、この本のタイトルを見た時、てっきり『変態仮面』かと思ってパッとこの本を手に取ったら『変態紳士』だったので、わたしは驚きました。 

 著者名を見たら有名な役者さんだったので、わたしは思わず著者名を二度見しました。

 そして中身を読んだら三度目の衝撃!

 高嶋さんは本当に変態紳士でした。

 アングラ、エログロ嗜好を潔くさらけ出していて、もはや爽やかなくらいなので、好感度が上がりました。

 高嶋さんも「一番ダメなのは、遅咲きの狂い咲き」とおっしゃっているように、人間は抑圧され過ぎると大爆発して取り返しのつかないことになりがち。

 だから、こうして上手に自分で自分の好みを理解してガス抜きをするのが大事ですよね。

 この本には、「頭に爪楊枝を突き刺してもらっているおっさん」とか、「師匠はサウナで出会ったナゾの人物」とか、「昔僕は女の子のマスカラを舐めとるのが好きでした」とか、「切腹パフォーマンス」といった面白そうなワードが続々と出てきます。

 余談ですが、わたしはもし三島由紀夫氏が今生きていたら「切腹パフォーマンス」を観に行きそうだなあ、何なら自ら出演するかもなぁ…と想像しました。

 そのパフォーマンスを江戸川乱歩氏もニヤリとしながら観に来ていて、それを編集者が「先生! また締め切りを破る気ですか!?」と追いかけてきて、江戸川乱歩氏が「君、また横溝正史くんに代理で書いてもらってくれたまえ」と編集者を撒こうとして中原中也に酒を飲ませ、酔った中原中也氏が大暴れ、その混乱に乗じて川端康成氏が「これいいですね」と他のお客のお宝を狙い、谷崎潤一郎氏が「美女がお腹を下す展開は無いのか?」と己の趣味全開のリクエストして周囲をドン引きさせ、そんなさなかにも三島由紀夫氏の切腹パフォーマンスが着々と進行していく…。

 …いや、全てわたしの勝手な妄想なのですが。

 ああっ、なんだかとってもあり得そう!

 また、この本には、SMの話以外にも、高嶋さんが食べ歩いたグルメの話も出てきます。

 美味しいジェノベーゼパスタのレシピも載っているので、わたしも早速真似して作ってみたところ、確かに美味しかったです!

 色々な分野で面白みがあって、これはとってもナゾな本ですね。

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