ほりそう / 堀 聡太
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推さないWebサイト「osanai」を作りました。
2022年8月15日、映画テキストサイト「osanai」をリリースしました。
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何を提供するサービスなのかosanaiとは、推さないという意味です。
推す・推し活といった言葉が頻繁に使われている昨今、個人の好き嫌いでない視点が大切だと思いました。
いろいろな映画作品についてのテキストを掲載しています。映画を観た感想、映画に関する取材など。他にも、映画について深く考えたり、解釈したり、映画
愛すべき、言行一致しない人間たち。(小川哲『君が手にするはずだった黄金について』を読んで)
昨年読んだ『地図と拳』から、小川哲ブームが続いている。
ブームとはいえ、たかだか小川哲さんの書籍は3冊しか読んでいない。雑誌「Pen」で連載されている「はみだす大人の処世術」をほぼ毎号読んでいるとはいえ、小川哲を語るにはちょっと心許ない。
だが、小川さんと比較的年齢が近いこともあり、他の作家と比べて(非常に烏滸がましいことだが)「うんうん」と頷いて読むことが多い気がするのだ。
近著『君のクイ
自分で、自分の育て方を学んでいく(宇多田ヒカル)
4月10日、宇多田ヒカルさんがベストアルバム「SCIENCE FICTION」をリリースした。
メディア出演もあり、いくつかの番組をチェックした中で、「NHK MUSIC SPECIAL」でのファンとのやりとりがとても良かった。
僕が印象に残ったのは、不安への向き合い方のこと。
質問したのは20代で美容師になったばかりの女性。「新社会人になって不安が出てきた。落ち込むこともあるが、どんなふう
地元で生まれ、地元で育つ。
GW、公園で遊んでいたら、息子が小学校の友達と遭遇した。
ご両親も来ていたので、ご挨拶。「堀さん、若いですね。20代ですか?」なんてジョークを真に受けそうになりつつ、世間話に。聞けば、そのお父さんは42年間ずっと地元で生活していたとのことだ。
「この辺に、良いとこなんてねえっすよ〜」
なんて謙遜でなく答えるから、「いやいやいや!」と夫婦(+義母)で引っ越した立場での土地の魅力を伝えた。我々の
(映画「マリウポリの20日間」を観て)
「マリウポリの20日間」
(監督:ミスティスラフ・チェルノフ、2023年)
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先日行なわれたアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞を受賞した本作。奇しくも、ウクライナ史上初のオスカーとなりました。
ジャーナリストであり、本作の監督を務めたミスティスラフ・チェルノフさんは「この映画が作られなければよかった」と受賞コメントを発表。
内容は、ウクライナ東部に位置するマリウポリにロシアが侵攻を開始し
ヤーレンズのおしゃべりは、ずっと聴いていられる。
M-1グランプリ2023で準優勝を果たし、注目のお笑いコンビとなったヤーレンズ。月に1回、最終土曜日にヤーレンズが「オールナイトニッポン0」にレギュラー出演することになった。
単発放送でも感じたことだが、改めて初回放送を聴いてヤーレンズの凄みを実感した。
とにかく、どこまでも繋げて「おしゃべり」ができる。ひとつのボケから始まり、言葉尻をつかみとりながら新しいボケとツッコミが連鎖、見事という他な
社会の課題解決の担い手は「私たち」である。(田内学『きみのお金は誰のため』を読んで)
「お金」が社会の中でどう位置づけられているか/位置づけられるべきかを考える良書でした。
「フランス革命のころと同じくらいの格差やと思っている人は、お金しか見てへん。格差はずっと縮んでいると僕は思うで」など、本質を突いた言葉が何度も出てきて、その都度ハッとさせられました。
『きみのお金は誰のため』
(著者:田内学、東洋経済新報社、2023年)
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「お金の教養小説」と帯にある通り、本書はゴ
エッセイのプレイリストとか
Apple MusicやSpotifyの普及によって、音楽は「サブスクで聴くもの」というメディアになった。
20代の頃はせっせと購入またはレンタルしていたCDは(僕にとっては)過去の産物になってしまい。初回限定版として何か特典がつくといったレアケースを除いてはCDという装置を買うことはなくなった。
サブスクによって、視聴方法も変わった。
アルバムという単位でなく、曲単位で音楽を聴くようになっ
住んでいる地域が「消滅」しないとしても。
「少子化だから人口が減って、将来けっこう大変なことになりそうですよね」なんて感じで、あまり危機感を抱いていなかった10年前。
自分の住む地域がなくなってしまうかもしれない、と従来の人口動態調査に一石を投じた人口戦略会議。「消滅可能性自治体」と名付けられたレポートが、10年ぶりにアップデートされた。元資料はこちら。
住んでいる地域は「消滅」しないらしい。
良かった良かった、で終わらせるのでなく
タモリと発信の怖さ。
かつて、若かりし頃にこんな発信をした。
14年前のことなので呆れるよりも笑ってほしいのだが、即、「『夕刊⇔タモリ』のネタはそれはもう何十年も前から言われている」というレスをもらったのだった。
「知らない」ということは強いが、ひとたび「知る」に変換されるとき、恥を伴うことがある。“赤っ恥”という言葉があるが、このときも顔から火が出るほど恥ずかしかった記憶がある。(確か、西武新宿線 高田馬場駅の近
「異人たちとの夏」は、どうかしてた。
40歳過ぎの脚本家が、幼少期に事故で失った両親と再会する物語。楽しい日々を送るも、主人公の英雄は徐々に死界へと足を踏み入れる。
人情味溢れる浅草で、束の間、日常を忘れることができた日々。後半にかけて孤立と幻想が交差し、観るものを不思議に郷愁へと誘っていく。
「異人たちとの夏」
(監督:大林宣彦、1988年)
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35年前に製作された映画である。
もちろん、それっぽさに溢れているのだが、