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昔の宝物、制服の第二ボタン

「そういえば、もらったはず」引き出しを探すも
見当たらなくて
引っ越しする間に失くしたのだろう
もらった第二ボタンに赤いリボンを通していた

「制服のボタン交換などは禁止」
中学の卒業式前に言われた

だいたいの高校や高専は3月25日前後
進学先に行き
学力テストや制服とジャージなどの測定があり
制服着用が義務付けされていた

ボタンがない
のっぺらぼうの制服で進学先には行けず
どっかの保護者からの苦情で決まりができたのか
詳細な理由は判らない

第二ボタンをもらう意味って何だったのだろう
くれた男子とは同じ高校に進学した
離れ離れになるなんてなかった
なのに相手の気持ちを確認したかった

意味を検索すると、ちゃんと出てきた
これは予科練時代からの文化らしい

ボタンで愛情を確認する、純粋だよね
中年になった今、何をもらえば愛情が確認できるか
言動の有無なのだろうか
下心と疑うわたしは心が汚れている

そういったことから卒業してしまったわたしは
他人事以下の俯瞰すらしない
知らぬ間に、異次元へ行ってしまった