娘の文字
娘から、
“誕生日おめでとう!欲しいものある?とラインが届いた。
“顔のシミを隠せるファンデーション!”
数日後、荷物が届いた。
わくわくしながら開けると、なにやら沢山入っているではないか。
う~~
どうやって使うのか?
化粧品なぞ最低限の数でそれも安物で済ましている。
あれやこれや、横文字でチンプンカンプン。
そこに現れたのがA5用紙5枚に書かれた娘直筆の説明書。
たんじょうびおめでとう💛
いつまでもきれいでいるために、少しでも役立ちそうなグッズを送ります。
まずファンデ⇒
①~⑥までパッケージの図入りとその使い方をわかりやすく説明してある。
これで真知子は今風あかぬけ美人顔!
いつまでもステキな真知子でいてくれますように💛
年賀状に添えられるわずかな文字。
繋がるのほぼラインで「手紙を書く」ということが皆無に近くなっているこの頃。
そんな時勢の娘の文字。
化粧品はもちろんの事だが、それ以上に娘の文字を読むのが嬉しかった。
今年50歳になる娘だが、幼いときの娘の面影が重なる。
黄ばんだ葉書。
1981年9月22日の消印が押してある。
おかあさんへ
おかあさん、この間はたま川のアスレチックに行った時、おもしろかった ね。雨がふったあとでざんねんだけど・・・
またこんどあそびに行きます。それまで元気でいてください。
バイバーイ
身勝手な両親のせいで姉は父親に妹は母親にと離れ離れになってしまった。
今、それぞれみんなが穏やかな生活をしている。
マスクを外す機会が増え、
プレゼントされた化粧品の出番が多くなってきた。
でも隠してばかりじゃいられない。
内と外。
4月から始めた障害者支援の仕事。
勉強することが多く、久しく読む癖から遠ざかっていたが、この頃はせっせせっせと読んでいる。
これが楽し楽し。
PCやスマホは便利だけど、なにか忘れ物をしている様。
上手な字じゃないけど、今度書いてみようかな。
きたない字でゴメンね♡
って書いてあったけど、ちっともきたなくなかった。
嬉しさが優先。
そうか、それでいいのかな。
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